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September 19, 2005
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カテゴリ: わけ分からん

今朝起きて新聞を開けたら、先日の選挙の際、愛知7区で出馬し、落選した前衆議院議員の小林某が、覚醒剤常用の罪で逮捕されたとの報が載っていました。

愛知7区・・・。それ、私の選挙区ですから! 愛知7区と言えば、小泉さんに反旗を翻して自民党の公認を取り消され、後援会の意向を無視して田中康夫氏の「新党日本」に鞍替えし、見事落選した青山丘氏の選挙区でもあります。いつも当該選挙区で1位当選を争っていたこの二人の耳には、今頃祇園精舎の鐘の声が響いていることでしょう。

そしてもう一つ、今朝の新聞に載っていたガックリくるニュースと言えば、愛知万博の混雑ぶりを報じたもの。入場するのに5時間待ち? パビリオンを見るのもままならず、まともに食事もできない? マジっすか・・・。

実は私はまだ愛知万博に行っていないんです。会場からごく近いところに住んでいるというのに。いつでも行けるという心の油断が仇となったなぁ。万博をやる、やらないで揉めていた時には、今頃万博なんてやったって誰も来ないだろうというようなことが言われていて、私もそう思っていたのに・・・。万博っていうのは「科学の進歩によって人類は幸せになれる」というような幻想が多くの人々に共有されていた時代の産物であって、それは1970年の大阪万博で終わったんじゃないの? その後各地で勃発した公害問題とか、宇宙開発に先が見えたこと、あるいは依然として止まない各地の紛争など、「人類の進歩」への期待なんてものが地に堕ちた時代に敢えて万博やるなんて、ジョークにしても酔狂過ぎないか? ・・と私なんぞは思っていたし、実際、去年の今頃、各種イベントで「モリゾー」「キッコロ」の着ぐるみが登場し、来るべき万博を必死で盛り上げようとしていても、何だか誰も見向きもしないという感じだったんだけどなー。

で、だからこそ天の邪鬼の私としては、その人の見向きもしない万博に行って、閑散とした会場で手持ち無沙汰にしているモリゾーやキッコロと戯れつつ、時代錯誤の万博をシュールに楽しもうと思っていたのにー!

さて、残り1週間となってしまったけれど、どうしよう。万博開催者の前に膝を屈し、私の予想が間違っておりました! 日本人の物見高さを過小評価しておりました! と謝りながら、敵の軍門に下って万博を見に行くか・・・。でも5時間待ちはつらいなぁ。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、ここからはロマンス小説史の続きです。

昨日、1971年の買収でハーレクイン社がミルズ&ブーン社の親会社になったことにより、ミルズ&ブーン社の編集方針にハーレクイン社の意向が強く働くようになってきた、というようなことをお話ししました。そこで今日は、ではそもそも「ハーレクイン社好みのロマンス」とは一体いかなるものなのか、という辺りのことについて、お話ししましょう。



で、ハーレクイン・ロマンスというのは、まず大体こんな感じで話が進みます。

ヒロインはたいてい金髪碧眼、華奢な体型で、絶世の美女というほどではなく、ただ目元に愛敬のある十代後半から二十代前半の可愛らしい娘さんです。ご両親は大概二人とも交通事故で亡くなったことになっているので、独り暮らしであることが多い。気の合わない叔父さん夫婦と同居というケースもありますが、いずれにせよ精神的には孤独で経済的にはあまり余裕のない、ごく平凡なOLというところ。

と、そこへヒーローが登場します。典型的なヒーローは年齢の点でヒロインより一回りほど上。背は高く、筋肉質の引き締まった体型、肌は浅黒く、黒目黒髪。もちろん美形です。野性味を帯びたその風貌からも窺える通り、落ち着いた人格者というよりは、しばしば感情を爆発させる未熟者タイプなんですが、にもかかわらず大半が一流企業の若き社長さんです。親から勘当されて世界中を放浪していたところ、死んだ伯父さんの遺言で一族経営の大企業を受け継ぐことになり、急遽故郷に戻ってきたというわけ(大抵そうです)。ここで重要なのは、彼が先祖代々の莫大な資産を譲り受けるというところで、ハーレクイン・ロマンスの場合、自らの手で稼いだ金よりも「遺産」の方が重視される。苦労人ではなく、生まれながらの王子様、というところがいいんですね。

さてこのようにヒロインとヒーローが出揃えば、後は二人が運命的な出会いをすれば良いのですが、ハーレクイン・ロマンスでは「両者とも初対面の時から好印象」なんてことはまずありません。むしろ両者が何らかの形で敵対しつつ、しかもヒーローの方が圧倒的に有利な立場で出会う、という設定が普通なんですね。よくあるのが、ヒロインの叔父が賭博で負けてヒーローに莫大な借金をしてしまい、その支払いの猶予を乞いにヒロインがヒーローのもとを訪れる、というようなケース。そしてそういう状況の中、ヒーローはヒロインに対し、偽装結婚をしてくれたら借金を帳消しにしてもいい、というような申し出をする(えっ?)。

「偽装結婚」とはまた突拍子もない申し出です。しかし、互いに好意を持っているわけでもない男女が、とにかく常に一緒に居なければならないという状況を作り出すためには恰好の口実であって、ハーレクイン・ロマンスではこの種のシチュエーションが頻繁に登場します。なぜヒーローが偽装結婚をしなくてはならないのか、その理由づけは色々あって、例えばビジネスをする上では既婚者の方が取引先から信用され易いから、といったようないい加減なものも多い。要するにヒーローは、本当の結婚をする気はないものの、とりあえず既婚者の肩書が必要な状況に置かれるのであって、それゆえに偽装結婚、というわけなんですね。でもこんなことで驚くのはまだ早いですよ。何とヒロインはこの手の申し出をあっさり受けるんです(えっ?)。何だかんだ言ってヒロインも女性、野性味たっぷりな伊達男との冒険には惹かれる(らしい)のですな。

で、とにかくこんなふうにヒロインとヒーローは夫婦を「演じる」ことになるのですが、そこから先はヒーローによる「ヒロインいびり」の場面が延々と続きます。例えば取引先が主宰するパーティーなどではヒーローは優しくエレガントな夫役を見事にこなすものの、そこでヒロインが少しうっとりしたりすると、帰路についた途端、彼は冷淡で意地の悪いビジネスマンに豹変したりする。お雇い妻のくせにいい気になるな、というわけです。かつて恋人に手ひどく裏切られたことがあるといったような理由から、ハーレクイン・ロマンスのヒーローたちは女性に対して一様に根深い悪意を持っているんです。しかし、そっちがその気なら、とヒロインの方が冷淡に振る舞うと、途端にヒーローはヒロインに飛び掛かり、「お仕置き」などと称してヒロインが涙をこぼすまでお尻を叩く。それでヒロインがさらに口答えすると今度は強引に口づけして黙らせる。どう考えてもセクハラです。ところが、こんな仕打ちを受けながらもヒロインはヒーローに惹かれ始め、ヒーローの存在を身近に感じる度に彼女の心拍数は急上昇するわけですわ(えっ?)。

と、この辺りで登場してくるのが、ハーレクイン・ロマンスでは欠かせないキャラクター、つまりヒロインのライバルです。このライバル女、ヒロインとは対照的に背の高いブルネット美人で、才能・家柄にも優れ、客観的に見ればヒーローの恋人として申し分なしという感じの「大人の女性」として描かれることが多い。実際、彼女は事ある毎にヒーローにまとわりつき、一応ヒーローの妻ということになっているヒロインそっちのけで彼といちゃつきます。ヒロインとしては当然悔しいわけですが、彼女自身、こんな完璧な女性がライバルでは勝ち目なしと半ば諦めているところもある。ところがこのダークレディー、実は腹黒い女なんですね(やっぱり!)。きゃつはヒーローを騙して取引先との契約を横取りするつもりだったんですな。そして、その奸計に気付いたヒロインはヒーローにことの次第を告げ、彼の窮地を救うわけ。で、かくしてヒロインのおかげでめでたく大口の契約も取り付けたヒーローは、彼女に告白するんです。「実は出会った時から君のことを愛していた。もうこれ以上偽装する必要はない、僕たちは本当の夫婦だ」と(・・・)。そして二人は熱烈なキスでこの愛を共に寿ぎ、以後豪勢で幸せな結婚生活を送りました、となって小説一巻の幕が降りる。

ま、こんな感じのロマンスなんですよ、ハーレクイン・ロマンスっちゅーのは。

さて、以上のことを読まれた方、特にハーレクイン・ロマンスというものに親しんだことのない方は、一体どのような感想を持たれるのでしょうか?

私自身はハーレクイン・ロマンスのことを調べていて、これが世界中の女性たちにものすごい人気があるということを知った上で実物を読み始めたわけですが、正直、最初はちょっとびっくりしましたね。え? こんな荒唐無稽なロマンスを、ホントに世の女性たちは喜んで読んでいるの? こんなセクハラ的要素満載の物語が、現代社会で受け容れられているの?

しかし、さらにハーレクイン・ロマンスのことを知るにつれ、このストーリー展開がいかに優れたものか、ということも分かってきました。実は、この荒唐無稽なセクハラ満載ロマンスこそ、ロマンスという文学ジャンルの本質を突いているんですね。






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Last updated  September 19, 2005 04:36:08 PM
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ひとひねりもふたひねりもある  
解説ですなぁ (September 19, 2005 06:03:29 PM)

ナポリを見ずして  
死にたもうなかれ、といいますが。
万博はどうなんでしょ。ディズニーランドよりは、教育的? 国際赤十字館だけは見ておきなさいという人もいます。 (September 19, 2005 06:06:55 PM)

行くとしたら水曜日  
釈迦楽  さん
Mike23さん
行くとしたら、もう水曜日しかないですね。次の連休もきっと恐ろしいことになるでしょうから。でももうこの時期では、ウィークデーも関係ないでしょうなぁ、とほほ・・・・。 (September 19, 2005 10:13:51 PM)

万博。  
紅ずきん  さん
アタクシも天邪鬼なので、「閑散とした会場」で可愛くないキャラの毛をむしったり・・・なんて考えていたら、結局すごい大盛況(゚◇゚;)
イベント好きな親はベルギー館のビールを飲みに、また行きたいと言ってましたが、この混雑振りではもうムリでしょうね。

国際赤十字館の映像をテレビで見ました。ミスチルの「タガタメ」の曲と世界の子供達の写真は、ちょっと感慨深いものがありました。
(September 20, 2005 10:36:53 AM)

Re:万博。(09/19)  
釈迦楽  さん
紅ずきんさん
やっぱり、最期のチャンスということで、水曜日に万博へゴー! の予定です。マイクさんと紅ずきんさんご推薦の国際赤十字館ですが、もし見られるようなら見てきます。でも、人込み嫌いな夫婦なので、人のいない方、いない方に移動するはずで、一番人気のない外国パヴィリオンだけ見て終わる可能性大。でもいいです。なんか珍しい国の珍しいものでも食べてきます。 (September 20, 2005 06:40:29 PM)

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