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July 22, 2016
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カテゴリ: 教授の読書日記
 ロバート・コリアーという人の書いた『望むものをひきよせる心と宇宙の法則』を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。

 これ、原題は『The Secret of the Ages』というものなんですけど、1926年に出版されて当時としてはなかなかのベストセラーと言うべき30万部を売り上げ、その後、ロンダ・バーンの『ザ・シークレット』で取り上げられたこともあって、最近また売れているといった本。1885年に生れ、1950年には亡くなっているコリアーさんとしても、「ウソ! 死後60年以上経ってまた売れ始めたの?!」と、墓の下で喜んでいることでございましょう。

 内容としては、典型的な「引き寄せ系」であり、欲しいものをしっかり思い浮かべれば、絶対手に入る、という類の奴。その仕組みとしては、人間には意識・無意識・超意識の三レベルがあり、超意識というのは宇宙とつながっていると。で、意識的に無意識に働きかけ、これこれの物が欲しい、これこれの地位が欲しいと繰り返し擦り込み、すでにそれを持っているかのように振る舞えば、無意識を通じて超意識が動きだし、宇宙がその望みを実現してくれるというもの。

 この仕組みは万人に対して開かれているのだけれど、しかし現実にはこれを使って富や地位を得ている人は少ない。それは何故かというと、コリアーによれば、多くの人は、自分が何を望んでいるかすらしっかりと意識していないし、それが欲しい、何が何でも欲しい、何を犠牲にしてでも欲しい、とまでは望まないからだと。

 だから、重要なのは、自分が何を望むのか、まずそれをはっきりさせること。本当にそれを望んでいるのか、どれほど強く望んでいるのか、その覚悟を決めろと。

 で、その上で、その覚悟を維持し続ける努力もまた必要である、とコリアーは言います。目標をしっかり決め、そのために全力で努力する。その過程で何度失敗しようとも、そんなことには一切めげず、目標到達までその努力をし続ける。そうすれば、絶対に成功するし、その成功に例外はないと。

 ま、よく考えてみると、当たり前のことなんだよね。言っていることは、本田技研の本田宗一郎と変わらない。本田宗一郎は、「私は絶対にレースで勝つ。なぜなら、勝つまでレースを止めないからだ」と言ったそうですからね。

 成功するまで頑張れば、絶対成功する。これが、コリアーのベストセラーの言わんとするところでございます。その意味で、「引き寄せ系」の中でも、「努力重視型」ですな。健全です。健全だけど、当たり前です。

 ま、そう言う意味で、当たり前のことしか言ってないので、面白味にはちょい欠けますが、もともと私は別な興味で読み始めたのでね。ロバート・コリアーって、ピーター・フェネロン・コリアーの甥、『コリアーズ・ウィークリー』誌の創刊者の甥っこなのよ。それで、ちょっと興味があっただけ。





 ところで、この本を読みながら思ったことが一つ。

 最近、私は二人の女性に悩まされておりまして。

 一人は仕事上の同僚なんですけれども、大学の改組騒ぎの中でちょっとメンタルをやられてしまったんですな。何かというと私の研究室に来て、涙を流しながら愚痴をこぼすようになった。同僚だし、可哀想なところもあるので、話は聞きますが、正直、面倒臭い思いはある。

 もう一人は、これは教え子なんですけれども、さる大学に職を得たいということで、推薦状を書いてくれと頼まれているわけ。彼女によれば、最近、電車に乗っていたら、ある大学の学生が英語の授業の話をしていて、授業がかったるいとか、つまらないとか、自分たちの実力を棚に上げてそんな不平をこぼしていたと。で、それを聞きながら、自分だったらもっと面白い授業をして、この子たちですら夢中になるような授業ができるのに、と思ったというのですな。

 そしたら、その出来事があった日に、まさにその大学の英語の先生の募集が出ているのを見つけたと。ということで、是非、その大学で教えたい、ついては先生に推薦状を書いていただいて・・・という話になってきたわけ。

 というわけで、二人の女性から私は私の時間を奪われることになったのですが、この二つのこと、私にとってみれば何のメリットもない、ただ時間だけを奪われる面倒な出来事ではあるものの、方向性はまるで違う。

 前者はネガティヴなことで私を悩まし、後者はポジティヴなことで私を悩ませているわけですよ。

 で、やっぱりね、前者の面倒臭さは、本当に面倒臭いわけ。それに対して後者は、同じく面倒臭いのは面倒臭いんだけど、ポジティヴなことだから、面倒臭くても是非骨を折ってやろう、応援してやろうっていう気になるわけよ。こんなポジティヴな事を考える人だから、きっといい先生になるだろう、だから応援したいっていう気になる。そういう意味で、私はそのことで私の時間を奪われることになっても、別に厭な感じはしません。

 それに、「この大学の先生になって、英語教育を変えたい」と思った日に、その大学の教員募集を見かけた、なんて、まさに「引き寄せ」なのであって、その点も非常に興味深いし。前述のロバート・コリアーさんも90年前に喝破しているように、「こうなりたい」という欲望が強ければ、周囲も巻き込んで、それが実現する方向に動き出す、っていうのは、本当なんだよね。


 というわけで、いかにポジティヴの力が甚大かということを、本と自分の身に起ったことの両方から、実感している私なのであります。







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Last updated  July 22, 2016 06:25:34 PM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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