のぽねこミステリ館

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2013.03.10
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~東京創元社、1996年~


 7話の短編が収録された、ノンシリーズの短編集です。土曜日の夜、スナックに常連たちが集まり、山伏の語る事件の話に耳をかたむけます。
 それでは、簡単にそれぞれの内容紹介と感想を。

ーーー
「第一話 ローカル線とシンデレラ」 山間の町に、町出身の映画女優が帰ってきたとき、事件が起こった。彼女が乗った電車とすれ違った電車の中で、悪質なファンとして有名だった男が殺されたのだった。

「第二話 仮装パーティーの館」 たまたま山伏が訪れた屋敷では、仮装パーティーが行われていた。山伏も参加したが、パーティーのさなかに主催者の男が殺されて…。

「第三話 崖の教祖」 許嫁もいるというのに、姪が宗教に入って戻ってこなくなった…。話を聞いた山伏が、崖にある教団のもとを訪れ、なんとか依頼者の姪を連れ戻そうと奮闘するなか、教祖が殺される。教祖のいる場所には、誰も近寄れない状況だったが…。

「第四話 毒の晩餐会」 お世話になった人の家を訪れた山伏だが、その家では親族が集まって険悪な雰囲気が流れていた。家長の隠し子が現れ、家長はその子にも遺産相続を認める遺言書を書いたという。そんな中、渦中の隠し子が毒死した。誰にも、彼に毒を入れる機会はなかったが…。

「第五話 死ぬ時はひとり」 山伏が、からんできたチンピラを追い払おうとしていたとき、彼らを束ねる元やくざに声をかけられ、彼が経営するスナックを訪れた。しかし、男が少し席をたったとき、銃声が響き…。

「第六話 割れたガラス窓」 トリュフを掘るのを手伝ったのがきっかけで招待された家で、エアコン嫌いの家主が殺された。現場は、不可解な状況で…。

「第七話 天馬博士の昇天」
ーーー

 それぞれの話の謎解きが面白いのはもちろんですが、戸川安宣さんの解説もとても興味深かったです。
 スナックに集まるなじみのメンバーに、自分が経験したという事件の話を語る山伏ですが、それが山伏の作り話なのかどうか、知るすべは誰にもありません。そう考えていくと、いろいろ深い読み方ができると感じます(私は寝る前の枕元の友に本書を読んだのですが、夢うつつで、山伏が全部犯人だったのでは、なんて考えが浮かんだりしました。これは極端ですが…)。
 最近、ミステリは枕元の友にして読んでいるので、1冊読むのに約2週間かかっています。こんなペースでも、やはり読書は面白いです(記事は雑になってきましたが…)。





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Last updated  2013.03.10 19:21:36
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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