草加の爺の親世代へ対するボヤキ

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2025年11月27日
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ラヴィニア  いいえ、ピーター、全部が無意味だなんてことはないのよ。貴方はまだ始めたばか

りじゃないの。つまり、これで貴方は出発しなければならない地点に立ったの。貴方は今仰った

わ、自分はセリアを知らなかったと。我々の誰もが同様だった。貴方がこれまで生きて来た根拠は

彼女のイメージでしかなかった。それは貴方が自身のために作り上げたもの。貴方の必要に応じて

ね。ピーター、どうか私が不親切だとは思わないでね。

ピーター  ええ、貴女は僕に不親切ではありませんでした。ラヴィニア、そして貴女は正しいの

です。

ラヴィニア  そして多分、私がこれまでに言ってきたことは、不親切さを減らしはしないでしょ

うね。もし貴方に私自身の事しかお話しなかった事実を理解させ得たとしても。



が君自身について正対したと思わない事柄を完全に理解したとしても、そう、忘れないでいて欲し

い、自分自身について遥かに悪い事柄を学ばなければいけない者もいる事を。そして後になってそ

れらを学び、回復不能になるが、それでも新しい出発をするのだ。君の場合はそれほど困難ではな

い。君は当然のように良いのだ。

ピーター  残念ながら、僕にはあなたが今仰ったことが飲み込めたとは信じられないのです。で

も、それにもかかわらずに、感謝します。あの、ですね、あなたがお話されている間中、一つの考

えが頭の中をぐるぐると廻っていました。僕は自分の事しか関心がなかったのだと。そしてそれ

は、セリアには十分に良くはないのです。

ジュリア  貴方は学習したのよ、ピーター、どのように人々を見るのかを。貴方が片方の目でフ

ィルムを見ながら人々を見る時、それはつまり、あなた自身に関心を向けているのではない。単な

る一つの目であるだけよ。貴方はやがていつの日か、そのようにしてセリアを思うようになるでし



ラヴィニア  ヘンリイ卿、お尋ねしたいことがあるのですが。アレックスが我々にセリアに何が

起こったのかを話している間、私はあなたの顔を見ていたのです。あなたの表情からは彼女が死ん

だ有り様は貴方を混乱させなかった、或いは、彼女が数人の死んでいく原住民を見捨てなかったか

ら死んだ事実は、と言い直してもよい。

ライリイ  誰に解るでしょうか、チェンバレン夫人、死につつあった原住民になされた、或いは



ラヴィニア  それは素直に認めましょう。でも、私の胸を打ったのは、貴方の顔は何の驚きも恐

怖も示さなかった、彼女の死に方については。私は貴方が彼女を知っていたのかは分かりません。

彼女を御存知だってと推察はしているのでっすが。いずれにしおても、貴方は彼女について知って

おられた。しかも、貴方の表情は満足感を現わすものでした、

ライリイ  チェンバレン夫人、私が余りにも率直過ぎるか。もしくは貴女が非常に知覚力にたけ

ているのか。

ジュリア  ああ、ヘンリイ。ラヴィニアは貴方が思っている以上に遥かに観察力に優れている。

彼女は貴方に手の内をすっかり晒すことを迫っているのだと信じるわ。

ライリイ  あなたは今の状況を正確に述べています、ジュリア。詩を引用しても宜しいでしょう

か、チェンバレン夫人。

ラヴィニア  あら、嫌ですわ。むしろ貴方が詩をお話される方が歓迎です。

ジュリア  彼女は核心を突いてきたわよ、ヘンリイ。

ラヴィニア  …、もしも、私の質問に答えて下さるのなら。

ライリイ  バビロンが滅びし時、マギ族のゾロアスタ、我が死にし兒、は自分のイメージが庭を

歩くのを見た、その幽霊は、人間の底辺にいて、彼は出遭ったのだ。彼は知っていた、生者の世界

死者のそれとの二つがあることを。ひとつは目の前に見ているその世界で、もう一つは墓の下に展

開するそれだ。そこにはあらゆる形の影が物を思い、生活して、死が両者を結び付けて離れられな

くなってしまう迄…。

 私が最初にコプルストン嬢にこの部屋で会った時に、私はその幻影が官女の座っている椅子の後

ろに立っているのを見た。セリア・コプルストン嬢のようなそれ。激烈な死後の最初の五分間の驚

愕を示していた。もしこれが貴女の馬鹿正直さを刺激したのであれば、チェンバレン夫人、ある心

理的な状況下で、突然に芽生えた直観力がたちまちに一枚の絵画として出現する傾向にあるのです

が、その示唆を単純に楽しむように貴女にお願いしたい。それは私にも起こる、時々ですが。それ

で、此処に死の宣告を受けた一人の女性がいた事は明白なのです。それは彼女の定めだった。ただ

一つの疑問は、それでは、それはどんな種類の死だったのか。私には知り得ないこと。何故ならば

詩へと続く道を選んで進んだのは彼女だったからです。しかも、最期を知らずに死の形を選択し

た。我々は彼女が選んだ死を知った。私は彼女がこんな風に死にだろうとは知らなかった。彼女も

知らなかった。それで私に出来た全ては、その道へ行く準備の方法を指示する事だった。その道を

彼女は受け入れたのだが、この死へと続いていた。そして、もしそれが幸福な死でないならば、ど

んな死が幸福であり得ようか。

エドワード  つまり、こう言う事ですか、この死の形を選んだ事は、彼女に普通の人々が経験す

る苦しみよりもより少なくした、と。

ライリイ  全然、違うのです。むしろ、その真反対です。こう言いたい、彼女は我々と同様にす

べての事を苦しみとして体験した。恐怖し、苦しみ、他人を呪いして…。これらを全部一緒くたに

して。それと、肉体の不承不承さ、単なる物になってしまうことへの。こう言ってもよい、彼女は

我々にまさるより多くの苦悩を経験した。何故ならば、彼女は残りに我々よりもより意識的であっ

たから。彼女は自分の受けた苦悩に最も高い対価を支払ったのです。それが私の設計した計画の一

部だった。

ラヴィニア  恐らくは、彼女は死以前に、さらに大きな苦悩を経験したのでしょう。つまり、私

は最近の二年間は彼女に就いて何も知らないのです。

ライリイ  それは貴方の側の、ある洞察力を示しているのです、チェバレン夫人。しかし、そう

した経験は、神話とか想像世界で暗示され得るだけなおです。それについて話をすれば、我々は、

暗黒、迷路、ミノタウルスの恐怖などを述べなければならない。しかし、その世界はこの場所には

適していません。想像してください、砂漠の聖人は精神的な悪魔をいつも自分の肩に背負っていて

少しも苦難を免れる事は無いのです、飢餓、有毒ガス、日光や風雨に晒される事、下痢腹、やライ

オンの恐怖、夜の寒気、昼の暑熱など、我々が受けるのよりも少ないと言う事はない。

エドワード  しかし、もしこれが正しくて、…、セリアの場合にも正しいとして、恐ろしく具合

の悪い他に何かがあるに相違ない。しかも、我々の残りの者はいずれにしてもその悪い事態の中に

巻き込まれている。僕は自分自身の事だけを言うべきだ、僕は確実に、そうだ。

ライリイ  一つの障害から私が、貴方の心を自由にして差し上げましょう。貴方は努めて、自分

の責任だとまだ感じているわだかまりから離れるようにするのです。

エドワード  僕はそれでも感じざるを得ないのですよ、いずれにしても僕の責任は、半分狂って

いる野蛮人の一団よりももっと大きいのだと。

ラヴィニア  ああ、エドワード。分ったわ! 貴方が考えている事が。でも、貴女の手助けには

ならない、私も罪悪感を感じている事は。

ライリイ  もしも我々全員が行動の結果に応じて判断されるとすれば、言葉や行為のすべては、

意図や自分自身や他人についての制限された理解を超越したところで、全員が例外なく非難される

べきなのだ。チェンバレン夫人、私はしばしば決断を迫られる。患者の回復や破滅に直結するかも

知れないそれを。しかも私が時々は誤った決定をしてしまう。コプルストン嬢に関して、貴女はそ

の死は浪費だと考えるので、御自分を責めていらっしゃる。そして御自分を責めているからこそ、

彼女の命は無意味に浪費されたと思われている。それは無自覚に勝ち誇っているのです、でも、私

はその意気揚々した気持ちに責任などは持たないのです。しかも貴女同様に彼女の死に責任がある

のです。

ラヴィニア  でも、私は自覚しています、これからも自分を線続けるだろうと。彼女にひどく不

親切だった、…、とても敵対的だった。二年前に私達に「さよなら」を言った彼女の姿をみつづけ

ながら…。

エドワード  君の責任などは僕のに比べれば何ほどでもないさ、ラヴィニア。

ラヴィニア  それについては確信が持てないわ。貴方を理解していながら、セリアを誤解したこ

とに関しては…。

ライリイ  あなた方はこの記憶と共に生きて、それを新しい何かにしなければいけません。過去

を受け入れる事でしか、その意味は変えられないのです。

ジュリア  ヘンリイ、私が何かを言う時だと思うの、皆が選択をする、或る種類か別の、そして

その結果を受け止めなければいかない。セリアはその結果がキンカンジャだった道を選んだ。ピー

ターはボルトウエルへと通じる道をとった。そして、彼は其処へと出かけなければいけない。

ピーター  意味が解りました。僕はそうしなければとは思っていないのです。でも車が待機して

いるのです、専門家達も。…、僕は殆どそれを忘れていました。僕はそこからは逃れられないと気

付いたのです。しかも、他に何が僕に出来るでしょうか。

アレックス  君のフィルムだよ、ベラは大いに期待している。

ピーター  それでは僕はこれで失礼します。

エドワード  君にまた逢えるかな、ピーター、イギリスを後にする前に。

ラヴィニア  是非とも、いらっしゃってね。分るでしょうが、皆はそれが嬉しいのです。…、貴

方と私とエドワードとでセリアの話をするのが。

ピーター  大変に、有難うございます。でも、今回は駄目です、単に、出来ないだけです。

エドワード  ども、次の訪問時には…。

ピーター  次にイギリスに来る時には、僕は約束します。僕は実際、お二人にお会いしたかった

のです、心の底から。さようなら、ジュリア、さようなら、アレックス、さようなら、ヘンリイ

卿。  (退場する)

ジュリア  …、さて、さて、チェンバレン夫妻の選択の結果は、カクテル・パーティだった。準

備は既にできている。お客も直ぐにでもやってくるでしょう。

ライリイ  ジュリア、貴女は正しい。これもまた正しい、チェンバレン夫妻がカクテル・パーテ

ィを主催するのは。

ラヴィニア  そして私はさっきからずっと考えていたの、ここ五分の間に、どのように私はお客

にせっしたらよいかと。もう、終わってしまっていたらと願うの。でも…、貴方がいらっしゃたの

は嬉しいのです。…、アレックスが話をしてくれたのも嬉しい、…、そしてピーターは知るべきだ

ったのです…。

エドワード  さて、今、僕は理解したと思うのだが…。

ラヴィニア  それでは、それを説明して下さらない、お願いします。

エドワード  ああ、僕が既に理解したのはあまり多くはない。しかし、ヘンリイ卿は話されて

いる、あらゆる瞬間が新鮮な始まりなのだと。そしてジュリアは、人生は常に持続して行くと。そ

していずれにしても、二つの考えは一つに適合するみたいだ。

ラヴィニア  そして、同様に、私はこの人々に会いたくないのですわ。

ライリイ  それは貴女に定められていた重荷なのです。そしてパーティの関しては、必ず成功す

るでしょう。

ジュリア  そして思うのだけれども、ヘンリイ、我々はパーティが始まる前にお暇しましょう

よ、二人は我々がいなくとも上手くやっていけるでしょうからね。貴方もよ、アレックス。

ラヴィニア  私達、行ってほしくはないのです。

アレックス  我々には別の約束があるのです。

ライリイ  今度の場合に、私は予定されていなかったわけでもない。

ジュリア  さあ、ヘンリイ、さあ、アレックス。ガニングス家に行きましょうよ。 (ジュリ

ア、ライリイ、アレックスが退場する)

ラヴィニア  どんな風に私は見えるかしら。

エドワード  とても素敵だよ。君のベストの状態だと言える。しかし、君は常に最高だよ。

ラヴィニア  あら、エドワード、それではぶちこわしよ。どんな女のも信じられないわよ、自分

が何時も最上の状態だなんて。貴方はむしろ率直に、私を元気づけているのね。私が常にベストに

見えるなんて、最悪だわね。

エドワード  僕はお世辞を言う事を学んだことがないのだが。

ラヴィニア  貴方が仰ったことは、私のドレスを褒めたたえたわけですね。

エドワード  僕は既にそのドレスが素晴らしい事は告げてしまっているよ。

ラヴィニア  でも、随分と色々な事が起きたわね、あれから。そしてその上に、人は同じお世辞

を二度聞きたいと思う物よ、時々はね。

アドワード  さて、パーティだ。

ラヴィニア  パーティなのね。

エドワード  それは直ぐに終わるだろうさ。

tラヴィニア  私は始まって欲しいのよ。

エドワード  ドアベルが鳴ったよ。

ラヴィニア  ああ、嬉しいわ、始まったのよ。

        カーテンが降りる





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最終更新日  2025年11月27日 19時08分01秒
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