仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2007.11.18
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カテゴリ: 東北
簡潔に偏りなく正確に答えられることが、その地の歴史を本当に知っていることと言えるのだろう。それならば各県庁の説明がそうなっているはずだ。思い立って、東北各県の公式ホームページでの「県の歴史」をみてみた。

■青森県  年表とコラムと写真で見る青森県の歴史

これは秀逸。コラムもあって読みやすい。江戸時代後期の大名領図では、弘前藩、盛岡藩の中に、黒石藩と八戸藩が飛び地も含めて存在する様子が良くわかった。最新は新幹線八戸駅開業でした。
ところで「コラム3」が「南部と津軽」と題されているのに、内容が「コラム1」の土器の話と重複している。間違いだが、「南部と津軽」に本当は何が書かれているかも興味が残る。

■岩手県  岩手県のあゆみ

ちょっと簡潔すぎか。アテルイや九戸政実なども取り上げているけれど、あまりにアッサリしすぎ。平泉文化の優位性や明治大正の偉人達などに触れても良かったと思うが。おそらく網羅的な歴史紹介としない意図なのだろうか。また、変な言葉遣いもあって(自主の回復、とか)残念。

■宮城県  みやぎのあゆみ

これは困る。「行政区画の変遷」と、明治以降のトピックだけ。いったいぜんたい、この豊かな地に人間がどう活動してきたのかを伝えるつもりがないらしい。

■秋田県 論外。ナシだから。

山形県のプロフィール

岩手県のようなスタイル。年表などもナシ。しかし、丁寧に流れを追って、また今に伝わる由来なども説明する姿勢には誠意を感じます。

■福島県  歴史

ここは、時代区分ごと、また年表、歴史探訪などメニュー形式になって内容豊かだ。中世、近世は読み物のような楽しさも感じる。会津藩以外の中小藩もなるほどこんなにあったのですね。
年表が現代から遡る方式がユニークだが、19世紀以降と以前の記載の濃淡の差があまりに激しい。
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さて、お待たせの(誰も待っていないですが)ランキング。当ジャーナルの独断で。

第1位 青森県。文化や生活も織り交ぜた郷土史の説明に心を感じます。でもコラムの間違いだけは早めに直してね。

第2位 福島県。青森と甲乙付けがたいが、青森のように単一ページでまとめる方が私は言い(好みの問題だが)。「歴史探訪」を付したところは大変素晴らしい。

第3位 山形県。第4位 岩手県。すみません。県公式サイトに掲げている「あゆみ」は、網羅性までは必要ないという意図なのだろうが、私はそうではなく、折角サイトを訪れた人に、風土、文化、政治など地域の歩んできた様を満遍なく(しかも簡潔に)伝えて関心を持ってもらうべきだと思うのだ。また、あっ○○県の歴史全体を見たい、年表で位置を知りたい、なんていうときにパッと使えるように、ということにもなる。
詳しいのなら△△にあるよ、というのかも知れない。でもそれでは使えない。トップページから入れるところに歴史がなくてどうする。プロフィール以上の「歴史」を掲げるべきだ。青木さやかの写真集じゃないが、どこ見りゃいいんだよ! とストレスを感じさせる。

従って、第5位宮城県、第6位は秋田県、となる。





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最終更新日  2007.11.18 00:42:13
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