「ルパンの消息」横山秀夫 | らくがんの休日

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2007.08.30

２００５年５月　光文社 KAPPA NOVELS SPECIAL より。
１９９１年　第９回サントリーミステリー大賞　佳作。
横山秀夫処女作。

昭和が舞台の社会派ミステリー。
１５年前に自殺として処理された女性教師の転落死は、実は殺人で、犯人は当時の教え子である
男子高校生３人だ、というタレコミにより、警察が再捜査に乗り出す。
しかし、時効成立まで残りおよそ２４時間。
捜査の中で、当時３人が決行した「ルパン作戦」と殺人事件の関係が明らかになっていく、
という話。

期末試験の問題用紙を盗み出す、というもの。
４日間にわたる試験用紙が毎日作られるため、４日間とも学校に忍び込み、盗み出さなければ
ならず、また侵入がバレでもいけません。
そのために綿密に計画を立て、実行する。

その様子が取調室の中で語られていくんですが、よく考えられているし、スリルもあって
ワクワクします。
それが次第に殺人事件との関わりに移っていくと、展開が気になって気になって、途中で本を
置けなくなってきます。
電車で読んでいるんですが、駅に着くと「もう一駅～」とか思っちゃう。(笑)

終盤でいろいろな謎が一気に解けていくのが爽快。
スゴいと思ったのは、解明のきっかけとなった不審な点が、取調室の供述で全て事前に

えっ？、と思って前に戻って読み返しちゃいました。

うわー、書かれてるー。
私ってホントぼんくらだー。
でも、こういうきちんとした推理小説って好きだー♪(^^)

それで全部解明かと思いきや、最後にどんでん返しが待っていて、またまたビックリ。

最後は清々しい終わり方です。

ガッツリと読み応えのある１冊で、オススメです。
特に、私のように推理小説初心者にはとても楽しめる正統派ミステリーって感じでした。

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Last updated 2007.08.30 12:42:01
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