Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

2007/02/25
XML
カテゴリ: BAR
 あちこちのBARに通っていると、時々、予想外のことに出合う。一応BARという看板を掲げているからには、「○○○は当然あるよね」と信じてその店に足を踏み入れるのだが、その「(僕にとって)当然と思っている○○○」が覆されることもある。

 最近、ちょっと面食らったことをいくつか紹介すると。あるカクテルが飲みたくて頼んだ。それはコーヒー系リキュールを使うスタンダード・カクテル。しかし、そのBARでは「すみません、コーヒー系のリキュール、うちの店、ちょっとないんですよ」という返事だった。Cocktail

 カカオ系のリキュールで代用できないかと思ったが、それもないと言う。BARでの基本アイテムだと思っていた僕は、それ以上言葉が出ず、「う~ん、じゃぁ、別のカクテルにします」。

 別のBARでのこと。今度はココナツ系のリキュールを使うカクテル。名前を言うと、「ピーニャ・コラーダ」という結構有名なカクテルなんだけど、聞いた答えは「ココナツ系のリキュール、すみません、1本もないんです」というものだった。

 そのお店は、カクテル・コンクールでも優秀な成績をおさめていることで有名なバーテンダーのいる店だったから、少々驚いてしまった。ないものねだりする僕が悪いのか、それともそのBARの基本的品揃えの問題なのか(それとも、たまたま仕入れを忘れたちょっとした気の緩みだったのか)。

 さらにもう一つ。神戸のあるBARでのこと。僕の大好きなカクテル、「モヒート」(グラスの底でミントの葉を潰し、上からクラッシュド・アイスを詰め、ラム&ライム・ジュース、シロップを加え、ソーダで割る)を頼んだ。ミントの葉は、さすがに最近のBARではほとんどの店で置いているので、心配ない。

 「モヒート」は、そのミント葉を潰して香りを生かすのがポイントなのだが、その際、ペストルという名の「すりこぎ」のような木の棒で叩いて潰す。これまでに飲んだBARでは、バーテンダーは例外なくそのようにしていた。

 ところがそのBARでは、「すみません、ちょっと時間がかかりますけれど…」と言って、バー・スプーンのスプーンの部分の裏側で押して潰していた。当たり前だけど、出来上がるまで結構時間がかかり、待たされた。

 ペストルを持っていないBARにも初めて出合った。そこいらの普通のBARではなく、神戸では結構名の知れた店だったので、少々驚いた。ペストルはカクテルBARには「マスト・アイテム」と信じていたからだ(違うのですか?)。



【おことわり】 写真は今回の記事のテーマと関係ありません。

こちらもクリックして見てねー! 【人気ブログランキング】





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007/02/26 09:54:12 PM
コメント(8) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:僕の求めるレベルは高すぎる?/2月25日(日)(02/25)  
na_geanna_m  さん
こんにちは。

ぼくは、あって当たり前のお酒がなくて、「すいません、今日はないんです。」
などと言うことは、一番の恥だと思ってます。
恥ずかしくて、月まで飛んで行きたい気分です・・。
先輩方にも、そう教えてもらってきました。

僕が、前に「今は、お会いできませんが・・」なんて
昔メールさせてもらったのも、この事が理由のひとつでした。
(僕は仕入れ担当ではないので・・・)

ぬるいBARほど、間抜けな店はないとおもいますよ。 (2007/02/26 02:49:35 PM)

Re:僕の求めるレベルは高すぎる?/2月25日(日)(02/25)  
2年ほど前です。友人に若者が集まるダーツバーに連れて行かれたとき、メニューに「ニコラシカ」なんて書いてあったので、へーと思って頼んでみたら、
「すみません、レモンを切らしてしまって」
と言われたことがあります。

びっくりというか、あんぐりというか。
それくらいひどいと、腹もたちません。 (2007/02/26 07:04:22 PM)

Re:僕の求めるレベルは高すぎる?/2月25日(日)(02/25)  
カピタン さん
すいません。当時ベストルなんてものは置いてなかったです。でもバースプーンで潰した方が好きと言うお客様もいるようです。

品揃えに関しては、出ないお酒はやはり仕入れにくいんですよ。ただ、バーにも色々ありますし、FULLHOUSEのようなお気楽なお店もありますが、正統派なお店には一応のものがそろっておいて欲しいのも人情です。

やはり人間にも色々いるようにバーにも色々あるので、「こう」と決めてかからないのが良いのではないかと思います。

カクテルコンクールにしても営業目的でしている所もありますし、あれもそれなりの試験テクニックもいるようです。現に前回2位を取った所も、以前優勝した事のあるマスターに教えを請いに行ったそうです。 (2007/02/27 02:10:09 AM)

na_geanna_mさんへ  
 na_geanna_mさん、こんにちはー。

>ぼくは、あって当たり前のお酒がなくて、「すいません、今日はないんです」などと言うことは、一番の恥だと思ってます。恥ずかしくて、月まで飛んで行きたい気分です・・。先輩方にも、そう教えてもらってきました。僕が、前に「今は、お会いできませんが・・」なんてメールさせてもらったのも、この事が理由のひとつでした(僕は仕入れ担当ではないので・・・)。ぬるいBARほど、間抜けな店はないとおもいますよ。

 マニアックなモルトやリキュールを頼んで、バーテンダーを困らせるのは好きではありません。自分では一応、「現代のBAR」の最低限の「基本アイテム」と思ったなかから頼んでいるつもりなんですが…、時々、こういう驚くことがあります。

 例えば、BARを名乗るからにはやはりシングル・モルトは、今の時代だと最低10種類くらいは置く必要があると思います。そのなかでも、やはりマッカランやボウモア、ラフロイグは「ぜひもの銘柄」でしょう。以前、ボウモアの飲めないBARにたまたま入ってがっくり来たことがありました。 (2007/02/27 08:27:13 AM)

パブデ・ピカソさんへ  
 パブデ・ピカソさん、こんにちはー。

>2年ほど前です。友人に若者が集まるダーツ・バーに連れて行かれたとき、メニューに「ニコラシカ」なんて書いてあったので、へーと思って頼んでみたら、「すみません、レモンを切らしてしまって」と言われたことがあります。びっくりというか、あんぐりというか。それくらいひどいと、腹もたちません。

 レモンを切らすというのは、ちょっとひどいですね。僕も唖然とします。「せめて、すみません。レモンすぐ買ってきますんで…」と言えなかったんでしょうかねぇ。僕のかつての経験では、マティーニのオリーブを切らしていたBARもありました。田舎のBARだったので、その時は仕方がないのかなぁと思いましたが…。 (2007/02/27 08:31:40 AM)

カピタンさんへ  
 カピタンさん、こんにちはー。

>当時ベストルなんてものは置いてなかったです。でも、バースプーンで潰した方が好きと言うお客様もいるようです。品揃えに関しては、出ないお酒はやはり仕入れにくいんですよ。ただ、バーにも色々ありますし、FULLHOUSEのようなお気楽なお店もありますが、正統派なお店には一応のものがそろっておいて欲しいのも人情です。

 ペストル(「ベストル」ではありません)は確かに10年前なら、BARになかったアイテム(道具)でしょうね。「モヒート」がブームになってから普及し始めたものですから(日本での「火付け役」もラムの輸入販売業者ですし…)。

 でもペストルでなくても、「すりこぎ」でもいいのですが、フレッシュ・フルーツカクテルをつくる際には、果物を潰す道具が何か必要ですよね(フルーツカクテルはやっていませんというBARなら仕方がありませんが…)。

 「出ないお酒は仕入れにくい」というのは当然の気持ちでしょう。ただ、注文が出るような売り方をするという努力も必要だと思います。カカオ系リキュールでも、ココナツ系リキュールでも、それだけを置いていても当然注文はないでしょう。そのリキュールを生かしたカクテルを店内の黒板にでも書いてPRするという工夫も大切です。そういう努力すらしない店は残念だと思います。

>カクテルコンクールにしても営業目的でしている所もありますし、あれもそれなりの試験テクニックもいるようです。現に前回2位を取った所も、以前優勝した事のあるマスターに教えを請いに行ったそうです。

 カクテルコンペは確かに「大会用のテクニック」があるようです。シェーカーの振り方一つとってみても、大会では目立つように大げさに振ります。でも、大会で優勝することも大事かもしれませんが、僕は、バーテンダーは何よりも客に愛されることが一番大切だと思っています。 (2007/02/27 12:45:25 PM)

Re:僕の求めるレベルは高すぎる?  
はなだんな  さん
なるほど。モルトは10種類以上、リキュールは各種ひと揃い、ペストルは常備……
というのが、うらんかんろさんの「BARを見極めるときのメルクマール」なら、
その基準を緩める必要はないし、チャージについておっしゃった時のように、妥協
せずにどしどし意見していかれたらいいと思います。ただし、わたしも期待して入った
店に期待を裏切られると、期待しなかった店だった場合よりも、よりガックリくる
ものです。このあたり、人間は感情の動物ですから、失望感がより高まって、せっかく
楽しくBARで過ごそうと思ったのに、という気分に水を差すおそれがあります。
わたしは最近、襟を正して入るようなお店とは無縁になってしまいましたが、その
ようにBARと正対している、うらんかんろさんが、羨ましくもあります (^_^)。
      (2007/02/27 02:15:30 PM)

はなだんなさんへ  
 はなだんなさん、こんにちはー。

>なるほど。モルトは10種類以上、リキュールは各種ひと揃い、ペストルは常備……というのが、うらんかんろさんの「BARを見極めるときのメルクマール」なら、その基準を緩める必要はないし、チャージについておっしゃった時のように、妥協せずにどしどし意見していかれたらいいと思います。

 理想を言えばモルトは最低30~40種類なんですが(笑)、リキュールは現行品でもおそらく500種類以上はあるでしょうから、「各種」揃えろというのはどだい無理な話ですね。

 例えば、抹茶リキュールなんて「あって当たり前」という範疇に入るのかどうか、一度プロのバーテンダーに聞いてみたいところです。どこで線引きは難しいところですが、それでもまぁ、8割のBARでは置いているという基本的なリキュールはあるはずです。

>わたしも期待して入った店に期待を裏切られると、期待しなかった店だった場合よりも、よりガックリくるものです。このあたり、人間は感情の動物ですから、失望感がより高まって、せっかく楽しくBARで過ごそうと思ったのに、という気分に水を差すおそれがあります。

 訪ねるBARをどう見つけてくるかは、僕の場合、いろんなルートがあります。雑誌や本で知ったり、ネットや他の方のブログで情報を得たり、BARのマスターやバーテンダーら同業者の推薦(紹介)されたりとか。

 初めての店はそれだけ好奇心を持ってるから行く訳ですから、当然期待感は大きいですよ。だから、期待外れだったら、やはりがっかりしますね。
 とりわけ「オーセンティック」をウリにしている割にはたいしたことなかったなぁという場合や、高いチャージに見合うサービスらしきサービスがなかった場合などが一番がっくりきますね。 (2007/02/27 04:49:49 PM)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

うらんかんろ

うらんかんろ

Comments

kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

神戸の残り香 [ 成田一徹 ]
価格:1980円(税込、送料無料) (2021/5/29時点)


▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。 ▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。

Favorite Blog

「続^2・ちゃんちゃ… はなだんなさん

74歳になりました。 きんちゃん1690さん

LADY BIRD の こんな… Lady Birdさん
きのこ徒然日誌  … aracashiさん
猫じゃらしの猫まんま 武則天さん
久里風のホームページ 久里風さん
閑話休題 ~今日を… 汪(ワン)さん
BARで描く絵日記 パブデ・ピカソさん
ブログ版 南堀江法… やまうち27さん
イタリアワインと音… yoda3さん

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: