仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2009.02.13
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カテゴリ: 宮城
朝日新聞の記事(12日)にありました。大衡村でいよいよ本社建設工事の始まったセントラル自動車が、かつて当地を通っていた奥州街道を工事完成時には復活させるという、粋な計らい。

世界同時不況の吹きすさぶ逆風のまっただ中で、東北の地に堂々本社移転新築に着工したセントラル自動車。そして、古来の往還を復活させるというニュース。これは、昔と今が融合したような、当ジャーナルが小躍りしそうな話題です。

記事によると、セントラル自動車の新工場造成により、敷地内を通っていた奥州街道が寸断される。現在の国道4号からはずれ、木々に囲まれた大衡村を通る区間は昔の面影を残している。セントラルの工場予定地の西北部分を約2キロにわたって街道が横切っていたのだが、昨年春に造成で消滅。会社側も何とか復活を検討した結果、位置は異なるものの、新工場西北の外周部に帯状の緑地を設けて、舗装しない約1キロの遊歩道として街道を復活させる、ということです。

たしかに、昔ながらの街道が消えゆくのは何とも淋しい限りです。しかし、新しい時代の息吹と共に様変わりするは世の常でもあります。いにしえの人の流れを包んだ里山に、今時の世界をマタにかけた大企業が、せめてもの思いやりです。

どうせ開発に伴う緑地整備に格好付けただけ、とか、いろいろ見方はあるでしょうが、企業も地域とともに歩むことになるのですから、しかも本社が来るのですから、地元もこうした企業の姿勢を、大いに過大評価して良いのです。

世界のトヨタ。大衡のセントラル。古代は万葉の里、近世は街道行き交う地。今では宮城随一の村でもある大衡に、世界と未来が共存すれば、これは素晴らしいではありませんか。

ところで、大衡村の奥州街道については、あの高倉淳先生が 詳細に記録 されています。これは素晴らしいです。セントラルの造成を前に、ちゃんと記録をされています。

その高倉先生が監修した「みやぎ県政だより」連載の「 みやぎ古道点描

■関連する過去の記事 街道を行く
加美・中羽前街道を思う (06年4月12日)
奥州街道の吉岡-三本木について (05年10月25日)





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最終更新日  2009.02.13 00:25:45
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