Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2011/04/13
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カテゴリ: カクテルブック
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85. プリンストンコクテール【注107】
 コクテールセーカに二三塊の氷を入れ之に

 オールドトム・ジン      一オンス
 オレンジビタ         三振り

 を加え、よくセークしたる後、コクテールグラスに注ぎ、之にポートワイン少量を加えてすすめる。


【注107】 「プリンストンコクテール」は、ハリー・マッケルホーンのカクテルブック(1919年刊)やサヴォイ・カクテルブック(1930年刊)にも登場する古典的なカクテルだが、両著のレシピでは上記に加えて、ポートワインも(サヴォイは20ml、マッケルホーンは1tsp)入れている。カクテル名は米ニュージャージー州の学術の町、プリンストンに由来するという。


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86. ブラックトンコクテール【注108】
 此のコクテールは最も古いコクテールにして恐らくコクテールの起源と言ふても差し支へありません。

 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 フレンチベルモット      三分の一オンス
 伊太利ベルモット       三分の一オンス
 スロー・ジン          三分の一オンス
 オレンジビタ          一振り
 アンゴスチュラビタ      一振り

 を加え、バースプーンにてよく攪き廻したる後、コクテールグラスに漉し、之にレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注108】 「ブラックトンコクテール」は、レシピから類推すると「ブラックソーン(Blackthorn)・カクテル」のことと思われる。サヴォイ・カクテルブックにも登場する古典的カクテルだが、サヴォイのレシピはウイスキー・ベース。前田氏のレシピはベルモット・ベースだが、通常のスイートベルモットに加えてドライベルモットも使うなど独創的であるが、現時点ではそれが前田氏の創作かどうかは分からない。


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87. ブローダウンコクテール【注109】
 コクテールセーカに二三塊の氷を入れ之に

 ドライジン          三分の一オンス
 フレンチベルモット     三分の一オンス
 伊太利ベルモット      三分の一オンス
 マラスチノー         少量
 苺(つぶし)         二個

 を加え、よくセークしたる後、コクテールグラスに注いですすめる。


【注109】 「ブローダウンコクテール」は、マティーニのバリエーションのように思えるが、現時点では前田氏の本でしか見られないカクテルである。


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88. ブラントンコクテール【注110】
 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 プリマウス・ジン       二分の一オンス
 フレンチベルモット      二分の一オンス
 アンゴスチュラビタ      一振り

 を加え、バースプーンにてよく攪き廻したる後、コクテールグラスに漉し、之にレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注110】 「ブラントンコクテール」は、現時点では前田氏の本でしか見られないカクテルである。バーボン・ウイスキーを用いないので、有名な銘柄「Blanton」とは無関係なのは間違いないが…。


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89. ブロンクスコクテール【注111】
 コクテールセーカに二三塊の氷を入れ之に

 ドライジン          三分の一オンス
 フレンチベルモット     三分の一オンス
 伊太利ベルモット      三分の一オンス
 オレンジジュース      六分の一個

 を加え、よくセークしたる後、コクテールグラスに注ぎ、オレンジビタ一振りを落としてすすめる。


【注111】 「ブロンクス(Bronx)コクテール」は、ハリー・マッケルホーンのカクテルブックやサヴォイ・カクテルブックにも登場する古典的なカクテルだが、マッケルホーンのレシピではドライ(フレンチ)ベルモットは使わない。
 前田氏のレシピはサヴォイ・レシピとほぼ同じだが、分量比がサヴォイ(ジン2分の1、ドライベルモット4分の1、スイートベルモット4分の1、オレンジジュース4分の1個分)のと少し異なり、甘口の仕上がりとなっている。現代の標準的なレシピは、サヴォイ・レシピの方に近い。カクテル名は米ニューヨーク市のブロンクス区に由来する。


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90. ブラジルコクテール【注112】
 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 ドライパール・セリー     二分の一オンス
 フレンチベルモット      二分の一オンス
 アブサン           二振り
 プレーンシロップ       二振り
 オレンジビタ         一振り

 を加え、バースプーンにてよく攪き廻したる後、コクテールグラスに漉し、之にレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注112】 「ブラジルコクテール」は、ハリー・マッケルホーンのカクテルブックやサヴォイ・カクテルブックにも登場する古典的カクテル。前田氏のレシピは、シロップを加えているところ以外は両著にほぼ同じ。


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91. ブランデーコクテール【注113】
 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 ブランデー          一オンス
 キュラソー          二振り
 アンゴスチュラビタ      一振り

 を加え、バースプーンにてよく攪き廻したる後、コクテールグラスに漉し、之にオリブ一個を入れ、尚ほレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注113】 「ブランデーコクテール」は、19世紀中頃から飲まれていた最初期のカクテルの一つ。


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92. コロネーションコクテール【注114】
 調合グラスに約半分の砕き氷を入れ之に

 ブランデー          一オンス
 キュラソー          二振り
 ペアチビタ 【注115】     一振り
 ピパーミント         一振り

 を加え、バースプーンにてよく攪き廻したる後、コクテールグラスに漉し、之にレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注114】 「コロネーションコクテール」は、ハリー・マッケルホーンのカクテルブックにも同名のものが登場するが、マッケルホーンのレシピ(ドライベルモット+シェリー+オレンジビターズ+マラスキーノ)は前田氏のとまったく異なっている。前田氏のレシピは、6年後に出版されたサヴォイ・カクテルブックでの「コロネーション(Coronation No.2)」というカクテルとほぼ同じである。

【注115】 「ペアチビタ」とは、「ピーチビター」のことかと思われるが、編者も「ピーチビター」が存在することは知っているが、実物はまだ見たことがなく、詳細は不明(情報をお持ちの方はご教示ください)。


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93. コロンウエールコクテール【注116】
 コクテールセーカに二三塊の氷を入れ之に

 ゴルドン・ドライジン        三分の二オンス
 セヴイルオレンジビタ 【注117】  三分の一オンス

 を加え、よくセークしたる後、オリブジュースを以て濡らしたるコクテールグラスに注ぎ、尚ほレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注116】 「コロンウエールコクテール」は、現時点では前田氏の本でしか見られないカクテルである。

【注117】 「セヴイルオレンジビタ」とは、その名の通り、セヴィル・オレンジ(Seville Orange)を原材料にして造られたビターズのこと。セヴィルとはスペイン・セビリア地方のことで、セヴィル・オレンジは苦みが強く生食に適さないため、マーマレードやビターズの原料によく使われる。


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94. コッペルスタウンコクテール【注118】
 コクテールセーカに二三塊の氷を入れ之に

 ゴルドン・ドライジン       三分の二オンス
 マルテニー・ロシー・ベルモット 三分の一オンス
 オレンジビタ           一振り
 薄荷の葉             二葉

 を加え、よくセークしたる後、コクテールグラスに注ぎ、之にレモン皮の小片を搾り込んですすめる。


【注118】 「「コッペルスタウンコクテール」は、「61」の「クウパウズタウンコクテール」と材料がまったく同じで、つくり方がステアかシェイクかの違いだけである。前田氏がカタカナ表記の違いだけで区別した意図はよくわからない。


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うらんかんろ

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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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