『未熟なボクら ―もう一つのNARUTO-ナルト物語― 』
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第80話「サヨナラしたい(最終話)」
「木の葉丸くんっ」
「なんだコレ」
「木の葉丸くんと友達になりたいんだ」
夢之助はドキドキしながら、手を差し出した。
「……ヤダコレ」
「ええーっ、なんでぇ!?」
「だってお前、ドベだコレ」
木ノ葉の仲間を作る夢は、まだまだ遠い。
「……負けるもんかぁ」
ヒナタにもらったイチゴアメをポンと口に入れ。半べそをかきながら夢之助は演習場へかけていく。
目に飛び込んできたまばゆい光は、夕陽色。
「フン。いくらガイがいないからといって、Dランク任務はないだろう……。屈辱だ……」
「仕方ありませんよネジ。ボクたちまだ先日の任務の傷が癒えていないんですから」
「いいじゃない! たまにはのんびり行きましょう!」
森の木のてっぺんから、迷い猫を探していた三人の目に、赤い夕陽が映る。
「焼き肉食うたびに入院すんなっての。クソめんどくせー」
「退院してもまたデブに戻んないでよねー」
「ボクはポッチャリ系だー!!!」
病院の窓から、橙色の光がいっぱいにさしこむ。
「三人で観覧車に乗るのって、なんつーかどうよ……」
「いついかなる時にも行動を共にする。何故ならそれがチームワークを深めるからだ」
「観覧車って……す、すごく高いんだね……。ちょっと……怖いかも……」
見下ろす街に、沈む夕陽が見える。
「約束する」
木ノ葉の里の、どこかの家の屋根で、ナルトとサクラは二人並んで座っていた。一人足りない。足りないが、二人が見ている空の向こうに、サスケはいる。
ナルトが、差し出した小指。
「サスケは絶対オレが連れて帰るって、約束するってばよ」
ニシッとナルトは笑う。
「……そんな約束いらない」
サクラはナルトと小指をからめる。
「サスケくんを一緒に連れ戻すって、約束!」
「……うん。約束する!」
二人はにっこり笑い合い、指切りをした。
「ナルト……。明日見送りにいけなくてゴメンね。自来也様との修業、頑張って」
「うん! サクラちゃんも明日から、綱手のバアちゃんとの修業頑張ってな」
明日から、ナルトは自来也とともに修業の旅へ、サクラは弟子入りした綱手の修業を受ける。サスケのために。第七班のために。
「うん。ねぇナルト……。お願いがあるの」
ナルトは、不思議そうにサクラを見つめる。
「サスケくんとナルトと私……。明日からは三人、ばらばらになっちゃうけど、私はいつもサスケくんとナルトのこと思い出す。だから……お願い」
サクラは、少し恥ずかしそうに、けれど懸命にナルトを見つめる。
「アンタはきっと毎日、サスケくんのことを思い出すのだろうけれど……。その時……私のことも思い出してほしいの……。私たちスリーマンセルなんだっていうこと、ずっと覚えていてほしいの……」
言い終わって。急に顔を赤くしてうつむくサクラ。
「そっ、そんなの当たり前っ! 当たり前だってば――」
サクラは、ナルトにぎゅっと抱き付いた。
「ナルト……ありがとう……」
「……うん!」
涙があふれるサクラの瞳に。ニシシと笑うナルトの瞳に。映った大きな夕陽は。
ガイ班が森のてっぺんで見た、十班が病室の窓から見た、八班が観覧車から見た、ナルトとサクラが屋根の上から見た夕陽は。
みんな同じ夕陽で。
あの日サスケをのみこんだ気がした夕陽だった。
ボクらは成長しているようで、どうしていつもつまづくのだろう。
未熟で、未熟で、間違いだらけだった。
それでも、頑張る意味を知った。
「努力」と「仲間」の大切さも知った。
ほんの少し、オトナに近づいただろうか。
ボクたちは忍だ。いつ死ぬかも分からない。それでも……。
大切なものの尊さを、生きることの意味を、見つけたから。
必然的に、つまずきながらも成長していこうと思えた。
だから。
相変わらず未熟なボクらは。それでも前へと歩き続ける。
未熟なボクらに、早くサヨナラしたい。
完
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ハロウィンイラスト るろうに剣心 October 29, 2012
700000HIT御礼 ナルト絵 July 3, 2010
500000HIT御礼フリーイラスト配布終了 March 4, 2009
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