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2013.03.12

２００４年１０月　新潮社より

そこへ舞い込んだのは、夫である風見藩藩主・時羽直重が失踪、
ついでに冷飯食い数人も消えたという大ニュース。
姫が直ちに千石船を仕立て、お仙と海上を一路讃岐へ向かってみれば……。
お城は六波羅景望なる謎の武士に牛耳られ、風見藩はまさに乗っ取り寸前。
殿は何処へ。めだか姫は藩の危機を救えるのか。文庫書き下ろし。
（裏表紙紹介文より）

退屈姫君伝の続きになります。

タイトルを見て「外国へ行く話かな」と思っていたんですが、
風見藩藩主・時羽直重失踪の謎を解くため、めだか姫が海を渡って
江戸から四国へ冒険の旅に赴く、という話でした。
そりゃそうだよね。江戸時代だもん。(^^;

元々軽快で読みやすい文体ではありますが、いつにもまして
あっという間に読み終わってしまった印象。

以下、ネタバレとなりますので間を開けておきます。

六波羅景望は平家の落人の末裔。
長い年月の間、人目に付かず、貧しくひっそりと暮らしを営む落人村に生まれました。
目から青い光線を出すことにより他人を操る力を持って生まれ、村の中心的存在に。
頭が良く、顔も美しい。
野望が大きく、徳川の世の中をひっくり返して再び平家の世で自らが権力を握るため、
まずは手始めに風見藩の乗っ取りを企てたのです。
そのため美貌の妹を直重の元へ送り込んで、直重を夢中にさせます。

妹は心優しい娘で、本当は悪事に荷担したくないけど、六波羅に操られています。
でも直重は美しさにメロメロで、妹を側室にします。
この件に関して、めだか姫は怒りませんでした。
大名たるもの、御国御前（側室)がいて当たり前、とあっさり。

国許に側室を置くのは当然。
そして側室は召し抱えるものであって、奥女中と同等、
正室とは立場が違うものらしい。

で、めだか姫はお仙、諏訪、天道小文五と共に風見藩へ。
冒険を繰り広げるわけですが、めだか姫までもが六波羅の眼力で操られ、

あわやという時に、天道小文五が棋士ならではの集中力で六波羅の眼力をはね除けて
２人を助け出したのです。
よかった～。

最後は、城の人全員が落人村へ押しかけ、空っぽの城で六波羅が城の運営が出来ずに
激怒して落人村へ取って返し、姫達と対決。
悪人らしく悔い改めない六波羅を、お仙が成敗しておしまい。
戦いのシーン、六波羅が強くてちょっとドキドキ。
もっとも負ける筈ないと思っていましたから、気軽でしたけどね。(^^)

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