インフルエンザ等の対策だけでなく「食事の前には手を洗って」とか、外から帰ってきたら手を洗いなさい」とか、小さいころからバイ菌が広がらないように何かにつけて手を洗えと言われ続けてきたのさが、医療の高度化や高齢化にともない病院には重症の基礎疾患をもつ「易感染者」と言われるバイ菌が体内に侵入した時に排除しようとする機能の働きが非常に弱く感染にかかりやすい人が大勢いるという。手がバイ菌を運ぶ最大の原因であることがわかっており、感染防止のために手洗いが最も有効とされている。アメリカ疾病対策センターのウェブサイトには「 清潔な手は、命を救う」 とまで書かれており、様々な予防法のなかでも子どもから高齢者まで簡単に実践できるのが手洗いだと言われている。
「手を洗わないのは、 とても無責任な行動です 」と話すのはノースイースト・オハイオ医科大学の准教授でオハイオ州アクロンの感染症専門医であるリチャード・ R ・ワトキンス医師で、「トイレを使った後で手を洗わないと、自分がさわる物や、接触する人たちに、 排泄物に含まれる大腸菌などの細菌を広めてしまう恐れ があります」と注意を促している。 自分自身が呼吸器系の感染症になる恐れも ありますし、知らずに何かにさわって手に細菌がつきその手で顔にさわったりしたり、一日中手を洗わずに何かを人に手渡していたら細菌を拡散してしまうというのだ。ワトキンス医師によるとたとえ病気にはならなかったとしても実際に細菌はいるのだといい、目で見て確かめたかったら 「顕微鏡でなら見えますよ」と指摘しているという。
アメリカ疾病対策センターによると例えばトイレに行く・鼻をかむ・食べ物を扱うといったように、何かをする前と何かをした後に必ず手を洗うことは、 細菌を除去して病気にならないように予防し細菌をほかの人に広げないようにする最良の方法だというのだ。 手指衛生には石鹸と流水だけでなく病室前の擦式アルコール製剤を用いる方法があるが、どちらでも消毒等の効果は見込めるが汚れがあるとその下には消毒薬が浸透しないため、汚れがある場合は石鹸と流水を用いた手洗いを行うべきだという。また便には多くのバイ菌が含まれアルコールの効かないものもあるため排泄後も石鹸と流水を用いた手洗いを行うべきで、そのため感染症予防に効果的な正しい手指の洗浄・消毒法を知っておくべきだと語っている。
インフルエンザは国内で年間 1 千万人以上が感染するといわれており、 12 月から 2 月にかけて患者数が増えるとされているが、この時期は風邪やノロウイルスによる感染性胃腸炎などにも注意が必要だという。インフルエンザや風邪の主な感染経路はくしゃみや咳による飛沫感染が多いというが、一方でウイルスが付着した物に触れた手で目や鼻・口に触ることで間接的に感染する接触感染も見逃せない経路だという。ノロウイルスも飛沫や接触で二次感染を起こすとされているが接触感染の予防に欠かせないのが手洗いで、聖マリアンナ医科大学感染症学講座の国島広之教授は「インフルエンザの感染リスクは、せっけんを使った手洗いを 1 日 5 回以上すると 3 割ほど減り、 10 回以上だと 5 割程度減るという報告もある」と話している。
アメリカ疾病対策センターがすすめる手の洗い方なのだが、清潔な流水は温かくても冷たくてもかまわないそうで手を濡らすことから始めるという。流水を止めて石けんを手に取り手の中で石けんを泡立て、手の甲だけでなく指の間や爪の先にも忘れずに泡をつけ、少なくとも 20 秒間以上両手をこすり合わるという。例として数えたくなければ 「ハッピーバースデー」の歌を初めから終わりまで 2 回歌う とだいたいそれくらいになるという。そして清潔な流水で手をよくすすぎ清潔なタオルで手を拭くか空気乾燥させるというのだ。まとめれば自分が本当だと思うことそして医学界が真実だとすることに従うのがベストで、手を洗うことは 自分と家族が病気にならないようにするためにはとても大切 なことだというのだ。
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