「現役時代は、一生懸命働き、老後は悠々自適に暮らす」というのが、働く人にとっての理想像として考えられてきました。仕事をすることと生活を楽しむの調和を、現役時代はどうしても仕事を中心にし、老後は生活を楽しむことを中心にすることで、バランスが取れていると言えるそうなのだ。ところが人生の期間が長くなるほど前半は仕事を中心にし、後半はライフを中心にするという切り替えが難しくなってきたという。それはどうしても働く期間が延び悠々自適に人生を楽しむことができる健康な老後の期間が短くなるかもしれないということだというのだ。これからの人生でワークとライフのバランスを取ることを考えると、現役時代からワークとライフのバランスを取った暮らしをすることだというのだ。
そしてワークとライフのバランスを取るためにはマネーという視点も忘れてはならず、収入を得る手段としてのワークとライフを楽しむためにはある程度のマネーも必要になってくるということなのだという。つまりワーク・ライフ・バランスを考えるにはライフプランとマネープランを考えることに他ならないとされ、老後に必要な資金を見積もる方法は老後に入ってくるお金と出ていくお金を予測して、その差額分を準備するというのが基本的な考え方だという。予測が難しいのが老後の支出と老後の期間で、老後の支出には日常の生活費と老後のライフイベントにかかる費用となるわけだが、際に安心できるプランということで希望を聞く、 90 歳くらいまでのプランを作る人が増えているというのだ。
日常の生活費に関しては多くの人は現在の生活費よりも大幅に減少すると考えがちだが、実際には自由に使える時間が増える分趣味などにかける費用が増加し、現役時代の生活費とあまり変わらないというケースも多いといわれている。そこで最近では「長生きリスク」という言葉がよく使われるようになっているそうで、一般的に使われる「長生きリスク」とは寿命が伸びることによって老後の期間が長くなり、生活資金が不足することなど「経済上のリスク」として捉えられているというのだ。また病気やケガなどの「健康上のリスク」や、身体の衰えにともない身の回りの世話が必要になる「介護リスク」も一般的に挙げられ、社会から孤立してしまったりする「孤独リスク」というのも考えなければならないというのだ。
「老後は、散歩や読書、健康維持のために山登りをするので趣味にはお金をかけない」と言っている人も、実際に老後の暮らしに入ると新しい趣味を見つけたりするもので、一時的な支出については住宅のリフォームや子どもへの援助として結婚や住宅取得などの支援資金など、あらかじめ予想できるものは方針を決めて支出に盛り込んでおくと安心だという。片働きで来た場合は夫が家計にお金を入れるという家計スタイルなのだが、老後は妻に年金が入るようになることからダブルインカムになり家計管理はさらに複雑になるという。家計管理については老後に入ると修正が難しくなるので、できるだけ早いうちに夫婦で家計管理方法について話し合い見直しておくべきだというのだ。
年金の受給開始年齢が 65 歳まで段階的に引き上げられている最中だが、ライフプラン上では働く期間として盛り込んで良い年齢としては 65 歳までが適当だという。もちろん実際に 65 歳の到達した時点で健康状態や働く意思などを考慮して働くという選択をしても構わないし、日常の生活に制限のない健康寿命が男性 71 歳で女性 74 歳であることを考えると、より長い人生を謳歌するために健康寿命を伸ばすように日頃からの健康管理と適度な運動による体力づくりが大切といえるというのだ。歩くだけでも平均余命の延伸と生涯医療費を削減できるという研究報告があって、日常の歩行習慣は健康寿命を伸ばすお手軽な方法といえるそうなので、近くの買い物は歩いていくくらいのことは考えるべきだというのだ。
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