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2005.09.06
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~講談社ノベルス~

 CMやPR映画の編集を仕事にしているわたしの仕事場に、こころあたりのないフィルムがあった。一人の女性が映っていた。女性は、手にしたナイフで、自分の腹部を刺し…。
 わたしは、女性にこころあたりがあった。ともにフィルムを見た男に、わたしは、彼女は一部の映画ファンの間では有名な女優、アンジェリカ・チェンバースだと言った。
 フィルムにとてつもない「邪悪さ」を感じたわたしは、そのフィルムの謎をおいはじめる。はたしてこれは、殺人の現場を撮った「スナッフ」なのか?現在消息不明のアンジェリカ、友人で編集者のケリーの姪(彼女の名もアンジェリカで、行方不明である)の行方調査もケリーやダイスの協力をうけながら、探っていく。

 冒頭になかなかはいりこめず、買ってからずっと読んでいなかったのですが、途中から(フィルムをみるあたりから)どんどん引き込まれていきました。 フィルムを直視できないほどに強烈な印象を受けたわたし、デイヴィッド。そのフィルムの謎、そして女優たちを探っていく中で、彼は自分自身の過去もかえりみることになります。
 女優アンジェリカ、同名の友人の姪、さらには謎の失踪を遂げたかつての恋人。「わたし」をめぐる女性たちにまつわる謎。「スナッフ」のようにも見える、とにかくなんらかのいわくありげなフィルムの謎。どの謎も、主人公の強い感情移入のため、より興味深いものとなっています。
 インサート・シーンで、少しずつ恐怖心があおられます。そして、「謎」の解明(あるひとつの世界の解体ともいえるでしょう)にはいると、物語に入り込んでいたせいもありますが、ゾクゾクしてしまいました。
 物語の大筋とは離れるのですが、私は映画はほとんど観ませんし、詳しくありません。なので、本作で語られる映画の話にはほとんどついていけなかったのですが(特に監督名や作品名)、一般的な話については、「映画」を「小説」に置き換えながら読みました。ある登場人物が、映画批評家に対する批判として、「誰が言ったわけでもないのに、勝手に<メッセージ>を読み取って、それを批判する(中略)結局自分の感受性の話しかしていないんだから(中略) 感想を書きたいならせめて面白おかしく楽しめるような文章を書いてくれりゃあいいのに…」と述べています。私は批評でごはんを食べているわけではありませんが、本の紹介と感想をホームページに挙げている身として、手厳しい批判だなぁ、と思いました。しかし、何度も他の作品の感想の際に言ってきたことですが、物語を読む(映画を観る)ことで、自分の世界観、社会のありかたなどについて考えることは、大切なことだと思っています。後半については…。う~、耳が痛いです。

 全体を読んで、数作品ほどミステリを連想しましたが、これだけミステリを読んでいれば、そこは仕方ないでしょう。それでも、やはり本作は面白かったです。

ーーー
追記。
明日朝に岡山に台風が直撃するらしいので、明日も家にこもって読書をしようと思います。今晩はもうなにかを読了することはないかもしれませんが、もし読了したら、一日に記事は三つまでしかアップできないので、昨日の記事としてアップするかと思います。
なにか読む前に、フリーページの整理をしたいと思います。





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Last updated  2005.09.06 18:25:26
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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