りゅうちゃんミストラル

りゅうちゃんミストラル

2005.06.06
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テーマ: ニュース(97027)
カテゴリ: 社会問題

私が感じたポイントは以下のとおり。

1、自殺者は7年連続で3万人を越えていること。
2、一緒に自殺する人を募集している掲示板など、ネットの功罪。
3、「仲間がいるから踏みとどまれない」集団自殺の心理。


そして記事の終わりにはこうあった。

「自殺とどう向き合い、どう食い止めたらいいか?」

私には以前から疑問に思っていることがある。
それは 「報道関係者は本当に自殺を止めたいと思っているのか?」
「命は本当に大切と感じているか?」
ということだ。
報道関係者だけではない。
社会が本気で自殺防止に取り組んでいるのか、
命を本当に大切と思っているのか大いに疑問だ。

まず、「本当に命は大切か?」という疑問に報道各社は向き合っているだろうか?
以前、 豊田商事事件で会長が殺された 場所に多くの報道関係者がいた。
その人たちは今から殺される人を助けようともしなかった。
これでもまだ「人の命は大切」と言えるのか?

私は5月22日の日記で 「ハゲタカと少女」(ケビンカーター) の例を出してこのことを説明した。
(彼は「ハゲタカと少女」という写真でピューリツァー賞を取ったが多くの批判を浴びて自殺した)
ところが報道各社は「救助か報道か」という点について多くの人に向かって説明していない。
だから私には「救助か報道か」について議論があったかどうかすら確かめる術がない。
報道側はこの問題を「古典的な議論」と言って逃げるばかりではないか?

命が大切かどうかを報道自身が説明できないのに、
社会がそれを共通認識にできるわけがない。
「自殺をどう食い止めたらいいか」という答えは、報道の中にもありはしないか?

さらに話を進めよう。
5月11日の日記では、 ネットでの暴言 について書いた。
こんな意見からは「人命尊重」ということが導かれるわけがない。
こうした暴言がなくならない限り、「命は大切」という共通認識などありえない。

尼崎での列車脱線事故で、 「運転士は死んだほうがいい」 とか、
「列車の定時運行と命はどちらが大切か判断できない」 というとんでもない意見もあった。
ネットは基本的に匿名だがこうした意見が出るということは、
「命は大切」という認識がいかに社会から不足しているかを如実に示している。
こんなネット社会では自殺サイトが存在してもおかしくない。

5月25日には、代理出産裁判に関連して 堕胎の状況 について書いた。
少子化が叫ばれているのに、年間34万人という人工中絶が日本で行われている現状では、
「命が大切」という認識はないと考えるのが妥当だ。
「胎児は人ではない」というのは、ただ単に法律が堕胎を罰することができていないことへの言い訳に過ぎない。
この件は、1月21日の日記でも 「人を殺す仕事」 として書いた。
もし朝日新聞をはじめ他の各報道機関も「命が大切」と言うのなら、
人工中絶を防ぐための避妊を訴えたらいい。

どうして尼崎の列車脱線事故が大きなニュースになるか?
それは107人が亡くなったからだ。
日本航空墜落事故 が多くの人の記憶に残っているのは506人の命が奪われたからだ。
では人工中絶はどうか?社会問題として多くの人に認識されているだろうか?
どうしても必要な人工中絶もある。
病気や母体の保護などで人工中絶するのは仕方ない。
しかし人工中絶の多くは避妊で防げるものではないのか?
私には年間34万件もの人工中絶が必要とはとても思えない。
3万人の自殺が問題なら、34万件の堕胎も大いに問題だ。

自殺が減らない理由には、「生きがいのなさ」もある。
確かにアフリカでは飢えている人もいようが、それは現代の日本からはあまりに遠い。
日本にいては遠くにある国の飢餓について実感がわいてこない。

そして食べ物があっても精神的に飢餓状態にある。
五木寛之の言う「内なる戦争」は確実にある。
困ったことにその飢餓状態は「真綿で首を絞める」くらいのものだ。
精神の荒廃はゆっくりと、そして確実にやって来ている。
「どうして自分は生きているのか?」
「この先生きていて何か意味があるのか?」

こうしたことを多くの人は考えているだろう。そして答えを出せずにいる。
自殺の背景にはこうした精神面での問題がある。
「どうして人を殺してはいけないか?」という問いにすぐ答えられない人、
そして社会には、自殺を防ぐことはできまい。

また、「正直であること」が現在ではすでに美徳ではなくなった。
それは 西宮冷蔵の件、そして警察内での腐敗を告発した件 を見てもよくわかる。
列車の定時運行が人命より重いとされる社会。
34万の命を毎年奪っても「人命尊重」が叫ばれない社会。
人が今まさに殺されようとしているのにそれを見過ごす社会。
これが現実だ。

もうわからないふりをするのはやめよう。
答えは明白。今必要なのは共通認識だ。
「命が大切」とみんなが考えれば自殺は確実に減る。
朝日にもそれを構築するよう努力してもらいたい。


私は今日の日記を朝日新聞にメールで送った。
その後返信はない。



参考になった日記とページ

勤務中に職場で自殺するということ(弁護士金子宰慶の雑記帳)

どうして自殺するのか?(スサノオのミコトの日記)

なぜ年間3万人もの日本人が自殺をするのか(あさってのほうこうBlog)

エミール・デュルケーム

自殺の社会学的類型





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最終更新日  2005.12.14 11:11:21
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