浜松・大村屋酒店の「秘伝」

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三方原ポテトチップ

三方原ポテトチップ

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2005年11月05日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
父親の押し寿司・・

私が高校受験のときだったと思う。山間の方へ旅行に行った父親が、なんでだか解らないが押し寿司の木枠を買ってきた。

家庭で押し寿司が出来る木枠のやつだ。そしてこう言った。

「オレが今からバッテラ(シメサバの押し寿司)を作るから楽しみに待ってろ」

へえ・・珍しいと思ったが・・結局作るのはすべて母親だった。ご飯を固めに炊いて、酢をうって・・ウチワで煽いで・・ウチワで煽ぐのは私が手伝った。

ただ現場監督の父親は口やかましく、ああしろ、こうしろ・・と指図をしていた。
まあ、だいたいの想像はついていたが・・

祖母は漁師街の生まれなのでサカナをさばくのが得意だ。

シメサバは祖母が作った。それも父親は見ているだけであった。



それも母親の仕事であった。

父親はというとあいかわらずの現場監督・・お気楽なものだ。

家庭で初めて作った押し寿司は・・シメサバの加減もよく、最初にしてはイイ出
来であったと記憶している。

しかしその押し寿司の木枠はそれ以来一度も使われなかった。母親が面倒くさいと感じたのだろう。いつからか、その木枠はビニール袋にいれられて、台所の片隅にしまわれている。

家族全員でその押し寿司を食べた。なぜか父親だけは食べなかった。

母親に聞いたら・・昔、シメサバで当たったらしい。

それだったら・・・シメサバの押し寿司なんて作らなければいいのに、と思ったら、母親が「あんたが好きだからだよ、きっと」と小声で言ってくれた。

私はその当時から、柿の葉寿司だとか、マス寿司などの押し寿司が大好物だったのだ。父親は自分がシメサバ嫌いなくせに・・旅行先で押し寿司の木枠を買ってきたのだろう。

高校受験を控えていた私へのエールだったのかもしれない。

そんな父親が作ってくれた(実際に作ったのは母親と祖母だが・・)シメサバの押し寿司は美味しかった。



チラシ寿司が母親の華やかさなら、押し寿司は父親の無骨さだろう。

そんな思いがする。

私も息子が高校受験の年にでもなったら・・木枠でも買ってきて押し寿司でも作ろうからと考えている。

父親が子供に伝える押し寿司・・

きっといろいろな思いが詰まっているのであろう。





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最終更新日  2005年11月05日 07時42分56秒
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