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2010.07.07
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はじめてのラテン語

~講談社現代新書、1997年~

 久々に、あらためてラテン語を勉強し直そうと思って手に取った一冊です。著者の大西先生は、神戸市外国語大学教授でいらっしゃるようです。
 本書の構成は次のとおりです。

ーーー
第1章 文字と発音
 1.文字
 2.発音
 3.音節とアクセント

 1.屈折語としてのラテン語
 2.第一・第二変化の名詞
 3.第一・第二変化の形容詞
 4.第三変化の名詞・形容詞
 5.第四・第五編かの名詞
第3章 動詞の活用I―直説法・能動の現在/未完了過去/未来
 1.動詞の四つの変化型
 2.直説法・能動の基本的活用
 3.不規則動詞
第4章 無変化の名詞と代名詞類
 1.変化しない品詞

第5章 動詞の活用II―受動相/完了時称/分詞/動名詞
 1.直説法・能動相と形式所相動詞
 2.完了時称の能動・受動
 3.ラテン語らしい構文
第6章 接続法と複文

 2.いろいろな複文
ーーー

 とても面白い講義を聴いている(読んでいる?)ような、楽しい読書体験でした。というのも、あるテーマについて関連する雑談が始まったり、前の章でふれたことについてはそのことに注意を促したりと、自分が学生なら飽きることなく聴いていられる講義のような印象だったのです。
 構成も、順番に学んできたことを積み重ねていけるような構成で、良かったです。

 また本書の中で特に感動したのは、前置詞の概念を図式化した図です。英語でもin(~の中へ、~の中に)、from(~から)といった前置詞がありますが、これらは方向を示したり、ある対象物との位置関係(くっついているのか離れているのか)を示したりしています。そういった方向や位置関係を、図で示してくれているのですね。またラテン語の前置詞は、その前置詞によって後ろにくる名詞のかたちが決まっていますが、どの前置詞がどのかたちをとるのかも当然示されています。これだけでもすごく勉強になります、というか、助かります。

 さて、私は学生の頃に教養でラテン語を学び、大学院では独学でまとまった文章を読んできていますが、しかし文法のことはあまりよくできていないままでした。なので、読み進めるのにもものすごい時間がかかりますし、しかもその訳文もひどければ、意味がつかめていないところも多すぎる…。今後も西洋中世を勉強していきたいという思いがありますが、それならラテン語がもうちょっと分かっていないと話にならない、ということで、本書を読んでみたのでした。
 しかし、本書も第5章以下の、もともとよく分かっていない部分はあまり理解できないままに読んでしまっています。ちょうどそのあたりにさしかかった頃、仕事の方も大変な時期で…というのは言い訳ですが…。
 関連してラテン語の本をさらに3冊ほど(練習問題集含む)購入していますので、復習を進めていきたいです。

(2010/06/24読了)





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Last updated  2010.07.07 06:58:09
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Comments

のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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