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2007.06.04
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法月綸太郎『二の悲劇』


 法月綸太郎シリーズの長編です。前回の『ふたたび赤い悪夢』で再会した久保寺容子さんが、ますます重要な役割を担っているようですね。
 それでは、簡単に内容紹介と感想を。

 アパートの一室で、女性編集者が殺された。彼女、清原奈津美と同居していた葛見百合子は失踪しており、葛見が犯人だと思われた。百合子と交際しており奈津美の先輩にあたる三木という男が、奈津美に二股をかけていたふしがあり、三角関係のもつれかという噂が起こる。
 一件単純そうに見えた事件であるが、いくつか不審な点があった。奈津美の顔が焼かれていたこと、そして、奈津美が鍵を飲み込んでいたこと。
 やがて、奈津美の日記が発見されるにいたり、事件の背景は、さらに複雑でつかみにくくなっていく。

 …なんというか、紹介を書きにくい物語ですね。
 <きみ>という二人称で語られる節は、会話文がほとんどなく、段落を変えることも少ない地の文が長々と続くこともあり、非常に読むのがしんどかったです。内容も、うつうつとしていますし…。『一の悲劇』が一貫して一人称で語られたように、ずっと二人称で語られたらどうしようと不安になりましたが、法月さんの視点で語られる節もあって安心しました。 …数年ぶりの再読ですが、そんなことも忘れていました…。

 本作は、もともと1994年に発表されています。その次の長編となると、『生首に聞いてみろ』を待たなければなりません。それでも、その間に、『法月綸太郎の功績』も出ていますから、まったく小説が発表されていなかったわけでもないですね。
 なんだかじめじめとした物語でした…。

 冒頭に、久保寺さんについてふれましたが、法月さんの良き助言者ですね。こうしてみると、法月綸太郎シリーズ(少なくともその長編)は、『雪密室』からの事件を全て受けて語られていますので、やはり順番に読むのが良いかもしれません。『頼子のために』など、他の作品でどれだけネタバレに近い記述があることでしょう…。

(追記)
フリーページに挙げていた、本書についての感想を読み返してみたのですが、そのときは、かなり本書を気に入ったようです。今回も面白くはあったのですが、フリーページの感想を書いたときほどの感情移入はできませんでした。年をとったせいだと思うと、なんだかもったいないような気もしますね…。もっとも、次に読み返すことがあるとすれば、また今回とは違った感想を抱くことになるでしょうし、それが読書の楽しいところでもあります。





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Last updated  2007.06.04 14:27:42
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
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