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2017.06.06
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カテゴリ: 読んだ本
2008年09月 新潮社文庫より

王朝の世に、帝の子として生まれた光源氏は、美貌と才能に恵まれ、
女性達との多彩な恋愛に情熱を燃やす。
けれども彼の心には、父帝の後妻・藤壺の宮への、許されぬ思慕が秘められていた。
千年の時をこえて読み継がれる、永遠の名作『源氏物語』。
原作の雅やかな香気と陰翳が、円地文子の、女流作家ならではの
想像力と円熟の筆で華麗に甦る。
優雅にして読みやすい現代語訳の決定版。
(裏表紙 紹介文より)


源氏物語はずっと以前に原文にチャレンジして、1巻だけ読んで挫折しました。
古語の文体は流れが美しくて好きだけど、さすがに意味を調べながら読むのは
時間がかかって、電車の通勤時には無理すぎる。
今回選んだのは、円地文子さんの訳によるもの。
マンガ「あさきゆめみし」はこれを元に描かれたとのことで、読みやすいと
推奨されていたのです。
図書館に借りに行って、文庫の作家名「エ」の所で探して見つからなくて、

・・・・そりゃ確かに作者は紫式部だけどさ。
普通に考えたら「エ」に分類しないか?

1巻の収録作品
桐壺、帚木、空蝉、夕顔、若紫、末摘花、紅葉賀、花宴、葵

内容は面白くはありましたけど、なんというか平安時代のプリンスは、
現代女性の目から見ると、あまりに鼻持ちならなくて身勝手で、
読んでいて腹が立ってくるんですね。
全部で6巻くらいあって、読むつもりだったんですが、やめにしようと思います。



以下、粗筋と感想になります。

桐壺
美しい桐壺の更衣は、帝の深い寵愛を受けていた。
帝の一の妃である弘徽殿の女御は右大臣の娘で、東宮として認められた男子がいた。
桐壺に若宮(光源氏)が生まれてから帝が桐壺を重く扱うので

桐壺は家柄は悪くなかったが、父を亡くしていたため御所において後見人(後ろ盾)が
なく、弘徽殿を始めとする女性達に妬まれてひどいイジメを受け、
気苦労から病気がちとなり死んでしまう。

残された帝はひどく悲しむが、やがて桐壺にそっくりの藤壺に心を惹かれる。
桐壺の忘れ形見の若宮を、藤壺と親子のようだ、可愛がってやって欲しいと、

若宮も藤壺を母のように慕う。
やがて若宮は元服。
美貌と才能による光る君(光源氏)と呼ばれるようになる。
皇族として残すと桐壺のようにつらい目に会わせるのではないかと心配した帝は、
臣下として、源氏の姓を与える。
帝の妹の夫である左大臣は、娘(葵の上)を東宮から妻にと打診があったが、
源氏と結婚させ、自分が源氏の後見役となる。
右大臣は、左大臣の娘を東宮の妻にもらえなかったため、
四の姫を左大臣の息子である蔵人の少将(頭中将)と結婚させる。
蔵人の少将と源氏は親しい友人同士となる。
成長後の源氏は、藤壺への思いが母へ向けるものから、恋愛感情へと変わっていく。

光源氏の出生について語られる巻ですね。
弘徽殿が気が強くて、桐壺の死で御所がふさぎ込んでいるのに、平気で宴とか
催しちゃうのがコワイ。

帚木
雨の夜に、源氏、頭中将、左馬の頭、藤式部の丞の4人で、女性の品定め論議を行う。
恋愛経験の豊富な左馬の頭が若い源氏と中将に語って曰く、
身分の高い人は当然としても、中の品、下の品の中にも魅力的な女性はいる、と。
またそれぞれに体験談(中将は常夏の君の話をする)なども話して聞かせる。

翌日、源氏は左大臣の元にいたが、方違えの問題が生じ、伊予の助の家へ行く事にする。
前夜の中の下の話が頭にあった源氏は、伊予の助の妻に手を出し、その後も熱心に
文を送るが、相手は人妻の身であるため源氏から逃げ隠れする。
何とかアプローチしたい源氏は、人妻の弟が子童(小宮)であるのに目を付け、
自分の身の回りの世話をさせるためと召し抱える。
小宮に命じて、人妻に会おうと画策するが、なかなかうまくいかない。

空蝉
人妻が諦めきれない源氏。
小宮に命じて、お忍びの訪問を企てる。
物陰からこっそり覗くと、人妻と人妻の継子(人妻は伊予の助の後妻で、継子は
伊予の助の実の娘)が
碁を打っているのを見る。
夜に忍び込むが、察した人妻は部屋から逃げた後。
そうとは知らず、源氏は継子に手を出してしまうが、間違えたとは言えず、
適当に言い繕う。
人妻が脱ぎ捨てた薄衣を持ち帰った源氏は、蝉の抜け殻のような衣だけを残していく
なんて薄情な人だ、と人妻に文を送る。

帚木・空蝉を読むと、まあ、しょーもない男だなというのがわかります。
左大臣の所で、葵が生真面目すぎて面白くないと、葵の女房達と雑談しているのです。
暑い日で、衣をだらけていると、左大臣が挨拶に来る。
左大臣が寛いでいるのに悪いと気を遣って御簾を立てると、この暑いのにと、
御簾の中でだらけて女房達に扇で仰がせながら話をするんですよ。
それを見てくすくす笑っている女房達。
若造のくせに後見人にその態度って、私は何をしても許される身ですからってか。

人妻に対する執着も本気の恋ではない。
なびかないからムキになっているだけと見えます。
落とせないからって、小宮に八つ当たりするのが大人げない。
小宮が、源氏さまのためにと一生懸命あれこれ尽くすのが健気です。

夕顔
六条の御息所に通っていた夏頃のこと。
乳母が病気になったので五条へ見舞いに行くと、隣家の小さくてみすぼらしい家に
夕顔がたくさん咲いているのを見る。
随身に夕顔を分けてもらいに行かせたら、この扇にのせて差し上げてくださいと
香を焚きしめた扇を渡され、歌が添えられていた。
下の品の素敵な女性(夕顔の君)がいるのでは?と興味を覚える源氏。
もしや、この相手は頭中将が通っていた常夏の君なのでは?と思うが、
身分を隠して、その家に親しく通うようになる。
夕顔が素性を明かさないので、高貴な人ではないようだが、振る舞いに風情があり、
何も知らない初心な娘というわけでもないが、無邪気な様子が可愛らしいと思う。

ある朝起きた時に、家の周囲からあまりにも庶民的な物音がうるさく響くので、
源氏は数人のお供だけを連れて、人里離れた寂れた院へ夕顔を連れていく。
すると「私が高貴なお方とお慕い申し上げているのに、お訪ねもくださらないで
こんな何の取り柄もない女をご寵愛して連れ歩くなど、恨めしい」と言う
美しい女が枕元に座っている夢を見る。
目覚めると女達がひどく怯えているので、灯りを持って来させたり
近衛士に見張りを言い付けたりするが、戻ってみると夕顔が死んでいる。
源氏は狼狽え、乳母の家の朝臣惟光に助けを求める。
惟光は夕顔の葬儀の手配をし、源氏を自分の馬に乗せて帰らせるが、
なんとか二条の邸に帰り着いた源氏はショックと悲しみで寝込んでしまう。
20日ばかりして体調が回復した源氏。
夕顔に親しく仕えていた女房・右近を呼び、夕顔について詳しく聞くと、
やはり中将が通っていた常夏の君で、中将の妻(右大臣家の四の姫)の実家から
脅しを受けたため、隠れ住むことになり、その仮住まいとしてあの家にいた、と知る。
源氏は夕顔の娘・撫子を引き取りたいと右近に依頼し、右近も喜ぶが
連れてきてもらえないままとなる。

六条殿、祟ったのか?コワっ!
そして右大臣家、脅したって、さすがは弘徽殿の実家だけある。コワっ!!

若紫
わらわやみ(マラリアに近い熱病。おこり)に罹った源氏は、
祈祷の優れた行者がいると薦められて、北山に行く。
そこで恋する藤壺によく似た幼い少女・若紫(後の紫上)を見初める。
藤壺の兄・兵部卿の宮の娘で、母は亡くなっており、正妻ではなかったため
正妻の家では辛い思いをするであろうと、母方の祖母である尼君に引き取られた。
尼君が病気で北山に静養に来ており、一緒に来ていたもの。
源氏は尼君に、若紫を引き取りたいと申し入れるが、若紫が妻となるには幼すぎると
断られる。

病が治って、都へ戻った源氏。
その頃、藤壺は体調が悪く里下がりをしている。
御所にいる時に比べ人目が少ないのを狙って、源氏は逢瀬のために忍んで行く。
やがて藤壺が懐妊していることが判明(源氏の子)。
桐壺帝は喜んで、藤壺を御所に呼び戻す。
会う機会のなくなった源氏は悶々と苦しんで過ごす。

尼君が静養から都に戻ってくる。
源氏は何度も若紫を引き取りたいと申し入れるが、姫が若すぎることと
尼君は源氏の女好きを懸念し、承知しない。
やがて尼君が亡くなってしまう。
兵部卿は若紫を引き取ることにする。
引き取られた後では若紫を手元に置くことは不可能と考えた源氏は、
前日の深夜に若紫の邸に乗り込み、女房達が止めるのも聞かず、抱き上げて
連れてきてしまう。
若紫は怖がって泣くが、人形やお絵かきなどで気を引いて優しく振る舞い懐かせる。

末摘花
故・常陸宮の姫君(末摘花)の元へ、源氏は通い始める。
宮(皇族)なのだが、かつては立派であったろう邸も古びて鄙びており、
こういう所に素敵な女性がいるのではとせっせと通うが、
奥床しいのか、姫はとても無口で、はかばかしい反応がない。
ある朝、御簾をあげて顔を見たら、馬のように長い顔で鼻が赤かったので
がっかりした源氏は末摘花(紅花。花が赤い)のようだと思う。

美人ではないので女性としては魅力がないが、貧しい暮らしを放っておけず
その後も何かと世話を焼くところが、ちょっと意外でした。
浮気性だから、すぐにポイッてするかと思ってました。

紅葉賀
朱雀院への行幸が華やかに行われた頃。
藤壺が男御子を生む。
御子は源氏そっくりだが、桐壺帝は美しい者達は似るものだと、
自分の子であることを全く疑わない。

悩んでいる筈の源氏だが、御所の女房の中で、50代の色好みの典侍と火遊びをする。
その典侍は頭中将とも関係があり、中将は源氏に気付いて、慌てさせてやろうと
源氏のいる時にわざと入ってくる。
怒ったふりで脅していたが、源氏は途中で中将と気付いて、2人で直衣を引っ張り合い
ほころびてしまい、2人そろって帰ることとした。

源氏は宰相となり、藤壺は中宮の地位に付いて入内することとなった。
藤壺の子に強い後見がないことを心配し、せめて母親に力を与えておこうという
帝の考えによるものである。

子供を産んだ直後の藤壺が体調がひどく悪い時に、
「弘徽殿などが呪うようなことを口にされるとお耳になさるにつけて
 このまま死んでしまったとお聞きになったら、さぞ物笑いの種になるであろう、
 と宮はお気持ちを強くお持ちになるようになって、ようやく少しずつご気分も
 爽やかになっておいでになった」
というのを見て、けっこう笑いました。
呪う弘徽殿も弘徽殿だけど、それを聞いて根性見せる藤壺もなかなか。
桐壺の更衣のはかなさとはだいぶ違う。(笑)


花宴
御所で桜の宴が催された折り、源氏は何とかして会えないかと藤壺の部屋付近を
忍んで歩いている。
弘徽殿のあたりを通りかかった折に、右大臣の六の姫(朧月)に出会い、関係を持つ。
美しい人だったのでその後も気になるが、弘徽殿の一族に関わりを持つのも面倒と
あまりおおっぴらに探すことができない。


葵
弘徽殿の三の姫は賀茂の斎院となることとなった。
祭りの儀式が大がかりに行われ、見物の人も多く集まっている。
葵は妊娠中で体調がすぐれないので出かけないつもりでいたが、母や女房達に
進められて、遅れて出かけることにした。
既に見物の車が隙間なく立ち並び、左大臣家の車を止める場所がない。
その中に、人目を避けるようにお供の少ない車(六条の御息所)があった。
左大臣家の若い共人達は酔いもあり、車を押しのけて場所を横取り。
壊された車の中で、もう帰りたいと御息所は口惜しく思っているが、
その前を行列が過ぎて行き、その中に源氏もいるのに見向きもしないので、
心が乱れるばかりである。

六条御息所はそれまで抑えてきた葵に対する恨みの気持ちが、
先の事件で膨れあがってしまって抑えることができない。
葵は源氏の子を産むが、祟りによって命を落としてしまう。
左大臣は落胆し、源氏も生前は葵と仲が悪かったが、今となっては大切な人だったと
悲しんで他の女性の所にも出かけない。
自邸で若紫だけを相手にしていて、とうとう男女の仲になる。





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Last updated  2017.06.08 13:14:13
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