教授のおすすめ!セレクトショップ

教授のおすすめ!セレクトショップ

PR

Profile

釈迦楽

釈迦楽

Keyword Search

▼キーワード検索

Shopping List

お買いものレビューがまだ書かれていません。
July 23, 2022
XML
カテゴリ: 教授の読書日記
中野信子さんの『脳はどこまでコントロールできるか』という本を読んでみました。

 何で読んだかと申しますと、ちょっと今やっている研究と被るところがあったから。この本の中で「エミール・クーエの法則」について中野さんが云々している箇所がある、という話を聞いたもので、どういう風に言及しているのか、知りたかったんです。と言うのも、私も自分の本の中でエミール・クーエについて言及するのでね。

 で、私よりも詳しく触れておられたらどうしようと危惧したのですけど、実際に読んでみたら、それほど詳しく触れているわけでもなく、エミール・クーエがどういう人であるかといったことにも全然言及がなかったので、これは心配ないなと思った次第。

 ついでに、同じく中野さんが書かれた『「脳科学」からみた祈り』という本も読んでみたのですが、これまた、「祈り」というのは、自己啓発思想の中でも重要な一側面なので、それについて脳科学者の立場からどのように言及されているのか、知りたかったから。

 でも、まあ、これについても、私を脅かすようなことは少しも書いてなかったので、ほっと一安心。

 で、私にとって無害な本であったこの二書、内容的には面白いもので、生きている人間の様々な反応の多くは、脳科学的に説明できるもので、それは逆に言えば、脳科学的知見を使えば、望ましい反応を伸ばし、望ましくない反応を抑えることが出来るということでもある、ってなことが書いてある。ある意味、脳科学的見地からの自己啓発本ですな。例えば、利他的な行動がどうしてハッピーな感覚をもたらすのか、なんていうことも脳科学的に解明されちゃう。

 自己啓発本だから、売れるのよね。実際、両書とも増刷を繰り返しているようだし。

これこれ!
 ↓

【中古】 脳はどこまでコントロールできるか? ベスト新書447/中野信子(著者) 【中古】afb


脳科学からみた「祈り」 [ 中野信子 ]


 だけど。

 なんつーのかな。読んでいて、面白くはあるのだけど、ちょっとこう、馬鹿にされているような気がするのよ。

 結局、この種の本っていうのは、「頭いい人が頭良くない人に教えてあげるというスタンス」の本になるから、どうしてもそうなる傾向にあるんだけど、中野さん的にそういう風に見えないように工夫しようとしている意図が丸見えなので、「私はちゃんと素人にも分かるように書いてますよー」っていう感じが読者に伝わってしまって、まるで幼稚園児扱いされているような印象につながってしまうというか。

 ま、頭がいいということと、いい文章を書けるということは、別物だっていうことですな。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  July 23, 2022 09:09:52 PM
コメントを書く
[教授の読書日記] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Calendar

Favorite Blog

庭の紅葉 New! AZURE702さん

YAMAKOのアサ… YAMAKO(NAOKO)さん
まるとるっちのマル… まるとるっちさん
Professor Rokku の… Rokkuさん
青藍(せいらん)な… Mike23さん

Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: