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2020.02.16
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森・・・知ってるようで知らない場所。
ただ山鳴りは一度聴いたことがある。
風のある日に静岡市の久能山東照宮に登った。
そこまで風が強いと思っていなかったけれど、中腹から山全体が恐ろしい音を出していた。

海辺で育った割に、海鳴りってのは知らない。
沼津の駿河湾の海は、やはり穏やかで静かだったからだろうか。

自分が育った場所を、心から愛し離れがたい人もいるだろうけど、
その場所に馴染めず居場所がみつけられなかった人もいるんだな。

私も後者だ・・・と共感しながら読んだけれど、実際は小学校5年生で親の都合で引っ越してから、ずっとずっと沼津に帰りたくてたまらなかったはずだと、気がついた。


だから、韮山から東京に脱出できてからは、とても暮らしやすくて、ほっとした。
自分のような人でも普通に暮らすことが許された気がした。



羊と鋼の森 (文春文庫) [ 宮下 奈都 ]

主人公外村は、ピアノを習っていたわけでもないのに、ある日の出会いで突然調律師という道と出会う。
それまで、何にこだわれば良いのか良くわからず、どうでもいい事の中で生きていた。
個性がなく大人しく・・・素直で地味な子。

ほとんどの人がそんなもんだろうな。
私も大学に入った時、先輩や同級生にいろいろな好みや、考えを聞かれたけれど、
何も知らなかったし、自分の考えもあまりなかったので、何を答えたら良いのか、しゃべる事がみつからず悩んだ。

周りは音楽や本や、多くのものを知っていて、いくらでも語れるのだ。


やっと理由がわかったのは、『自分にとって、殆どのことがどうでもいいこと』だからだということ。
ただ、一握りの、どうにも譲れないことがある。
でも、まだその事についても、語るほどのものを持たなかった。


外村は、そこからスタートしたけれど、一歩一歩歩みを進め続けた。
先輩に問いかけ、教えを請い、何がダメで顧客に仕事を打ち切られるのかわからず、悩みながら。


だけど、そこでどうしても諦められないということが、その人にとってどれだけ大事な道かということなんだろう。

私もいろいろ試しては、諦めて止めてしまったことも多い。
太極拳、家具デザインの仕事、イラストや油絵。

でも、日本画は止めたくない。
美大にも行っていないし、デッサンの勉強もしていないし、際立った才能なんて無いのは自覚しているけど、やっと「こういう感じで描いていこうかな」というものを見つけ出したところだ。
その途端、周りの人に「いいね」と声をかけられるようになった。

「誰でもない、自分が描きたいように描くだけ」なんだけど、それをみつけるまでとても長くかかった。


才能があるとか、無いとか、誰にもわからない。
双子の姉妹、和音と由仁のピアノも、聞く人によって才能の感じ方は違い、きめつけられる人はいない。

運もある、続けていけるだけでも運がいいのだな。





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最終更新日  2020.02.16 16:31:00
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