マッチ擦るつかのま海に霧深し 身捨つるほどの祖国はありや

 常に寺山修司という人は気になる存在でした。83年に彼が亡くなった時に、私は34歳。
 そのなんとも多彩でアナーキーな活力に満ちた姿は、気になりつつも正面から中々向かい合えない存在でした。
 いまもそうです。複雑。
 早熟の天才といったら良いのでしょうか。 (2006.04.19 21:41:13)

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カテゴリ: お気に入りの話
NHKの「知るを楽しむ」、四月の火曜日は、美輪明宏が寺山修司を語る「私のこだわり人物伝」を、保存版として録画しながら見ています。

中学生の頃、大好きで聞いていたNHK-FMの「サウンドストリート」というラジオ番組があって、夜10時からの45分放送だったのですが、それが終わると流れてくるのが、短い朗読劇でした。

週代わりで取り上げる本や作者が決まっていたのですが、私が寺山修司と出会ったのはまさにこの時でした。
「赤糸で縫いとじられた物語」 というのが、ある夜、ラジオから流れてきて私の心をわし掴みにした、彼の本の題名でした。



・・・十代の、多感で、自分で自分の感情が制御しきれず、エネルギーのやり場を持て余している女の子にとって、寺山の紡ぎだす言葉が、どれほど魅力的に響いたことか。

図書館で、宇野亜喜良の美しい絵が表紙に描かれたこの本を見つけたのを皮切りに、すでにこの世を去っていた寺山修司の本をむさぼるように読みました。
(当時買い集めた角川文庫の本は、未だに本棚の特等席にあります)

その結果として、美輪明宏(私の中では「美輪 サマ 」・笑)という俳優の存在を知ることが出来たというのも、自分にとっては本当によかった、あの時自分は、未来の自分へ大きな贈り物を届けたなぁ・・・と、思っています。



ご本人の中でも、あの70年代という活気に満ちた時代に、寺山修司と三島由紀夫という二人の才気あふれるアーティストの崇拝を同時に受けていたというのは、もうとびっきりの誇らしくて美しい、どんなに自慢しても足りないほどの輝かしい記憶なのだと思います。

「知るを楽しむ」は、来週が4回シリーズの最終回となりますが、寺山の元妻、九條今日子さんとの対談、というすごい企画が!

さらに言えば、5月の同シリーズは、リリー・フランキーが松田優作を語る・・・とあって、もうテキストブックを買うしかない、という勢いの私なのでした。

【現在はハルキ文庫から出版されているようです。】
赤糸で縫いとじられた物語 赤糸で縫いとじられた物語

【番組ではこの映画のほか、寺山作品がふんだんに紹介されていて充実の内容】
書を捨てよ町へ出よう 書を捨てよ町へ出よう

【番組のテキスト。放送スケジュールなどは 番組公式サイト で。】
私のこだわり人物伝(2006年 4ー5月)
私のこだわり人物伝(2006年 4ー5月)





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最終更新日  2006.04.19 20:51:39
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そ・そうですか。(笑)  
せしるん  さん
>すでにこの世を去っていた寺山修司

やーん、やっぱり年齢の違いをこういう所で感じますね~。
私は、シグネチャーに連載していた寺山氏の頁が非常に印象的です。(この文章を纏めた物があるのでしょうが、私は分らないのですけれど。)
これを期に、ちょーっと深い禁断の森へ入り込んだ感じでしょうか。
美輪様の邸宅は私が歯医者さんに通う途中にあり、その門(黒蜥蜴で実際に使われた物だそうです)に心奪われ、その向こうの藤色のロールスロイスに驚きました。小学生の頃のことでございます。
一度毛皮屋さんで(露出の少ない頃でオーラがありませんでした)、その後は西武の化粧品カウンターにて(オーラありまくりでした)お見かけしました・・・・。
長文になっちゃった。ゴメンナサイ。 (2006.04.19 21:03:31)

常に  
まろ0301  さん

NHKもやるじゃないか  
来週の九條さんとの対談は楽しみですね。そして松田優作を語るリリーフランキーも。できれば大田光君にも語って欲しかったな。でも、向田さんの時、出ていましたからね。ともあれ、ビバNHKです。
寺山経由で知った作家は数知れず、本当にこの人は人生の羅針盤みたいな人でした。
今日、同じ内容に触れました。TBいただきます。 (2006.04.19 22:36:33)

Re:赤糸で縫いとじられた物語(04/19)  
千佳りん  さん
NHKの「知るを楽しむ」、見ていませんでした。
おもしろそうですね。
素敵な番組を紹介してくださってありがとう
ございます。
今度見てみます。 (2006.04.19 22:59:28)

Re:赤糸で縫いとじられた物語(04/19)  
SEAL OF CAIN  さん
全く偶然にこの番組見たのです。
『田園に死す』のお母さんは、結構グロかったですが、実際の母親のはつさんは、きれいな方だったんですね。 (2006.04.19 23:05:24)

Re:赤糸で縫いとじられた物語(04/19)  
紫0204  さん
NHKの「知るを楽しむ」は面白いですね。
まさに知的好奇心をとってもくすぐってくれる番組ですね。
でもなぜか時間をちゃんとチェックしていなくてチャンネル変えている時に
「あ!今やっているんだ!」って気がついて見ているような状態なので見たり見なかったり・・・
寺山修二も残念ながら見そびれています。
今度こそちゃんとチェックせねば!
リリー・フランキーが松田優作を語るというのも興味ありですね。
(2006.04.20 12:12:23)

Re:赤糸で縫いとじられた物語(04/19)  
mayao5  さん
きゃ~!どうしましょう!!サリィさんと同じ!!
私も多感な頃(笑)サウンドストリートの後の朗読劇、ずっと聴いてました。
で、同じくそこで寺山修司を知ったのです。
なんともいえない不思議な世界に魅了されました。
インターネットのない時代、寺山修司のことを知るのに時間がかかりました。
懐かしいな~
(2006.04.21 01:19:08)

Re:そ・そうですか。(笑)(04/19)  
サリィ斉藤  さん
せしるんさん

>>すでにこの世を去っていた寺山修司

>やーん、やっぱり年齢の違いをこういう所で感じますね~。

えーっと、弁解するわけではないのですが、私が寺山の本を読み出したのは、彼が亡くなって本当にまだ日が浅い頃でした。病をおして「さらば箱舟」を撮っている、というニュースも見た記憶があります。
美輪さまの邸宅、見てみたいです。ピンクのジャガーに乗ってた時代もおありだったようですね~。 (2006.04.21 19:12:52)

Re:常に(04/19)  
サリィ斉藤  さん
まろ0301さん

>マッチ擦るつかのま海に霧深し 身捨つるほどの祖国はありや

この短歌は彼の作品の中でも最もよく知られているものの一つだと思いますが、まさに

>多彩でアナーキーな活力に満ちた

彼は、短歌の世界で得た名声をあっという間に踏み越えていってしまったのですよね。マルチアーティスト、なんて名乗っているタレントを見ると、寺山修司の爪の垢でも…と言ってやりたくなります。
遺作の映画の「百年経ったらその意味わかる」という言葉。すご過ぎます。 (2006.04.21 19:15:58)

Re:NHKもやるじゃないか(04/19)  
サリィ斉藤  さん
デヘヘヘラーさん

TBありがとうございました。

>来週の九條さんとの対談は楽しみですね。そして松田優作を語るリリーフランキーも。

どんなお話が聞けるのか、わくわくしますね。九條さんが映子から今日子に改名したのは、美輪さんのアドバイスによるものだそうです。

太田光の語る向田邦子の回は、「知るを楽しむ」という番組の中でも白眉でしたね~!NHKの受信料は、少なくとも私にとっては払うに値するものです。 (2006.04.21 19:21:21)

時間が遅いですが・・・  
サリィ斉藤  さん
千佳りんさん

>NHKの「知るを楽しむ」、見ていませんでした。
>おもしろそうですね。

連ドラやバラエティをあんまり見ないので、ニュース番組かこういう感じの番組に嗜好が偏っています。

>今度見てみます。

他の曜日の回も色々と面白いので、よかったらぜひ楽しんでくださいね。
(2006.04.21 19:22:41)

よかったです  
サリィ斉藤  さん
SEAL OF CAINさん

>全く偶然にこの番組見たのです。

CAINさんのブログ、寺山の本や映画についての感想を大変興味深く読ませていただいたので、ご覧になってるといいなぁと思っていました。よかったです。

>『田園に死す』のお母さんは、結構グロかったですが、実際の母親のはつさんは、きれいな方だったんですね。

狂気に近い愛を息子に注ぐ母、というイメージに、よく似合うお顔立ちですよね。少年時代の寺山さんもとてもきれい。自慢の一人息子だったんでしょうね。 (2006.04.21 19:25:24)

中途半端な・・・  
サリィ斉藤  さん
紫0204さん

>NHKの「知るを楽しむ」は面白いですね。
>まさに知的好奇心をとってもくすぐってくれる番組ですね。

そうそう、30分弱という時間もちょうどいいですし。
でも、紫さんのおっしゃる通り、うっかり見忘れることもとても多い、微妙な時間帯でもありますね。
今回のシリーズは、朝のうちにGコード予約してしまうことにしてます(笑) (2006.04.21 19:27:27)

どうしましょう!!  
サリィ斉藤  さん
mayao5さん

>私も多感な頃(笑)サウンドストリートの後の朗読劇、ずっと聴いてました。

mayaoさんとは、これまでもたくさんの「きゃ~!おんなじ!」を体験してきましたが、ここで思い出を共有できるとは!どうしましょう!!びっくりですけどウレシイです。

>インターネットのない時代、寺山修司のことを知るのに時間がかかりました。
>懐かしいな~

そうそう。あの頃は、ラジオ番組や雑誌の情報が若者の世界を広げていたのですよねぇ。
情報量なんてアレくらいでちょうどいいのかもしれないな、なんて思います。
(2006.04.21 19:29:48)

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