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魔男@ 果てしないモッコリ オレって短 小 包 茎だけど、熟女にチョ…
2007.08.20
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カテゴリ: RESET [Through]
Xは、ようやく気がついた。
Xは、既に弘美の中にいた。
Xの頭の中に埋め込まれた記憶に、追加があった。
地球外刺客の記した記憶だった。

[…この子のケアはあなたが適任、わたしは通りすがりのあなたと同じ目的の派遣。
でも、地球人には悪影響を及ぼしたようです。
ケアどころか、憎しみを増幅するだけだった、だから痛んだ心を修復してくださいね…]


X: […丸投げかよ、でも、あんた、弘美をひとつだけ救っていたじゃないか…]

弘美の中に入ったXに僅かに残る忌まわしい記憶をキャッチした。
あの時、店員が話しかけた後、落ち着きを見せたのか、ホッとしたのか、
生きる気力も真っ白になり、確かに学校の屋上から飛び降りた。
その時に、派遣者は君臨し、弘美の中に入り、命を救っていた。

だ。
それがあの最悪だった弘美だったのだ。
その後も文具店に通い、シャーペンを買っては、いじめの凶器として使っていた。

X: [情報は間違ってはいなかった、だが、過程が全く違う、
こんなにも深いとはなあ…]


更に、地球の外から来た刺客の記憶には、改めて来る、と付け加えていた。

[…今度来る時には、いい状態なのでしょう…]

X: […たくぅ、やっぱ丸投げじゃん…]

そのようなやり取りなど空気に包まれている間、弘美は、夢を見ていた。
それは一目惚れの彼氏でもなく、友達でもない。
目の前に立っていたのは、父親だった。

弘美: [お父さん…]

弘美が見ていた者は紛れも無く涌井だった。

空気はもういつもの流れに戻っていた。
だが、いつもとは違う、何か懐かしい感じがする。

弘美:「お父さん…」

X: […あ、俺の頭が割れそうに痛い、弘美、あんたは大丈夫か?…]

弘美: [あなたは、あたしを知っているのね]

[……]

弘美: [だって、お父さんの香りがするもん]

X: […匂わないだろう、確かに俺の記憶にあんたの父親はいる。
でも、このままでは会う事は出来ない。…]


弘美: [わかってる、今までの事を真っさらにしないといけないよね]

X: […そのことはいい、あんた自身、父親に会う準備が出来ていない、
母親との離婚の事であんたはさっきまで恨んでいたからだ…]


弘美は、離婚の原因を知らされていない。
弘美の勝手な判断で、女が出来たなどと悪い様に想像していたのだ。
弘美がしなければならないのは、いじめ以前に、離婚以前に戻る必要がある。
でなければ、今会っても悲しむだけ、後悔するだけ、
それだけが永遠に心に刻まれてしまうのだ。





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Last updated  2007.08.21 00:11:17
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