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2012.08.08
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カテゴリ: 読んだ本




2011年11月 小学館より

祖父・父・息子の三世代が紡ぐ「未来」についての物語―。
未来を見失ったすべての人たちに贈る、傷ついた魂の再生と挑戦の旅路。
著者渾身のリアルタイム・フィクション。

(「BOOK」データベースより)


福井晴敏さん、好きな作者さんです。
現代社会の甘さとか至らなさとかに鋭く警鐘を鳴らし、
そのダメさ加減に日本はもうダメかもと思わせつつも、
それも個人個人の生き方により変えていけるよ、と最後に希望を見せてくれるのが好き。
フィクションとしてもかっこいいキャラ・ストーリーが魅力的ですし。

『平成関東大震災 いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった』というのを

まだ東日本大震災が起こるずっと前です。
こちらは完全なフィクションで、首都直下型の大地震が発生し、
主人公である平凡なサラリーマンはその時・・・という話でした。

今回は日本人の誰もが未だ忘れ得ない東日本大震災、その後という話です。
日本中の人の心が傷つき、不安で絶望的な気分にさいなまれている時に
「こんな時だけど、そろそろ未来の話をしようか」と語り出す主人公。

こんな時だけど・・・・いや、こんな時だからこそ。

 そう、たかが地震だ。
 建物を壊し、人を殺すことはできても、生き残った人の心までは壊せない。
 人が自分で自分の心を壊さない限り。未来を探すのを諦めない限り。
 人はいつでも結果を生きているのではなく、過程を生きているのだから。


所々、あの日の映像を思い出して、哀しくてつらくなったりして涙ぐんだりしましたが、
読んでよかったと思える1冊でした。



























主人公は野田圭介。
妻、中学生の息子・裕人、小学生の娘・千里、元防衛庁情報局に勤めていた祖父(圭介の父)
の5人暮らし。

それが3/11の震災で一変します。

地震、放射線による汚染に対する恐怖、先の見えない社会状況。
加えて、ネットから知識を得て社会に絶望する息子は心を閉ざし、
ネットで知り合った数人で共謀して、捏造した画像と情報を世間に広めたため
警察に逮捕(補導?)されてしまいます。

元防衛庁の父から勇気と知恵を得て、圭介は裕人の中学で開かれた全校集会で
生徒達に呼びかける。
「こんな時だけど、そろそろ未来の話をしようか」
未来と将来は違う。
将来は時間の経過によって近いうちにくるもの、未来はこうであったらいいと願って
作り出すもの。
大人世代として、次世代に対し、こんな現在しか残してやれなくて申し訳なく思う。
でも、未来へ向けてまだ歩いて行けるという希望を、道筋の1つでも示すことができたら
若い世代はまた歩いていけるものだ、と力強く語りかけるのです。

絶望と諦めの中にいた人々が、未来へと向けてまだ自分達は歩いて行けそうだと感じる
希望をいだくことができる話でした。


元防衛庁情報局にいた祖父がすごい人でした。
具体的にはどういう仕事の人とはわからないんですが、一般人の知らない場所で
国の存亡に関わる仕事をしていたみたい。
福井晴敏さんの得意分野ですね。

もう引退しているんですが、未だに現場に対して影響力を持っている。
現役時代は家庭を顧みず仕事に打ち込んでいましたが、
この震災で恐怖と絶望を抱える息子と孫のために助言をし、導いてくれるのです。

この祖父が、息子・圭介の中に『無辜の民』を見ていたのです。
敗戦を経験した日本。
それを立て直したのは、国を信じ、真面目に生きていれば報われると信じ、
示された1つの明るい階段を何の疑いもなく登り続けた、愚かで近視眼的ではあった
多くの『無辜の民』であった。
過去にも国の存亡の危機はあり、どうしようもなくそれを見ているしかなかった時もあったが、
彼等はそんなことは知らず、平凡な日々をのんきに生きていた。
その中で孤独や疎外感を感じたこともあったが、誰にも知られずそれを解決しようと尽くすのが
自分達プロの誇り。
そして気付いた。
その愚かしさを疎ましく思うこともあったが、守るべき『無辜の民』を失ったら
自分達には帰る場所がない。

『無辜の民』という言葉に、祖父の、この作者の日本人に対する深い愛情を感じて
嬉しかったです。
何度も繰り返した絶望の中、人はいつも強く生きてきた。
敗戦、公害などに回答を見つけようとしてきた。
回答の結果により、原発という新たな問題も生まれてきてしまったが、
今度もまた回答を見つけて行けるに違いない。

明るいビジョン、未来への希望は人が生きていくために必要なものだと強く感じました。
読んでよかった。





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Last updated  2012.08.08 12:39:09
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