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2014.05.17
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(Michel Pastoureau, L'Our. Histoire d'un roi dechu , Paris, 2007)
~筑摩書房、2014年~


 何度も紹介しているフランスの歴史家、ミシェル・パストゥローの邦訳最新刊です。原著の英訳版( Michel Pastoureau (tr. by George Holoch), The Bear. History of a Fallen King , The Belknap Press of Havard University Press, 2011 )については、すでに通読しているので、内容的には読むのは二度目となります。
 本書の構成は次のとおりです(章の連番はないのですが、[ ]内に補足しました。原著に章番号がなくても、ふっていた方が見やすい気がします)。

ーーー
[プロローグ]動物と向かい合う歴史家

[第1部] 畏敬される熊―旧石器時代から封建時代まで
 [第1章] 最初の神?
 [第2章] 百獣の王
 [第3章] 人類の祖先

 [第4章] 野獣より強い聖人
 [第5章] 悪魔に引き寄せられる熊
 [第6章] ライオンの戴冠式
[第3部] 王位を剥奪された熊―中世末から現代まで
 [第7章] 侮辱された動物
 [第8章] 君主の想像、婦人たちの幻想
 [第9章] 山から博物館へ

[エピローグ] 熊の反撃

注
訳者あとがき
索引/典拠・書誌


 本書が論じている熊の歴史の概要については、英訳版についての記事に譲りますが、あらためて、パストゥローの博覧強記ぶりに驚かされます。英訳版の記事でも似たような感想は書きましたが、旧石器時代の熊崇拝をめぐる研究者たちの熾烈な論争からはじまり、アイヌの熊にまつわる儀礼をはじめとする民族学の知見や、英語、仏語、独語、ラテン語はもちろん、それ以外の言語の文献も注に挙げられているなど、とにかく熊にまつわる膨大な資料が参照されています。

 そして、邦訳も見事な訳業です。本文中に割注が豊富に挿入されており、理解の助けになります。そして、パストゥローの文章は原文も読みやすいですが(本書は原著にあたっていませんが)、邦訳もとても読みやすいです。

 あえて残念な点をあげれば、本書には多くの図版が掲載されていますが、(パストゥローの)邦訳書にはしばしばあることですがカラーではなく、またせっかく本文中に参照すべき図版番号の案内があるのに、図版がとびとびに掲載されているので、目当てのものを探しにくい、というところがありました。ちなみに英訳版では、カラー図版で、上質紙のページにまとめられています(逆に英訳版では図版番号がないのが欠点)。

 それはともあれ、あらためてミシェル・パストゥローの研究の面白さにふれられる一冊でした。





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Last updated  2014.05.17 13:17:21
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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