October 9, 2009
XML
カテゴリ: 詩集 デイライト


郊外の民家の庭に咲いていた花だった

僕はその花に触れることはなかった
その花を二度と見ることもなかった
全ては一瞬の交差 時間の悪戯
あるいは人生が勝手につじつまを合わせた歪みだろうか
しかしだからこそ思うのだ
あの日もし次の停車場で降りて駆け出していたのならばと

今日の日々は この日々は

償いに過ぎない

だからもし君よ
まだあの場所にいるのならば
あの庭に咲くのならば
僕はこの疲れきった指をのばし
そっと
摘み取ることすらためらいはしないのだ







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  October 9, 2009 04:16:12 PM
[詩集 デイライト] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: