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2008.06.17
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カテゴリ: 読んだ本
1974年~1982年 週刊朝日に連載
1987年9月 新潮文庫より(平成17年1月 44刷改版)

幼い秀頼と豊臣家の行方を案じつつ秀吉が亡くなると、徳川家康は朝鮮の役での文治派と武断派
の対立を巧みに操りつつ豊臣家を分断していく。そして石田三成と結んだ上杉景勝を撃つべく
家康が会津に兵を進めると、三成が兵を挙げ、ここに東西決戦の陣形が定まる。この重大局面に
あたって真田父子は会津出陣の途上で一夜会談し、昌幸と幸村は徳川軍団を離れて上田に帰り、
信幸は留まる。
(裏表紙の内容紹介より)


慶長5年(1600年)になりました。
真田安房守昌幸54才、伊豆守信幸35才、左衛門佐幸村34才。

景勝と石田三成とは約束によって、互いの動きを意識しながらも、連絡を取り合わないまま
連携して戦いの準備をしています。
これは連携していることは、どちらも誰にも言わない。
石田三成は親友とも言うべき大谷善継にも言わないし、景勝も誰にも言わない。

家康はその会津の上杉景勝を攻めるため、東下します。

昌幸は、その情勢を読み取りながらも、景勝が一言も言ってくれないことを恨めしく思いつつ
どうすべきか思い悩んでいます。

そこへ、西軍参加の依頼を携えた石田三成からの使いが来ます。
そこで昌幸・信幸・幸村の最後の会談が行われる。

「家康を残すのと、三成を残すのと、どちらが豊臣家のためになるか」という昌幸に対し、
信幸は「豊臣のためではなく、どちらが天下のためになるか」と返す。
これで、父子の行く道は決まるのです。

そして幸村。
信幸が自分の下へと誘うのですが、幸村は父とともにいることを選びます。
ここの会話がねえ・・・。(T▽T)

「左衛門佐。どうじゃ。上田は父上おひとりにおまかせしては・・・」
 はじめて破顔した信幸が、本気とも冗談ともつかぬ口調で
「な、そういたせ」 
 幸村が昌幸へ
「兄上のお言葉にしたがいましょうや。いかが」
「ならぬ」
 昌幸も、もう笑い出して、
「ならぬぞ、左衛門佐。沼田は豆州ひとりにまかせておけばよいのじゃ」
「兄上。父上が、かように申されます」
「左衛門佐。これは、おぬしが決めることではないのか」
「私には、まだ、おのれの城もありませぬ」
「それが、どうした?」
「なれば、父上亡きのち、上田の城が欲しいのでござる」
「さようか・・・」


こんな会話が和やかに、笑顔で交わされるわけです。

信頼し合って、気持ちを分かり合って、互いの決意や生き方を尊重して、親子・兄弟として
過ごす最後の時。  
もの悲しくも美しい時間です。

そして、信幸は「父上をたのむ」と幸村に言い残して、帰っていきます。

その後、昌幸が西軍に味方するために、具体的に動き出すわけですが、ここからの昌幸は

そして言うんです。
「徳川の天下とならば、これはもう、容易なことでは崩れまい。石田治部小輔ならば、わけも
 ないことじゃ」

これって、どういう意味!?
幸村は昌幸に「景勝に天下を取らせたいのか?」と尋ねます。
景勝が家康や三成に代わって、秀頼の補佐をするようになれば、当然真田も厚く用いられて
天下の表舞台に出ていくことになりますから。
でも昌幸は、はっきりとは答えない。

そうは書かれてなかったけど、私には昌幸が天下を狙っているように見えました。
というか、「天下そのものを取りたい」というよりは「男として天下取りの戦いに挑みたい」かな。
そういう生き方をしたい人なんだろうなあ、と。

そして、幸村は武人としての本能のままに、自分の直感や感情に従って西軍に付いた、という
感じ。
やっぱり似た者親子だ。
昌幸が、小さい頃から幸村を可愛がってきた所以かも。

まあ、そんなこんなで歴史は大きく動こうとしています。

石田三成は大垣城にあり、既に宇喜多秀家も参陣。
岐阜城は東軍の手に落ちた。
家康は江戸を出発する。
信幸の参加する徳川第二軍は上田城の攻略にかかった。

どうする、どうなる真田一族!?
早く続きを~~~~、という感じです。(^^)



そして今回もあった、本編にあんまり関係しない個人的ヒット。

上杉家家臣で、家康の依頼により景勝へ上洛を進める藤田能登守信吉が直江兼続を評した下りで

直江兼続の威風堂々として颯爽たる風貌は、上杉景勝の「影が薄くなる・・・」ほどだし、
あふれるような才智もみとめざるを得ない。
しかし、兼続のすることなすことを看ていて藤田信吉は、あまりに自信過剰だと、かねてから
考えていた。
直江兼続には、上杉百二十万石の家宰として、(何かが欠けている・・・)ように感じられる。
それは、かつて藤田信吉が、武田信玄の子・勝頼に対して抱いた不信感と同じ性質のもので
あった。
    (中略)
藤田信吉にいわせるなら、織田信長も豊臣秀吉も、
(亡きお屋形様とは、くらべものにならぬ)のであって、古今無双の英雄とうたわれた武田信玄
の側近くに仕えていた能登守信吉にしてみれば、当然のことであろうが、ましてや、上杉景勝や
直江兼続の、近頃の言動を見ていると「危うくて、見ていられぬ・・・」気持ちになってくる。
武田信玄の寿命が、(あと十年のびていたなら・・・)信長や秀吉の天下は、おそらくなかった
ろうと、藤田信吉は信じてうたがわぬ。


きゃ~~~、お屋形様~~~~~♪♪♪
てゆーか、兼続ってば勝頼と並べられているようじゃダメじゃん。
やっぱり兼続って頼りないと思ったよ~、ってコレはゲームの感想でした。てへ。(^^;






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Last updated  2008.06.17 17:46:27
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