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June 23, 2019
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カテゴリ: 教授の雑感
昨日、形原に紫陽花を見に行ってきたという話をしましたが、その前に蒲郡の「やをよし」といううどんのお店でお昼を食べた時、その近くに「賀川豊彦療養の地」という碑が立っていることに気がつきまして。

 で、「ん? 賀川豊彦・・・。聞いたことある名前だけど、何をした人だっけ?」と思ってその場でググってみたところ、これがまたなかなかの傑物であることが判明。

 1888年生まれ、1960年歿ですから、明治から昭和にかけて生きた人ですが、神戸の回漕業者の家に生まれたものの、早くに生父母と死に別れて徳島の親戚の家で肩身狭く育ち、その後受洗。トルストイの思想にも感化され、自ら神戸の貧民窟に住み、社会の低層に潜む人々と共に暮らしながら、まあ、マザーテレサ的なことをやり始めると。元々肺病を患っていたことに加え、劣悪な生活環境の中で、当地で流行した眼病に悩み、一時は失明の危機にもあったとか。

 その後、米国プリンストン大学で神学をさらに学び、帰国後は貧困問題を解決すべく、労働組合設立に尽力、また日本で初めての生活協同組合(今でいうコープ)を設立。農民組合の設立にもかかわるなど、キリスト者の立場から、生活弱者が正当な賃金によってまっとうな生活が出来るようにする社会的システムの構築に力を注いだんですな。社会党の結成にも一役買ったそうで。

 一方、『死線を越えて』や『一粒の麦』などの著作でも知られ、特に前者は1年で100万部売れるベストセラーに。ただ、賀川はこの本から得られた莫大な印税もすべて貧民の生活を助けるために使ってしまったのだとか。

 で、こうした一連の賀川の行動は評価され、1954年から3年連続でノーベル文学賞とノーベル平和賞の候補となったほか、ガンジーやマーティン・ルーサー・キング牧師などと並称されたそうで、アメリカのワシントン大聖堂に賀川の彫像が飾られているとのこと。

 要するに・・・偉い人なわけですよ。

 ただ・・・いかんせん、それほど偉い人なのに、どうだろう、今の日本で、どのくらいの人が賀川豊彦の業績を覚えているか。

 まあ、ほとんどの人は知らないでしょうな。私だって、知らなかったんだから。



 つまり、本来知っておくべきことと、どーでもいいことが逆転しているよね! ほんとは、瀧や原田や堀尾のことじゃなくて、賀川豊彦が何をどういう意図でやったかということこそ、日本人として知っておくべきなんじゃないのかと。 

 ちなみに、賀川豊彦は肺病が悪かった時に、蒲郡の漁師の家の畳もない部屋を借りて療養していたことがあり、それでそのことを記す碑が蒲郡の町の一角に立っているのだそうで。ふうむ、そうと聞いたらこれを機に私も彼の大ベストセラー『死線を越えて』を読んでみようかな。幸い、キンドル版がたった373円で売っているようですしね。





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Last updated  June 23, 2019 03:00:18 PM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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