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2007.05.07
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~新潮文庫、2005年~

 副題通り、異端の民俗学者・蓮丈那智先生のシリーズ二作目です。五つの短編が収録されています。以下、簡単に内容紹介と感想を。

「秘供養」山人による人さらいの伝説が、他の地域と比べ圧倒的に多い村がある。その村の山奥に、供養の五百羅漢が彫られた堆積岩がある。雪の積もった時期にフィールドワークに赴いた蓮丈と、助手の内藤三國だったが、蓮丈が足を滑らせて、怪我をしてしまう。五百羅漢の謎の考察をレポート課題とした蓮丈だが、レポートをめぐり、事件が起こる…。

「大黒闇」学内にあるカルト集団、アース・ライフに属していた兄を助けて欲しいと、三國のもとを訪れた女子学生。ところが、後にその兄は殺人を犯した後に自殺したと考えられ、女子学生自身も、アース・ライフに入会してしまう。大黒天の性格の変化について考察していた蓮丈と三國は、まさに大黒像のからんだその事件に挑む。

「死満瓊」在野の研究者・福永の呼びかけで、蓮丈も含む五人の、専門を異にする研究者が集まり、ディスカッションが行われた。ところが一転、一同は事件の渦中に陥る。研究者たちは睡眠薬で眠らされ、それぞれ放置される。そして蓮丈は、車の運転席で、助手席に福永の遺体を乗せた状態で発見されたのだった。事件には、曲玉をめぐる謎の考察が絡んでいた。

「触身仏」珍しい塞の神があるという情報を受け、蓮丈と三國はその村を訪れる。珍しい塞の神とは、即身仏だった。しかし、なぜその場所に、即身仏が塞の神としておかれているのか。蓮丈に情報を送った在野の研究家が考察を進める中で、彼は失踪してしまう。

「御蔭講」仏のお告げを村人全員が聞く。そのお告げに最後まで従った人物が大庄屋になるという一種のサクセスストーリー。「講」とは、相互扶助団体である。一人の人間が成功するだけのその話が、「御蔭講」という名前なのはなぜか。講師に選ばれることを目標に、三國にその謎の考察を命じる蓮丈。同時期に、蓮丈の研究室に新しい助手としてやってきた佐江由美子は、「御蔭講」の構造が、わらしべ長者の話に類似していることを指摘し、三國はさらに考察を深めていく。そんな中、佐江が元々所属していた研究室の助手が、彼女を研究室に戻ってくるように、執拗に動き始める。

   *


 本書の中で描かれる事件の中で最も印象的だったのは、「秘供養」の事件です。 …なんとも痛ましい感じがしました。
 なんとなく、通勤で読もうと思うまで時間がかかったのですが、読み始めたら面白くてどんどん読みました。
 蓮丈先生と三國さんのやりとりも面白いです。さらに、教務課の狐目の男もずいぶん登場するようになってきますが、とても好感を抱きました。





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Last updated  2007.05.07 08:41:41
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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