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January 23, 2010
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カテゴリ: 今日もいい日だ



 で、たまたま扱っていたのが秋田・男鹿半島のことだったので、つい見てしまいました。男鹿半島は、昨年の秋、学会がらみで訪れて、非常に印象に強く残ってる場所だったもので。

 で、番組では今から四十数年前の男鹿の風景を映し出していたのですが、その頃の男鹿は、名産の「はたはた」がまだ山のように獲れたのだそうで、逆に獲れすぎて値段が下がってしまったせいか、地区の男たちは一年のうち大半を出稼ぎに行かなければならなかったのだとか。

 ただ、一年のうち暮れの30日から正月2日くらいまで、出稼ぎに行っていた男たちが男鹿に戻って来るんですな。で、その暮れの30日。妻や子供たちが夫・父親の帰りを待ちきれないかのようにバス停まで迎えに出ると、バスから土産物を抱えた男たちが降りてくる。子供らは久しぶりに見る父親の両手にすがりついて甘えるわけですよ。そして帰ってきた父は、さっそく餅つきに杵を振るい、元旦にはその餅を囲んでの楽しい一家団欒がある。ただ、その楽しみはほんのわずかな時間だけで、正月3日にはまた、父親は出稼ぎに戻らなくてはならない。それがわかっているからこその、切ないまでに楽しい正月なわけですよ。

 そういった昔の男鹿の人々の暮らしを映し出した白黒の映像なんかを見ますとね、なんかこう、涙が出てきますね。こういうのは、男鹿のみならず、かつては日本のあちこちで見られた光景だったんだろうなーって。四十数年前、日本は、そして地方は貧しかった。貧しかったけれども、そこに人間らしい情の溢れる世界があった、というかね。

 で、番組は現在の男鹿の映像も映し出すのですけれど、四十数年前に『新日本紀行』に登場した出稼ぎの親父さんが89歳くらいでまだ御健在で、また昔の映像の中でほんの子供だった息子さんたちが、もう50代・60代のおっさんになっていたという。でも、その息子さんたちは、出稼ぎで自分たちの暮らしを支えてくれた父親のことを今なお尊敬していて、その教えに従って、どんなに仕事が忙しくとも、暮れ・正月だけは秋田の実家に戻り、父親に顔を見せにくるのだとか。

 日本は、この四十数年間の間に豊かになったのかも知れないけれど、それと引き換えに、随分貧しくなった部分がありそうですなあ。


 というわけで、今日は朝からいいものを見せてもらいました。こういう番組を作らせると、NHKってのは大したもんですな。





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Last updated  January 23, 2010 10:52:31 PM コメント(4) | コメントを書く
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ゆりんいたりあ @ Re:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) 釈迦楽さん、 ご無沙汰しております。 お…
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