教授のおすすめ!セレクトショップ

教授のおすすめ!セレクトショップ

PR

Profile

釈迦楽

釈迦楽

Keyword Search

▼キーワード検索

Shopping List

お買いものレビューがまだ書かれていません。
January 9, 2021
XML
カテゴリ: 教授の雑感
 私の小学校時代、音楽を教えていただいた小宮路敏先生が亡くなって数年経ちますが、先生のお嬢様が毎週メルマガで、小宮路先生の生前の忘備録から抜粋した色々な記事を紹介してくださっているんですな。で、今週の忘備録では、アルベルト・シュヴァイツァー博士の『わが幼年時代と少年時代』という本の中にある次のような言葉が紹介されておりまして。 


『人と人との関係は、われわれが普通認
めているものよりも、はるかに神秘に満ち たものではないだろうか。われわれはもし 誰か一人の人と長年にわたって一緒に生活 してきた仲であったとしても、その人を本 当に知っていると言うことは出来ない。

 われわれは一緒に暗闇の中を歩いて行く ようなものである。その中で、誰も相手の 顔かたちを見分けることは出来ない。 ただ時々、さりげない一つの経験を通し て、あるいはお互いの間に交わされた一つ の言葉を通して、まるで電光に照らし出さ れたように、相手の姿が一瞬くっきりと浮 かび上がることがある。その時相手が何者 であるかを知るのである。

 その後、われわれは再び、おそらく長い 間、暗闇の中を並んで歩いて行く。 そして、相手の顔かたちを心に描こうと試 互いに知り尽くせない秘密であるという事 実を承認しなければならない。 お互いに知り合うということは、お互いに すべてのことを知る尽くすことではなく て、お互いに愛と信頼を捧げ、相手を信ず ることである。

 ……人は他人の実体の中に押し入ろうと企て てはならない。他人を分析することは下品 なことである。』


 うーん・・・。これ・・・すごい言葉じゃない? シュヴァイツァー博士はこのようなことをおっしゃっているのか・・・。

 ・・・っていうか、シュヴァイツァー博士がこの言葉をひねり出すまでに経験された様々なことを想像するだに、そらおそろしいような感じがしますな。

 このシュヴァイツァー博士の言葉もすごいし、それを忘備録に書き抜いて、ご自身の戒めにされた小宮路先生もすごい。


 私もね、確かに本を読むことが商売ですから、色々な本を、それも膨大な量、読みます。しかし、たまにふと振り返ってみて、果たして私は本当の意味で本を読んでいると言えるのか? と我が身に問うた時、自信を持って「しかり」と言えるかっつーと、・・・どうなのかなと。

 それに引き換え、小宮路先生は、読むべき上質な本を選び読まれて、しかもそこで学んだことを翌日からご自身の日常の心がけとして活かそうとしていらっしゃる。本を読むことと生きることが完全にシンクロしている。 

 読む本の量から言ったら、私の方が遥かに上だと思います。が、本当の意味で本を読んでいるのは小宮路先生の方だということは、これはもう、どうしようもないほど明らか。

 シュヴァイツァー博士の言葉、そしてそれを読まれて肝に銘じられた小宮路先生、その両方から、今日は学ばせていただきました。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  January 9, 2021 02:41:37 PM
コメントを書く
[教授の雑感] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Calendar

Favorite Blog

庭の紅葉 New! AZURE702さん

YAMAKOのアサ… YAMAKO(NAOKO)さん
まるとるっちのマル… まるとるっちさん
Professor Rokku の… Rokkuさん
青藍(せいらん)な… Mike23さん

Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: