青空と木洩れ日

青空と木洩れ日

2020.05.25
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テーマ: 在宅介護(1575)
カテゴリ: 介護・介護グッズ
高齢の母の介助の中でも
より快適に過ごしてもらうために
いろいろな工夫を積み重ね
シャワーのかけ方は上手くできたと思います。

介護の本などいろいろ読みましたが
こういう細かい配慮について
書かれているものはなかったように思いますので
もし参考になればと、詳細を書いておきます。

湯船の入浴介助については後日書きます。


一人で入浴できていたので、
最初はタオルや着替えの用意だけして
入浴については何の心配もしていませんでした。

15年以上前だったと思いますが
母がコンディショナーを上手く使えず
髪が絡まりがちだったのに気がつき、
私の家に滞在する時は
洗髪してあげるようになりました。

さらに気をつけて見ていると
石鹸などもほんの少ししか使っていないので
前もってたっぷり泡をつけた

手渡したり、
お風呂を楽しんでもらえるように
ちょっと贅沢なバスソルトや石鹸を用意したり
バスタオルはフェイラーや
厚手のふかふかなものを使ってもらうなど、


徐々にしていったので、
元気な頃は人に頼りたがらなかった母のほうも
介助されることに違和感や拒否感をあまり感じずに
介助を受け入れられたのかもしれません。

その時していた色々な工夫が
母が要介護になった時の入浴介助に役立ち、
寒い思い、痛い思いをさせずに
とても良かったと思うので書いておきます。


1.浴室と椅子を温める

まず、よく言われているヒートショックを防ぐため、
脱衣所は温めておきますが、
浴室もシャワーでお湯を床や椅子にかけて
温めておきます。

その時に自分の手にもお湯をかけて
手も温めると、脱衣介助やお風呂への介助で
冷たい思いをさせずにすみます。

椅子は以前書いたように
座りやすい座面が広く、高さのある椅子を用意します。
(下に使用していた椅子を載せておきます)
安定して座れない方は
介護用の背もたれのついた椅子をご利用ください。


2.体を温める

椅子に座ってもらったら、
寒さ予防のために、肩にタオルをかけておきます。

そして、シャワーの温度が万が一
熱すぎたり冷たすぎたりした時の用心の為に
まずシャワーを床、つまり足裏にかけ、
温度の確認をしてから
足元、ふくらはぎとゆっくりかけていきます。

「お湯かけま~す」とか
「お腹を温めま~す」
「お湯加減はどうですか?」
「もう少し暖かい方が良いですか?」
と声をかけると安心できると思います。

少し他人行儀のような声かけですが、
はっきり聞こえるように
命令するようなきつい言い方にならないように
明るく感じるように
いろいろ考えて、こういう声かけになりました。

急に体にかけないで、先に腰をよく温め、お腹や腕、
それからかけてあったタオルの上から背中、胸と
ゆっくりかけて温めていきます。


3.髪を濡らす

首筋にお湯をかけて温めてから
「頭にかけま~す」と伝えて後頭部にかけ
「目をつぶってくださ~い」と言って
頭全体にお湯をかけます。

かける時に気をつけるのは、
ザーザーかけるのではなく、
息継ぎしやすいように
一定の間隔を開けながらかけます。

シャンプー剤が目に入ると大変なので
シャンプーハットを使ったり
乾いたタオルを手元に用意して
顔が濡れないようにこまめに拭いて
気をつけていました。


どちらも大人用です。

シャンプー前に頭皮を指で軽くマッサージすると
汚れも落ちやすくなるし、気持ちが良いようです。


4.シャンプー

シャンプーの容器にもお湯をかけておくと
シャンプーのヒンヤリを少し解消できます。

高齢者は肌が敏感になっている人も多いので
おむつかぶれする場合は
シャンプーやリンスも敏感肌用を使いましょう。


左は泡になって出るシャンプー
右は長年敏感肌向け製品を作っているメーカーのもの


柔らかいシャンプーブラシを使うと
気持ちが良いし、すっきり洗えます。


左は毛穴までしっかり洗う細かいブラシ。
右はシリコンで柔らかいので頭皮のマッサージや髪が絡む方へ

シャンプーの際の注意点は大きく分けると3つあります。

一つは泡が顔に流れないように気を付ける事。
流れてしまうと、お湯をかけても目にしみるので
極力顔につかないようにするのが一番です。

乾いたタオルを用意して
顔回りを拭き取るなど、気をつけてください。

二つ目は流す際に、耳にお湯が入らないように
「耳抑えるね~」と言ってから
右耳を優しく抑えて、右側をよく流し、
次は左耳を優しく抑えて、左側を流すと
上手く洗いやすいと思います。

三番目の注意点は、洗い流す際のシャワーのかけ方です。

ザーザーシャワーをかけると、息継ぎができないので、
「流しま~す」等と声をかけてからシャワーをかけ、
3秒位かけたら、3秒位間をあける、また3秒かける、等
一定の間隔で繰り返すと、相手もわかりやすいです。

3秒位の間隔だと呼吸に合って無理がなくていいと思います。

間隔を開けている間、シャワーは肩や足にかけてあげると
体が冷えません。


5.体洗い

ナイロンは弱い肌を傷つけるので
自然素材のボディタオルによく泡立てた石鹸をつけ
こすりすぎないように
やさしく体を洗うように心がけます。

足の指の間等見逃しやすい場所も
丁寧に優しく洗います。

お湯で絞った綺麗なハンドタオルを
手に持っていただくと、
ご自分でも手を動かして洗おうとしたり
顔をぬぐったり、何もしなくても
手に何か持っているだけで少し安心されると思います。

高齢者は皮膚が弱くなっていますから
お湯加減、使用する石鹸類やタオルの素材、
安定やサポートのため抑える時の力加減、
こすりすぎ、
そして血圧も上がりやすいので
ふらつきや転倒などに充分注意し、
こまめの声掛けや表情の変化の確認をしてください。


国産シルクのボディタオル

同時に本人にも泡をたっぷりつけたハンドタオルを渡して
自分でも洗ってもらうと運動になるし
自分でも何かできるので嬉しいようです。

ボディタオルは長いので、渡すのは扱いやすい
ハンドタオルや自然素材のスポンジをお薦め。


左は泡立ちのいい自然のスポンジ
右は自然素材で手にはめて洗うタイプ。

その後、シャワーでよく洗い流します。

浴槽に入る場合はこの後入りますが、
長くなるので
入浴介助についてはこの次に書きます。


6.拭き取り

脱衣所に出てしまうと温度差があるので
浴室内でバスタオルで髪と体を拭き
タオルで頭と体を包んで脱衣所に出て
服を着せます。

浴室から脱衣所に出る際にふらつかないように
手すりがあると便利です。
私はお風呂から出てすぐの所にある
広い洗面台の縁につかまってもらっていました。
洗面所は入浴の1~2時間くらい前から温めておけば
洗面台がひやっと冷たくなっているのを防げます。

冷暖房費に関しては、
母の介護中は度外視することにしました。
自分なら寒くても我慢できますが
母にはとにかく快適な状況でいてもらおう、
暖房費がかさむ分は自分用に使う何かを節約して
調整すれば良いと思っていました。

お風呂から出たらすぐに頭や肩にバスタオルをかけ
湯冷めしないようにしながら体を拭き、
下着やズボン等の着替え中も頭や肩に乾いたタオルをかけて
冷えないように気をつけます。

入浴についての他の点は別記しますが、
シャワー介助についてまとめると、

1.こまめな声かけ
2.シャワーのかけ方に注意
3.冷えないように周囲のものを温める

という事かなと思います。

母に寒い思い、痛い思いを全くさせずに
入浴・シャワー介助をして
好きなお風呂を楽しんでもらえた事は
本当に幸せな事だったので
ご参考になるならと書いておきます。



私が購入したタイプ。41㎝あります。
ここまで高さがあるのはなかなかありません。
画像では大きく見えますが、高さは気にならず
シンプルなデザインなので浴室になじみます。

座面が広いので、母も安全に座れました。
同シリーズで低い椅子も
洗面器台として購入しました。

底にシリコンがついていて
安定しています。

銀イオン加工付きで
7~8年問題なく使っています。


画像をクリックしてすると詳細が見られます。





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Last updated  2022.01.30 05:51:13
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