青空と木洩れ日

青空と木洩れ日

2018.08.21
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母が脳梗塞になり
嚥下訓練が全くはかどらなかったのですが
家族が毎日根気よく体操や話しかけを続け
数か月後、
やっと重湯が食べられるようになった頃の話です。

仕事のあと毎日のようにお見舞いにいきましたが
その時間は丁度夕食が始まる時間でした。

食事が良く食べられるようになるために効果的な事を
本やネットで調べましたが、

嚥下訓練をする等は書いてありますが
意識が朦朧としている高齢者にできる事や
リハビリの情報は全くありませんでした。

それで独自の工夫(具体的にはどうしたらいいか、
母に効果的な方法は何か。)を加えた
オリジナルの話しかけや手の運動や
発語練習をして意識の覚醒を心がけました。

先日書いたじゃんけんもその一つですが
他の方法については後日書いていきます。

当時母はまだ朦朧としていて、
あ~とか、う~とかしか

自分からは
かすかに手を動かす位しかできませんでした。

ですから、体を固まらせないように動かすことと
できるだけ意識を明確にしてもらう事が
大きな課題でした。


何もしないまま食事の時間になれば
いくら介助しても重湯やどろどろのスープを
5~6口食べるのが精一杯でした。

そこで
食事をしようという気持ちになってもらうために
食事のワゴンが運ばれる音が聞こえると
ベッドを起こしながら
「もうすぐ夕ご飯だよ~。」と伝えて
母の意識を覚醒しようと努力しました。

一言だけ声をかけても簡単に覚醒しないので、
「今日の夕ご飯は何だろうね。何だと思う?」と
話しかけ、質問していきます。

大抵の方は、話しかけるという所まではしても、
朦朧としているのを見て
諦めてしまうように思いますが
私は諦めずに根気よくやっていこう、
出来る事は全部やろうと思いました。

母は返事ができず
何か言えたとしても「う~」位ですが
たぶん質問の内容は
わかっているのではないかと思いました。
が、理解していると
明確に言える状態ではありませんでした。

しかしそこで諦めずに、「すき焼きかな~?」
「お寿司かな~?」「ステーキかなあ?」
「スパゲティかな?」と
母の好きな料理や食欲が出てきそうなもの、
無意識でも興味を持ちそうな食べ物を
沢山並べて母に語りかけました。

それを聞いた看護師さん達や同室の患者さん達や
お見舞いの方達は、
何を言っているんだろうとか、
どろどろの食事しか出来ないのに、気の毒に
みたいな複雑な顔をしていましたが
気にしませんでした。

なぜかというと、どろどろの食事が5~6口でも
食べられるようになったことが
奇跡のように幸せな状況で
これからもっと良くなるかもしれないという
夢に近い希望があったし、
それをかなえられるかどうかは
私の努力にかかっているから頑張ろうと
前を向いて無我夢中だったんです。

いろんなお料理の名前を挙げても
出てくるのは味も見た目もそっけない
重湯やどろどろの食事なのはわかっていますが、
母に食べる気持ちを少しでも出してもらおうと
沢山の料理を次々挙げながら、
「何がいい?今日は何が食べたい?」と聞きました。

すると母は少し覚醒したような感じになりました。
質問されて、答えなくてはいけないという気持ちが
合ったのだと思います。

食事のトレイが運ばれてくると、
「何だろうね?美味しそうだね~」と言いながら
蓋を開けました。
そうすると
母が蓋や重湯を見ているのがわかります。
それだけでも勇気をもらえました。

「今日はお粥だよ~。美味しそうだね~。
食べようね~。」
見た目は殺風景の重湯でしたが
できるだけ楽しそうにして
美味しいと思ってもらおうとしました。

今までは自分で食事ができたのに
脳梗塞を発症した際に
鼻から栄養をとるチューブを入れたことによって
母はぐったりし、誤嚥性肺炎を起こしてしまい
その後朦朧としたまま2か月が過ぎました。

朦朧としているので一番最初は、何度試しても
嚥下訓練のゼリーをスプーン半分も呑み込めません。

医師からは訓練は打ち切りにして
胃瘻と言われたところを、
「今まで嚥下の問題はありませんでしたから
あと一週間練習させてください、
家族も協力しますから。」と
諦めずにお願いしました。

嚥下訓練をしてくれる方も、
「もう少し努力したい。」と言ってくださり
結果、
力はありませんがゼリーを飲み込めるようになり
少しづつ重湯の食事を増やしていきました。

あの時諦めていたら
母はそのまま寝たきりになって
意識も回復しなかった可能性が
高かったと思います。

重湯を数口でも食べられるようになった、
それだけで
私にとっては将来が明るく見え、
とても幸せでした。

実際、母は少しづつ少しづつ回復し、
柔らかいごはんやおかずの食事を
楽しめるようになりました。

お箸は使えず
スプーンも上手くすくえないし
口に持っていけないので
エプロンをつけての全介助でしたが、
調子が良い時は
苺もみかんの房も手に持ってもらえば、
少量ですが食べられるようになりました。

当時の状況から考えると
奇跡的と言えるほどの回復でした。

明るく、前向きに話しかけて
本人にやる気をだしてもらう、
食欲を出してもらう、
それはとても大切な事ではないかと
私は思っています。

それができて良かった。
母を明るく励ませた事に感謝しています。


水分補給ゼリー。
外出や、通院の待ち時間用などにかならず持参しました。

苺、メロン、マスカットなどのフルーツ味がいろいろあります。
マスカットが一番さっぱりしているように思いました。


苦みのあるコーヒーがお好きな方にはコーヒー味がお薦め。

水色のは味がついていない水分ゼリーです。
小さな容器なので飲みきりです。


こちらは水分が多めのさっぱりタイプの固形ゼリー。
どれも本格的な味がしますが
一番さっぱりしている梨がお薦め。
他にもいろんな味があって、量が少な目で軽く水分補給できるので
外出時や食間のおやつにも重宝しました。

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Last updated  2022.10.24 06:07:38
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