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かなり久しぶりに、東京でBAR巡り(最近は、日帰りが多くてなかなかゆっくり時間がとれませんでした)。ただし今回は、途中であれこれ仕事の問い合わせの電話が入ったり、友人と待ち合わせていたりで、一人で気ままにたくさんのBARをこなすことはできず、トータルで4軒、新しい店は1軒だけ(それでも十分多い?)。 とりあえずお邪魔したのは、銀座の「ROCKFISFH(ロックフィッシュ)」=写真右。ご存じ、大阪から進出したサンボア(=氷なし)スタイルのハイボールがウリの、気さくでリーズナブルなBARである。マスターのMさんは大阪ヒルトン・サンボアで修業した後、北浜で独立。銀座サンボアのオープンより3年早い、2000年に銀座へやってきた。 マスターはおつまみづくりの才人でもある。店のフードメニューは50種類以上。そのどれもが工夫された一品。先頃は、あの有名な柴田書店からおつまみの本まで出してしまった(さらに好評につき、その続編として「スイーツの本」まで出した)。 まずは、先般わざわざ、その本を郵送で贈ってくれたマスターに御礼を言う。そして早速、美味しいアテを肴に、きりっと冷えたハイボールを頂き、この夜の気分を盛り上げる。久しぶりにお邪魔して、店の雰囲気が変わったことと言えば、カウンターの椅子(スツール)が原則取り払われて、立ち呑みスタイルになったこと。 ロックフィッシュは年中無休で、毎日なんと午後3時から営業している、酒呑みにはとても嬉しい店だ。しかし今や東京でも超人気店となり、午後6時にはもう満席になることが多くなった(だから、行くなら早い時間か10時以降がおすすめ)。 そこで、「いっそスタンディングにした方が、一人でもたくさんのお客さんに飲んでもらえると思って」と椅子を取り払ったという(ただ、窓際にはテーブル席が2つあり、高齢の方はこちらを勧めているとか)。 東京出店10年。人気店になっても、お客の懐に優しいロックフィッシュの経営スタイルは、いつも淡々としたMマスターの表情と同じく、これまでと変わらない。願わくは、幸せな空間が末長く続かんことを! 2軒目は少し移動して、東中野へ。東中野方面へ向かったのは個人的な、大切な用事が一つあったからだが、もう一つの目的もあった。最新号の月刊「ウイスキー・ワールド」のハイボール特集に、東中野駅近くにある面白そうなBARが紹介されていたのだ。 個人的な用事を済ませた後、その目指す店「Bar・Smoke Salt(スモーク・ソルト)」=写真左上=へ向かった。何が面白そうなのかと言えば、オリジナルなハイボールをあれこれ考案していたり、フードもその店の名前通り、スモークにこだわった品々が多いこと。 まだ時間も早いとあって、僕はこの夜の初めての客。大阪から来たことを告げると、マスターのSさんは「それは遠いところを有難うございます。実は、僕も中学を卒業するまでは尼崎にいたんですよ」と意外な自己紹介。世の中はほんとに狭い。 Smoke Saltはカウンター6席の小バコ。早速、まずラフロイグのハイボールを頂く。なぜラフロイグを頼んだのかと言えば、これを頼むと、アテにスモークした藻塩が出てくるから=写真右。燻材にもヒッコリーと番茶の葉を使うというこだわり。このスモーク藻塩とラフロイグの相性が抜群にいい。 Sマスターは、練馬のあの有名な「Bar・レモンハート」で修業された後、かつて働いたことのある東中野に戻ってきた。なによりも東中野のこの庶民的な雰囲気が好きなのだという。店はまだオープンして半年だが、客の8割は近隣の住民やレモンハート時代からのお客さんで、すっかり地元の心をつかんでいる様子。 2杯目は「ウイスキー・ワールド」にも紹介されていた「カリベック・ハイボール」=写真左。その名の通り、アイラモルトのカリラとアードベグをブレンドしたウイスキーをベースにしたハイボールだ。いろいろ試行錯誤を重ねた結果、この組み合わせが一番気に入ったのだという。 店には他にも、ブレンディド・ウイスキーとそのキーモルトを使ったハイボールとか、いろんなハイボール・メニューがある。「遠い所からお越し頂いたので」とサービスしてくださったスモーク・フードも美味!さらに、「1杯味見していってください」とオールド・ボトルのブレンディドまで頂き、お勘定は申し訳ないほどリーズナブルだった。 広い東京には、旅人を癒してくれる素敵なBARがあちこちにある。銀座だけが東京じゃないということを、改めて感じる。Smoke Saltのような酒場が身近にある東中野の住民が羨ましい。僕にとっても、必ずまた来てみたいBARの一軒に刻まれた。 さて、3軒目は友人と待ち合わせている麻布十番の「Maeda Bar」へ=写真右。友人は転勤のため現在東京暮らし。しかも麻布十番近くに住む。数カ月前、僕がこのMaeda Barのことを教えてあげると、早速訪れて「とてもいい雰囲気の店で良かったよ」とメールをもらったくらい彼も気に入っている。 Maeda Barは先般、5周年を迎えた。僕もささやかなお祝いを贈った。店は麻布十番の駅から徒歩5分ほどの距離だが、見つけにくいロケーション(看板はありません)にあって、隠れ家的な雰囲気やおしゃれで落ち着いた内装がたまらない。 Mマスターとは、オープン直後からの付き合いだが、穏やかで丁寧な話しぶり、上質な接客とサービス。しかしだからと言って、堅苦しくはない。そんな温かいマスターの人柄もあって、ここにいるといつも心地よい時間を過ごせる。 カクテルもとても旨いのだけれど、Maeda Barでは、Mマスターの考え出した面白い組み合わせの酒を味わうのを僕は楽しみにしている。例えば、サントリーのモルト、山崎にラフロイグを数滴足してロック・スタイルで飲むなど。 この夜も、「また何か新しいのはありませんか」とお願いして、作ってもらったのは、ボウモアのダーケスト(シェリー樽熟成)にカルバドス(リンゴのブランデー)を足して、ストレートで味わう飲み方=写真左。これがまた驚くほど旨い(配合比率はあえて書かないので、ぜひ店で頼んでみてほしい)。 他にも、ライ・ウイスキーにジン数滴という組み合わせも頂いた。Mマスターの頭にはまだまだいろんなアイデアが無尽蔵に詰まっているのだろうが、こういう「遊び心」あふれるバーテンダーは、僕は大好きだ。あまりに居心地がいいので、2人で3杯ずつ飲んでつい長居をしてしまった。Mマスターとは、近い内の再会を約束してお別れした(写真右=イチゴのカクテルも美味でした!)。 さて、夜も更けて今夜のお宿は銀座なので、戻らねばならない。とりあえず地下鉄大江戸線で汐留まで向かう(それにしても大江戸線の駅の、地下6階か7階くらいの深さまで階段やエスカレーター降りるのには辟易する。乗っていて大地震がもしあったらと怖くなる)。 銀座に戻ってあと2軒くらいはと当初は思っていたのだが、翌日朝いちで大阪へ帰らなければならないことになり、断腸の思いで1軒だけとする。で、選んだのは、我が友人Iさんがオーナー・バーテンダーをつとめる「Bar・Riddle」=写真左。 Iさんは女性だが、海外のカクテルコンテストでも優勝するなどの実力派。だから、「Riddle」ではしっかりした味わいのカクテルが楽しめる。そんなIさんとの付き合いは前の、前の店時代からだから、もう10年以上になる。 Riddleにも、Iさんにも、銀座の高級(?)Barにありがちな堅苦しさはなく、ここでは和(なご)みの時間が約束されている。なによりも長い付き合いだから、お酒でも、それ以外のことでも、こちらの気持ちが多くを喋らなくても伝わる気楽さがいい。 ただ、RiddleにはだいたいBAR巡りの最後に訪れることが多く、かなり出来上がってからなので、あまり度数の強いカクテルなどは飲めないことが多い。だから、いつもジン・リッキーとかバーボン・ソーダとか、軽いものばかりで反省することしきり。 次回は、BAR巡りの最初に訪れて、Iさんのしっかりした技で裏打ちされたカクテルを飲んでみたい。そんなこんなで久々の東京BAR巡りはおしまい。あまり新店開拓はできなかったけれど、今回は旧交を温めるのは主目的だったから、まぁ…いいか。 【Bar ROCKFISH】東京都中央区銀座7丁目2-14 第26ポールスタービル2F 電話03-5537-6900 午後3時~11時 無休 【Bar Smoke Salt】中野区東中野1-14-26 高山ビル1F 電話5937-5615 午後6時~午前3時 平日不定休 【Maeda Bar】港区麻布十番2-7-14 AZABU275・2F 電話5439-5727 午後7時~午前4時 【Bar Riddle】中央区銀座7丁目3-16 東五ビル4F 電話5568-0177 午後7時~午前3時 日祝&第1・3土休こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2010/06/27
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我が家のカベルネソーヴィニョンは2年目ですが、その後も順調に育っています。写真では上の方が写っていないのでよく分かりませんが、2mくらいの高さに育っています(葡萄は高く伸ばすより、棚でも作って横へ広げる方がいいのでしょうが、さぼっています(笑))。 そして昨年秋、そのカベルネを剪定した後、何本かの小枝をグラスにいれて挿し木にしていました。すると、春になってその小枝からも根が伸びて、葉がたくさん生えてきました。 とは言え、我が家にはもう葡萄を植える場所はないので、大切に育ててくれるどなたかに差し上げたいと思っていました。 で、思い出したのが、自分のBARで使う果物や野菜を、自ら貸し農園で育てている大阪キタのとあるBARのマスターYさんです。 「Yさん、カベルネソーヴィニョンを育ててみる気ありませんか?」と尋ねたところ、「頂けるなら、喜んで!」と快諾してもらえました。 で、先日、15cmくらいに育った苗を小さいポットに植えて、店までお持ちし、「元気で育ってくれよ」と祈りの声をかけてお渡しました。 なにやら、娘を嫁にやる父親のような気持ちです。もともとヨーロッパ原産の品種なので、日本の気候風土で育てるのは大変です(でも、山梨や神戸でもカベルネの葡萄畑はあります)。 でも、いろんな野菜をとても上手に栽培されるYさんですから、きっと大丈夫でしょう。我が家のカベルネ2世はYさんの畑で根付いて、すくすく育ってくれるに違いありません。我が家もYさんに負けないように、枯らさないようにしっかり手入れをしていきたいと思っています。こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2010/06/26
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先日、Bar・Rocking Chairさんにお邪魔した際、マスターのTさんから、京都や銀座のBAR情報をいくつか頂きました。さらに、北新地サンボアのマスターSさんからもいくつかニュースをもらいました。取り急ぎ、まだご存じない業界関係の皆様やBARフリークの皆様へお知らせしておきます。 1.京都の烏丸御池から程近い「Bar・ROSEBANK」(中京区間之町押小路上ル、電話075-222-0115)が6月いっぱいで閉店するとのこと。京都の老舗「K6」出身のマスターMさんが独立して開かれた店で、水が川のように流れるカウンターが素敵なBARでしたが、故あって故郷の静岡へ帰られるそうです。静岡で再びBARをされるとのこと、また訪れる機会を楽しみに待ちましょう。もしまだROSEBANKの素晴らしいインテリアをまだ見たことのない方、6月中にぜひお越しを! 2.うらんかんろも大好きな祇園のお茶屋BARの老舗「Finlandia Bar(フィンランディア・バー)」(祇園花町、電話531-8408)が初の支店を出すそうです。場所は正確にはよくわかりませんが、同じ祇園エリアでも四条通より北で、新橋近くとのこと。どんな店になるのか楽しみです。 3.これは京都ではなく、銀座のニュース。Rocking Chairのマスター・Tさんは東京のBAR(霞ヶ関「ガスライト」)で働いていたこともあって、東京のBAR情報にも詳しいのです。Tさんによると、そのガスライトで長年店長を務め、先般銀座で独立されて日も浅いSさんが事情があって店を閉められたとのことです。しかし、永久に止めてしまうのではなく、「いずれ別の場所で再開されるはず」と聞いて安心しました。 4.北新地サンボアのオーナー(マスター)・Sさんが、新たなコンセプトで支店を出されます。本通りの元Bar中野の跡地に、サンボアとは少し趣を変えた「バー・ジャンヌ・エ・モディ」(大阪市北区曽根崎新地1-1-41 田中ビルB1F 電話06-6341-5945)を6月8日にオープンされます。女性バーテンダーも接客し、ボトルキープも可能な店になるそうです(とは言え、決してラウンジやスナックではありません)。 5.銀座サンボアの暖簾分けの支店が近く、同じ銀座エリア内でオープンするとのことです。2003年に東京に初進出したサンボア・チェーンですが、スタンディングで氷なしハイボールという独特のスタイルも、今ではすっかり東京人の支持を得ているようです。時期など詳細は銀座サンボア(電話03-5568-6155)までお尋ねください。 6.おまけ。これはうらんかんろ自身の情報です。時々お邪魔する北新地のスペインバル「Bar・QUINTA(バル・キンタ)」(曽根崎新地1-11-6 昭和ビルB1F 電話6345-1911)ですが、最近タパス(小皿料理)の量のバリエーションが充実しました。ほとんどのタパスが、1人用サイズ、ハーフサイズ、普通サイズの3種類の大きさで注文できるようになりました。 嬉しいですね。これで一人でぷらっと立ち寄っても、その時のお腹のすき具合で調整が利きます。以前からうらんかんろや他のお客さんから、マスターのMさんにはバリエ充実を求めてお願いしていましたが、ようやく「準備が整った」とのことで実現させてくれました。ユーザー側の要望にきめ細かく応えることを忘れている一部のBAR経営者は、Mさんの姿勢を見習ってほしいですね。
2010/06/06
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先日、社内の後輩から「ハイ・ボールって、なんでハイ・ボールって言うんですか?」と質問された。うらんかんろ自身、何度か本では読んである程度知ってはいるが、いい加減な返答をするのも嫌なので、「ごめん、正確に答えたいから、また改めて返答するよ」と少し時間をもらった。 そして、この歳になって(笑)、改めて「ハイ・ボール」の語源・由来を調べてみた。その結果は以下の通り(様々なガイドブックや酒造メーカーのHP等を参考にさせて頂いた。この場を借りて厚く御礼申し上げる)。 まず、一番有名なのはアメリカの鉄道の信号機起源説。19世紀初め、開拓時代のアメリカ南部の鉄道では、長い棒の先にボールをつけた「ボール信号機」が使われていた。ボールが上がっていれば「進行(go)」、上がっていなければ「停止(don't go)」という訳。「進行(go)」状態は従って、「ハイ・ボール」と呼ばれていた。 当時、セントルイスの駅の信号係に、ウイスキーのソーダ割りが大好きな人がいて、列車に出発進行の合図を送るたびに、「ハイ・ボール!」と叫んでいた。そこでその飲み物も「ハイ・ボール」と呼ばれるようになったとか。「ボール信号がハイの状態」(=出発進行)は、このソーダ割りのように「早く飲み干し、すぐ出掛けられる」飲み物にぴったりのイメージだったのかもしれない。 この信号機説にはバリエーションもある。信号機は列車だけでなく工事労働者への休憩の合図にも使われていた。労働者たちは休憩時間に好んでウイスキーのソーダ割りを飲んでいた。そこで、その飲み物も当然、信号機の呼び名から「ハイ・ボール」と呼ばれるようになって、さらに定着していったという。 次に、本などでよく紹介されているのが、英国のゴルフ場起源説。ある時、ゴルフ場のクラブハウスでウイスキーのソーダ割りを飲んでいた英国紳士が「これは何という飲み物か?」とマスターに聞いた。 するとちょうどその時、打ち損じのゴルフ・ボールがクラブハウス飛び込んで来て、思わずマスターが 「High ball!!」(高い球) と叫んだのが、由来となってしまったという説。 他にも、炭酸の泡(玉=ボール)が上に揚がっていく様から、ハイ・ボールと呼んだという説や、「高めの直球(HIGH BALL)」は、打ちごろ(=飲みごろで、美味しい)の絶好球という説、「気分がHIGHになる弾丸(BALL)」という説、「丈の高い(HIGH)容器(BOWL)」にウイスキーを注いだ飲みものだからという説など様々な説があるが、米国のバーテンダー養成学校では、「ボール信号機」が語源と教えているという。 なお今日、「ハイ・ボール」と言えば、一般的にはウイスキー&ソーダを意味することが多いが、昔はそうではなかった。例えば、有名な「サヴォイ・カクテルブック」(1930年刊)では、ハイ・ボールについて、「ミディアムサイズのグラスを使い、角氷1個、好みの蒸留酒、リキュールまたはワインをソーダ水で割る。ジンジャー・エールを使ってもよい」と紹介されている。 欧米では、トニック・ウォーター割りもハイ・ボール、水割りはウォーター・ハイボールとも呼んでいた。アメリカで出版された古いカクテルブックでは、ジン・トニックもハイ・ボールとして紹介されている。1930年代頃からは、ウイスキーにレモンやグレナデンシロップ、ビターを加えることが流行し、ソーダだけではなく、ジンジャー・エールやコーラなどに代えたハイ・ボールも飲まれていたという。 日本でもこうした欧米での流れを受けて、昔はウイスキー&ソーダ以外でもハイ・ボールと呼んでいた。サントリーの前身、壽屋時代(1962年以前)の昭和30年代の販促資料を見ると、ベースの酒はウイスキーを指定しているが、「ハイ・ボールはウイスキーをソーダまたは水で割ったもの」とあり、水割りでもハイ・ボールと呼んでいたようだ。 また、うらんかんろが持っている参考文献の中で一番古い「洋酒――ストレートからコクテエルまで」(1957年、佐藤紅霞著、ダヴィッド社刊)では、「ハイ・ボール」について、「普通、ジン、ウイスキー、ラム、ベルモット、シェリー、デュボーネ等を適量のソーダ水で割ったものを言う」と記されている。 ウイスキー&ソーダが「ハイ・ボール」と呼ばれるようになったのは、僕自身の記憶でも、おそらくは1970年代以降のことだと考えている。サントリーも昭和40年以降の広告では、「ウイスキーをソーダで割った『ハイ・ボール』という飲み方がおすすめ」としてPRしている。 ともあれ、今日の日本では「ハイ・ボール=ウイスキー&ソーダ」が定着し、欧米では今日でもウイスキー&ソーダ以外もハイ・ボールと呼んでいるが、ともに、多くの洋酒愛好家に愛されていることには変わりはない。こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2010/06/04
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京都には、古い町家やお茶屋の内装・構造をうまく生かした酒場が、1970~80年代から何軒かあった。そんな古都の雰囲気にマッチした「元・町家BAR」「元・お茶屋BAR」は、京都を訪れる観光客にもとても人気があり、結果としてここ10年くらいの間に、その数は急速に増えるようになった。 京都生まれのうらんかんろも、そうした町家BARが大好きだ(あまり乱立するのも良くないと思うが…)。なかでも最近一番気に入っているのが、今回紹介する「ロッキング・チェア(Rocking Chair)」だ。 このBARの魅力を挙げれば、まず玄関に向かう小道の雰囲気がいい。玄関脇にはマキが積んであるが、その理由は店内に入れば分かる。 店内には暖炉がある。と言っても、残念ながら本物の煙突付きの暖炉ではないが、趣(おもむき)を十分感じさせる暖炉の内側にマキ・ストーブが置いてあり、冬にはマキをくべて暖を取れる。 魅力は他にも、ゆったりとした吹き抜け空間、町家で使われていた柱組みをあえてむき出しで見せるオシャレな内装、見事なたたずまいを見せる店の奥の坪庭など、挙げればきりがない。 マキ・ストーブの前には、2脚のロッキング・チェアが向かい合わせに置いてある。坪庭を見下ろせる席にも、もう1脚。いずれもヨーロッパから輸入したアンティークで、職人の技が見事だ。 寒い冬、このロッキング・チェアに座って、ゆらゆら揺れながら、ストーブの前でシングルモルト・ウイスキーでも飲めれば、これほど幸福な瞬間はないだろう。 まだ30代のマスターTさんは、東京の老舗BAR「ガスライト」で修業した後、京都の老舗BAR「K6」でさらに研鑽を積んで、満を持して約2年前に独立した。 Tさんとは独立した直後に、大阪・天満橋のBARカドボールのカウンターで偶然出会い、彼の新しい店を教えてもらった。とても礼儀正しく、親切で素敵な人柄の方だった。 だが、その後、家に帰って調べてみたら、なんとK6時代のTさんの名刺が出てきた。だから、実は結構昔から知っていたことになる(初対面と勘違いして、なんたる迂闊!)。 しかし、K6時代のTさんの記憶はあまりない(K6にはバーテンダーが多すぎることもある)が、いま、このロッキング・チェアでは、Tさんは店の情景にぴったりと収まり、なおかつ存在感に満ちあふれている。 しばらく会わないうちに、Tさんは全国大会でも優秀な成績をおさめるような、実力派バーテンダーに変身していた。探し回って惚れ込んだ町家が、いま、Tさんのおかげで輝いている。至上の空間で絶品のカクテルを飲む贅沢を、貴方もぜひ味わってほしい。【Bar Rocking Chair】京都市下京区御幸町通仏光寺下ル橘町434-2 電話075-496-8679 午後5時~午前3時 火休 阪急・四条河原町駅下車、南西へ徒歩約10分こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2010/06/02
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