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先日のことですが、私のクリニックのある愛媛県八幡浜市では数週間ぶりに雨が降りました。降り方は結構激しかったのですが、朝から来院される患者様の数が異常に多く、5時間近くノンストップで診察させて頂いてようやく午前中の外来が終わるというような大変な状況でした。 その次の日は嘘のような秋晴れでした。気温も程よく絶好のお出掛け日和の一日でしたがクリニックは一日中空いていて前日とは逆にとても穏やかな日となりました。 普通なら逆になりそうなものですが、私にはこのような患者様の動向が元々手に取るように分かっていました。それが何故かと言うと、 ここ愛媛県八幡浜市は 全国有数のみかんの生産地 であり、今はその最大の繁忙期に当るからです。晴れた日にはみかん山での仕事があるので病院なんかに行っている場合ではなく、逆に雨の日こそが病院に行く日なのです。 全てはみかん山次第 ということなんですね。
2015.10.29

3年前に学会場で見たときにその能力の高さに一目惚れしていたイギリス オプトス社の超広角眼底カメラ(目の奥の網膜の写真を撮る器械)のデイトナ。 このデイトナの何が凄いかというと、 普通の眼底カメラは画角30度くらいの狭い範囲しか撮影できないのに対して、デイトナは一度に200度、網膜の80%をカバーする範囲を撮影できるという点なんですね。しかも無散瞳(むさんどう、瞳を開く検査薬を使わずにそのまま撮影できる)、非接触(目に器械が触れない)、短時間という、3拍子揃ったいい所だらけのまさに夢のマシンです。 そのため、学会場ではたくさんの人が群がり実際に体験をしていたのでした。 そして私も実際に体験していました。これが私自身の眼底写真になります。 右目と、 左目 本当に広い範囲が写っていますね。 この 「オプトス デイトナ」 がクリニックにあれば網膜剥離を筆頭に様々な病気の正確な診断に繋がりますので、私は初めて見たその日から「絶対にいつかは買いたいなあ。」と思っていました。 ただこのデイトナ、極めて高額な上に画期的なマシンで特許に守られライバル不在で値引きもほとんど無いという状況で、なかなか購入のチャンスがないままにここまで来ました。具体的に言うと2012年7月の発売時の定価は1380万円(税別)だったのですが、その後のアベノミクス進展による円安で2013年8月には1590万円(税別)へと逆に値上がりをしてしまいました。 しかし発売後3年が経ち、現段階ではもう大した値引きは見込めないという判断のもと、当院では思い切って今回購入することにしました。 ヨーロッパ的な流麗なデザインですね。 そしてオプトスデイトナの導入に合わせて、他の機械もより効率的に配置し直しました。 これからも適切な設備投資を欠かさず、八幡浜地域の皆様に全国レベルの快適で安全な眼科医療を提供し続けられるよう、スタッフ一同努力していく所存です。
2015.10.19

当院では7年前の開院時に診察システムを2つ作っていました。1つは毎日毎日皆様の診察をさせて頂いているメインシステム(1診)。そしてもう1つは様々な検査のための暗室の一部に作ったサブシステムの2診でした。 どうしてこの2診を作ったかというと、開業前に良く勉強をさせて貰いに行っていた尊敬する先輩眼科医の医院にこの2診があり、はやり目(流行性角結膜炎)などの感染性の病気の患者様を診察したり、非常勤の専門外来の先生をお呼びした時に使って戴いたりするのに非常に便利だろうと考えたからでした。 ところがこの2診、当院では実際にはあまり稼働せずスタッフが事務仕事をするための机になってしまっていました。なので当院に来院されたことのある患者様でも、その存在を全く知らない方も多いものと思います。(笑) そして今回、ある新型の検査機械を導入するためのスペースがどうしても足りなくなってしまったことから涙を呑んで撤去することとなりました。 この診察システム(専門用語で言うと細隙灯顕微鏡:さいげきとうけんびきょう)、元々は神戸かどこかのコンタクトレンズ処方がメインの眼科クリニックで使われていたもので、7年前の開業時に程度の良い中古品として当院にやってきたのでした。良く見える非常に力のある顕微鏡だったのに、あんまり使ってあげることが出来なくて申し訳なく思っています。今回、新型の検査機械購入に当たって下取り品としてドナドナされて業者の方に引き取られていくことになります。またどこかの眼科クリニックで活躍してくれたらいいのですが、、、、、 さて、この空いたスペースには毎日の眼科診療を強力にサポートしてくれる「大型ルーキーの最強マシン」が近日中に導入されます。愛媛県南予地方では当院が初めての購入となります。お楽しみに。。。。
2015.10.08

さて当院では今年の8月に最新鋭の光学式眼軸長(がんじくちょう)測定装置である、日本のトーメー社のOA-2000を導入しました。 これは一体何のための機械かというと、白内障の手術を受けられる患者様の眼の表面から底までの長さ(眼軸)を測定するものなのです。この眼軸の長さによって眼に入れる眼内レンズ(IOL)の度数を決めることになるので、手術前の検査としては最も重要なものなのです。 それは何故かと言うと、眼軸長さえビッシリ・ピッタリ計れていれば手術後の裸眼視力と言うのはまず概ね狙い通りに良好に出るからです。ただこの眼軸長測定が不正確だとなかなか思ったような裸眼視力が出ないことになります。その意味では本当に手術の「肝」となる大切な検査なんですね。 そのため当院では元々今から3、4年ほど前に、当時最新鋭の機械だった同じトーメー社のOA-1000というマシンを導入していました。 このマシンは当時(と言っても僅か数年前のことですが)画期的な性能を誇り、測定さえ出来ればその正確さは従来の装置に較べて異次元のレベルでした。ただこの機械には大きな欠点があり、白内障の進行が激しい患者様だと光が透過しなくて測定できないことがありました。測れる率は大体80%くらいだったでしょうか? 当院は日本でも有数に高齢化が進行したエリアにあるため必然的に重症の白内障の方が多いことも影響していたと思いますが、いずれにせよ測れない場合には旧来型の超音波を使ったやや不正確な機械を使わざるを得ませんでした。 ところが、このOA-2000は「フーリエドメイン」という新方式の採用によってOA-1000に較べて何と100倍!程度も性能が上がっており、 驚くほど測れるのです。更に ボタンをポンと1つ押せば全てをフルオート でやってくれるという賢さです。従来のOA-1000だったら見た瞬間に「これは無理だな。測れないな。」と感じていた、成熟白内障(せいじゅくはくないしょう:非常に進行して真っ白になってしまった白内障)や後嚢下白内障(こうのうかはくないしょう:水晶体の底がびっしりと濁ってしまって光がその先に通らない状態の白内障)でも、ほとんど大丈夫です。「こんなに進行しているのに、どうして測定できるのだろう?」と疑問に思うほどに進化しているのです。そして当院での 測定率はOA-2000を導入してからは驚異の100%! です。 私はこのOA-2000を導入してから白内障手術が前にも増して好きになりました。何故ならほとんど100%の患者様の眼軸長が正確に測定できるので、今までにも増して自信を持って手術に臨める様になり、更に術後に患者様により喜んで頂けるようになったからです。 このOA-2000は凄いマシンです。全国の未体験の白内障手術専門医の先生方に是非一度使って戴きたいと思います。手術のストレスが激減しますよ。♪♪♪
2015.10.05
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