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April 6, 2016
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カテゴリ: 思わず納得!
 「昭和の男」シリーズ、決して事前に計画立てて書いているわけではなく、その日その日に思いついたことをテキトーに書いているので、色々と書き落としがあるのですけれども、今日はふと、「クイズ番組」とか、その辺のことも書いておきたいなあと思いついたので、時代を少しさかのぼってしまいますけれども、その辺のお話を少し。


 クイズ番組というのは、案外、時代を反映するものなのではないかと思うのですけれども、私がまず最初に認識したクイズ番組は何かといいますと、NHKの『連想ゲーム』ではなかったかと。1969年4月から放送開始だそうですから、私が幼稚園の時ですかね。

 確か私が・・・と言うか、我が家がよく見ていた頃は、この番組は土曜日の夜7時半からの放送で、まあ、ゴールデン・タイムもいいところですよね。それだけ人気があった、ということなのでしょう。当時のキャプテンは、白組が漫画家の加藤芳郎さん、紅組が中村メイコさんでしたが、ヒントの出し方が二人とも上手なものでした。紅白に分かれて、すなわち男対女で勝負を進めるというやり方は、NHKの好む方式だったのでしょう。紅白歌合戦の発想ですからね。

 一方、民放のクイズ番組でよく覚えているのは「パンシロン」のロート製薬が提供していた『アップダウンクイズ』。一問正解毎にゴンドラが上に上がるという方式は、見た目にも回答者の優劣がよく分かり、しかも一番上まで行けば夢のハワイ旅行、しかし一問でも解答を間違えばゴンドラが一気に一番下まで下がってしまうというヒヤヒヤ感もあって、なかなか面白いものでした。NHKの『連想ゲーム』とは異なり、解答者がタレントではなく一般人であること、知識を問う問題を出題すること、早押し方式の解答法など、民放のクイズ番組の在り方として、後のクイズ番組に与えた影響も大きかったのではないでしょうか。

 『アップダウンクイズ』と同様に人気のあったもう一つの番組が『クイズ・タイムショック』だったかな。これは1分間に何問正解できるか、その時間制限が面白さの鍵で、秒針を表す電光パネルが刻一刻と時間を刻んでいく様が面白かった。司会者は昭和を代表する二枚目俳優の田宮二郎さん。全問正解すると100万円だったか、100万円分の海外旅行券だったか、とにかくそんな感じ。『アップダウンクイズ』もそうですが、当時「100万円」という単位のお金、そして「海外旅行/ハワイ旅行」というのが庶民の夢だったことが如実にわかりますな。

 あとね、もう一つよく覚えているのがフジテレビの『クイズグランプリ』という番組。これ、たしか15分番組で、これに前後してもう一つの昭和の名番組『スター千一夜』かなんかと抱き合わせだったのではなかったかと。これも視聴者参加型、知識を問う問題、正答する毎に賞金が加算される方式など、他のクイズ番組と似た内容のものでしたが、一つ特徴的だったのは、クイズの出題のジャンルが分かれていたことで、正答した者が、自分の得意分野の問題の選択権があったこと。「芸能・音楽の10点問題」みたいな感じ。そうやって、正答した者がどんどん自分の有利な方にコマを進められるというところが面白かった。司会者の小泉博さんの顔、今でも思い出せます。

 このあたりが1960年代末あたりからスタートした1970年代の代表的なクイズ番組でしたねえ。

 その後のクイズ番組では、1975年スタートの『パネルクイズ アタック25』、1976年スタートの『クイズダービー』などがありますが、この辺まではそれ以前のクイズ番組の延長線上にあるものとして理解できる。

 で、「お、クイズの形式がちょっと変わったな」と思われたのは、愛川欣也司会、1981年スタートの『なるほど! ザ・ワールド』ですかね。これは日本人にとってさほど馴染みのない外国の文化・風習を基に出題するもので、既存の知識では解答できないという意味で知識を問う問題とも言い切れないし、また半分は外国の文化・風習の紹介ともなっていたところも斬新。またそれを紹介するタレントのキャラ自体が面白さの要因となっていたところも新しかった。



 『なるほど!』や『HOWマッチ』になると、もうクイズで賞金をもらえるかどうか、なんてことはどうでも良くて、むしろ見知らぬ外国の様子が見たいという、そちらの興味の方が主というところがありました。つまり、1980年代に入ると、「死ぬまでに一度でもいから、ハワイというところに行ってみたい」的なものは、最早庶民の夢ではなくなっていたということですな。そういう意味では、既に昭和のメンタリティを超えているところがある。

 しかし、まだこの頃のクイズ番組ってのは、「知っていることが重要」、という一点だけはまだ堅持しております。

 でも、今はそうじゃないもんね。

 今のクイズ番組って、「おバカなタレントが、いかにモノを知らないか」ってことを明らかにするための出題、みたいなところがあるじゃない? なんだこんなことも知らないのか、ってな感じでタレントの無知ぶりを視聴者が見て笑うという。タレント側からすれば、むしろ笑ってもらった方が得策なので、その意味では「知識がないことが重要」になってくる。つまり、平成のクイズ番組は、昭和のそれとは趣旨が逆なわけ。クイズ番組の趣旨が倒錯しております。

 そういう風に考えると、知識というものに価値があった昭和のクイズ番組って、真っ当で、すがすがしかったよね! 

 私が昭和という時代に惹かれるのは、案外、そういう「まともさ」があったから、かもしれません。





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Last updated  April 6, 2016 07:58:34 PM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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