異論・極論・直言――マスコミが言わない解説、提言

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2026.07.24
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カテゴリ: カテゴリ未分類
(差別行動の管理職を放置すると、会社が処罰対象になる)

作家もどきの人が描く世界が、あまりにも、今の日本の企業社会を知らない事に
しばしば驚かされる。

 よく出て来るのが、部課長などの管理職が、高卒の社員やFランクの大学出身
の社員をバカにして、「高卒のくせに」とか、「お前はFラン大学出だろう」と
言い、仕事で差別をしたり、忘年会や送別会などに参加させなかったり、食事
を1人だけ、粗末なものを出したりする話だ。

 小さな田舎の企業などなら、今でもあるかも知れないが、少なくても中堅以上
の会社、上場企業クラスの会社で、今の日本ではこんな話はあり得ない。こうし

思う。そうでないと、それを信じる人が出て来る恐れがあるからだ。

 今の日本では、中堅以上の会社なら、どこでも、社内にコンプライアンス委員
会という組織が作られ、そこが、社員から会社や上司に不当な扱いをされたと
いう苦情を受け付けているし、委員会が年に数回、社員宛に「不当な扱いをされ
ていませんか。何か問題はありませんか」という質問を投げかけている。

 そして、そこで出て来た不満、不当な扱いは、年に2回くらい、会社の社長な
ど上層部が、コンプライアンス委員会に呼ばれ、委員会に出された内容を言われ、
徹底的に追及され、厳重に対処する事を求められるシステムになっている。

 筆者がコンサルタントをしていた企業の社長達は「年に2回、それぞれ丸1日、
ずっと、その苦情を説明され、それに対する会社の答えを求められる。本当に
苦痛の1日です」と話をする。


ない事で、不当な扱いをする事は、今の日本の企業社会では本当にタブーなのだ。
飲み屋で親しい人間に愚痴っぽく言うくらいならともかく、職場で何人もの人間
がいる中で、こうした差別発言を公言したら、会社も無視できなくなる。

 そして、そうした事があった事が明らかになった時にどうなるかと言えば、
もし、部課長クラスの管理職が、そうした言動をしたら、その管理職はどれだけ

なしなのだ。下手をすれば、そうした行動をした部課長は解雇さえされる。

 会社が差別をした管理職を厳罰をしない場合、会社がそうした差別を容認した
とみなされ、今度は会社の経営陣に責任が及ぶ。そして、会社自体に厳しい責任
追及がなされるのが、今の日本の企業社会なのだ。

 かつて、老像基準監督署というのは、不当な長時間労働とか、不当解雇などを
扱う役所だったが、今では、こうしたコンプライアンス問題も扱い、それにまと
もに対応しない企業には、厳しい追及がなされる。

 このコンプライアンス問題は、今では少し行き過ぎの感すらあり、新卒採用で
雇った社員の新人教育などで、指導にあたる者が少し厳しい発言をすると、新人
側から、「それコンプラ違反ですよ。パワハラ、セクハラですよ」と文句が出る
ので、新人教育をする教官をするベテラン社員が、こわごわ新人を扱っている
事も少なくない。

 「怖くて、新人君を𠮟れない」と嘆く人事担当者の話もよく聞く。

 会社の話でなく、結婚で、相手の家に挨拶に行ったら、相手の親が一流企業の
管理職や企業経営者で、高卒や知名度のない企業の社員だといって、馬鹿にされ
たという話もよく出て来る。

 これも、一部にはあるかも知れないが、相手の親が一流企業の幹部なら、ほと
んどあり得ない。何故なら、企業の幹部なら、コンプライアンス問題を理解して
いて、差別発言は大きな問題になる事をよく知っているからである。

 今、企業は社員だけでなく、管理職、経営陣にまで、このコンプライアンス
教育を徹底して行っている。そうした会社にいて、そういう発言を陰ではとも
かく、相手に公然というと、どういう結果になるかは、日常の会社の業務で
いやという程、見聞きしているはずである。

(大企業では東大卒業は特別扱いではない)
 また、企業を描く話で、東大出身の新卒社員が、自分が東大出である事を鼻に
かけ、傲慢な態度をとり、上司をバカにする話もよく出て来るが、こうした話を
書く人は、大企業および東大君の実態を知らな過ぎる。

 知名度がある上場企業クラスなら、社員にも新卒採用の人間にも、東大君は
珍しくない。多くの日本人が知っている大企業なら、新卒採用の社員の2、3割
は東大出身である。

 筆者が新卒で入社した組織でも、新卒採用の社員の2,3割は東大出身だった。
東大出身だというだけで、特別扱いされたり、本人も偉そうにする状況ではない
のだ。

 そして、どこの会社でも新卒採用した社員に新人教育をするが、この時は出身
大学に関係なく、与えられた課題に対する取り組み、成果で評価される。名簿で、
それぞれの新卒者がどこの大学出身だという事は皆知っているが、与えられた
課題に対する成果は、出身大学とは全く関係ないし、評価も出身大学に関係ない。

 筆者の例で言えば、筆者が新卒で入った組織では、部門ごとの新人教育が行わ
れたが、筆者が所属した記者部門では、出身大学は筆者以外では、東大、京大、
一ツ橋、早稲田、慶応の5つの大学だった。そして、課題に対する対応力や評価
は出身大学に関係なく、結果でなされたし、新人同士でも、出身大学で対応が異
なる事など全くなかった。

 筆者が新人の頃はずっと昔だが、筆者がコンサルをしたり、講演などで呼ばれ
て、新人研修で、新卒社員相手に話をしに行く機会が、筆者が50歳代、60歳
代になってもあったが、筆者の新人の事と全く違わなかった。

 出身大学に関しては、関西に本社がある会社だと、上記5大学の加えて、阪大、
神戸大が加わるが、大学による差別はない。

 関関同立は、10年以上前までは、一流と言われる会社の新卒採用にはなかっ
た。しかし、最近は、新卒で関関同立が採用されるようになった。また東京が本
社の会社では、大分以前から、上智大学が新卒採用に加わり、最近では、マーチ
クラスの学生も優秀なら、採用されるようになって来た。

 東大君が大学の名前で特別扱いをされ、組織に入った後も、別格の扱いをされ
るのは、役所だけである。役所は今でも、東大法学部で何番で卒業したかが、
重要で、首席や2番で卒業した人間は、役所でも出世が保証され、周りも、それ
を知っているので、特別扱いをする。

 だから、役所はダメになったのである。日本は失われた30年とか言われるが、
その原因を作ったのは、勉強はできたかも知れないが、世の中の実態を全く知ら
ない、東大上位出身者の大蔵官僚(今の財務省官僚)と日銀のせいである。

(実際は、傲慢な東大君はほとんどいない)
 それから、ネットのドラマなどで、東大君が偉そうにふんぞり返っている像が
良く出て来るが、こうした事を描く人間は、実際に東大君に接した事がないから、
こうした嘘が描けるのだ。

 筆者が行った高校では、筆者が卒業した年に、東大に60人が合格した。つまり
東大に進んだ生徒がクラスに何人もいたのだ。また、入社した組織でも、東大君は
普通に何人もいた。

 記者になって、大蔵省や通産省などいくつも官庁を取材したが、こうした役所
では、取材対象はほぼ全員が東大出てあり、筆者はいやっという程、東大君と
付き合って来たが、東大君で、傲慢な態度の人間はほんの一握りの例外な人間で、
ほとんど存在しなかった。

 対応も言葉遣いも、丁寧である。理由は簡単だ。彼らは自分の力で、日本の
トップの大学に入って、卒業し、就職も、一流の企業や役所に就職した。つまり、
自分の人生は順風満帆なのだ。だから、あえて、傲慢な態度をとる必要などない
のだ。

 筆者の入った組織で、1年後輩に東大出身者が配属された。記者部門ではない
が、仕事でよくかかわりのある部門の人間だったが、彼は先輩から、「ダイスケ、
ダイスケ」と名前を呼ばれ、可愛がられていた。本人はいつも、笑顔で仕事を
していた。

 彼は東大で空手部のキャプテンも務めていたそうだが、いつも笑顔を絶やさな
かった。彼が偉そうにしたり、怒っている顔など見たことがなかった。それは、
簡単だ。自分に対する揺るぎない自信があるからだ。傲慢である必要などない
のだ。

(無能でも社員を辞めさせるのは、本当に大変。それが日本社会)
 企業ものを描くネットのストーリーで、自分ひとりだけが、給料やボーナス
が不当に安くされたという話も出て来るし、上司や役員、社長からある日、突
然、「お前は首だ」と言って解雇される話もよく、目にする。これも少なくて
も、上場企業クラスなら、絶対あり得ない。

 企業の給与体系は、その会社が上場企業クラスなら、きちんとルールが決まっ
ていて、どの評価なら、昇給やボーナスはどのくらいと決まっている。それを
部課長や役員が単独で、変えたり出来ないようになっている。

 一定以上の規模の会社なら、社員を解雇するのは、至難の業である。余程、
ひどいとか、会社に大きな迷惑をかけたという事でもない限り、社員の解雇は
本当に大変なのだ。

 だから、会社はどうしても、辞めさせたい社員は、変な部署や地方の支局に
異動させ、本人が辞めるのを待つしかないのだ。

 そして、社員を辞めさせるためには、3か月前の告知が必要で、それがなく、
ある日、突然、解雇などしたら、労基から、厳しい指導が入るのは間違いない。

 直属の上司と折り合いが悪く、何年も低い評価がつけられ、他の社員よりも
ボーナスが少ないなどという話も出て来る。しかし、仕事の業績査定は部課長
個人の独断で決まるものではない。

 少なくない企業で、多面評価というシステムが導入されている。360度
評価とも言われ、上司だけでなく、部下、後輩、同僚など多くの人が、仕事の
仕方に点数をつけ、それで評価するシステムである。

 多面評価が導入されていない企業でも、ある社員が、上司と折り合いが悪い
だけで、評価が極端に低い場合、多くの企業では、採点する上司の課長の上の
部長クラスなどから、監視の目が入り、部長が有能なら、異動で、別部署へ
変わるという事も珍しくないし、特定の部下にひどい点数をつけている課長は
今度が、その課長が無能な上司という採点をされてしまう事もある。

(社長や役員の息子、娘が勝手に出来たのも昔の話)
 また、社長や役員の娘や息子が入って来て、好き勝手をするという話もよく
出て来るが、小さな会社ならともかく、上場企業クラスなら、そんな事はでき
ないようになっているし、万一、そうした事が起きたら、そのバカ息子、娘
を入社させた社長や役員は、本人の責任問題になって来て、地位が危うくなる。

 それが今の日本の企業社会である。オーナー社長が好き勝手な事ができたと
いうのは、もう何十年も前の話なのである。

 経営者として有能でも、私的な行動に問題がある場合は、その会社がどれ
だけ大きくて、淘汰される時代である。かつて、一世を風靡した西武セゾン
グループが解体され、見る影もないのは、経営者があまりに勝手をやった事
のつけである。

 そして、彼の弟で、西武鉄道のトップだった男が事実上、失脚し、会社も
以前ほどの勢いがなくなったのは、経営者が有名女優を長年、愛人として、
抱えていた事が明らかになり、会社として、経営者として信用を失ったから
である。

 もう10年以上前の話だが、内視鏡の製造販売で世界一の業績を誇るオリン
パスで、社長以下の経営陣が、会社の金を海外の運用会社に委託して利益を挙
げ、それを自分たちで分配していたという事があった。

 だが、これは当局に摘発され、経営陣は責任をとって会社を辞めざるを得な
くなった。会社の業績には関係ないので、大騒ぎにはなったが、会社は潰れず
に済んだ。しかし、株価は10分の1程に急落した。これが今の企業社会の
現状なのである。

 ネットで企業ものを書く人は、売れない作家が副業でしているのかも知れな
いので、大企業に在籍した事などなく、想像で描いているのがほとんどだと
思うが、書いて、社会に出す以上、もう少し、実態を勉強してほしいと切に
思うのだ。





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Last updated  2026.07.24 11:40:41
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