雅の日記~お気楽生活をめざして

雅の日記~お気楽生活をめざして

2005年06月02日
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カテゴリ: 投資
売買する銘柄を考えるとき、私はいつもその会社が紡ぎだすストーリーを考えます。


たとえば、四季報や財務諸表をみているときに、
・潤沢なキャッシュを持つ会社はこのお金をこれからどうやって使うのか
・この増資は何のために行ったのか
・毎年利益の伸びが20%前後で推移しているけれど、来期はこれを維持するために何をするのか
・慎重な見通しを出しているのはどうしてなんだろう

こんなことをふと思ったら、店舗とか商品、HPの社長コメントや、はたまた本社まで出向いて様子をこっそり調べます。もちろん、マクロな面からその業界がどう動くのか、法律改正などでその会社に追い風が吹くのか逆風が吹くのか、を考えながら。四半期ベースの決算で腑に落ちないことがでてきたら、時としてIRにお電話をします。
IRさんにたらいまわしされたり、冷たくあしらわれても、

と伝えたうえで、何度か電話をします。
3回くらい電話すると、IRさんも解けてくれます。
よく株主だから、って偉そうに言う人がいますが、尊大に振る舞っても、何の得にもなりません。

こうしていろんなところから情報収集して、最後にその会社の成長ストーリーを考えます。
でも、その物語はいつもハッピーエンドで終わらせてはいけません。時として、分析した後、バッドエンドになることもあります。そうしたら、その会社とはしばらくお別れです。投資において会社の成長の軌跡を描くことは大切ですが、自分の都合のいいように夢想してはいけないのです。

私がもしストーリーテラーだったら、好きなお話を描けばいいけれど、投資は「フィクション」ではない。だから自分の紡いだストーリーに、その会社が都合よくついてくることはまずない(その会社の経営者か、大株主だったら別ですが)。
だから、いろんな分析をしたうえで、こうなるんじゃないのかな、というリアルなお話を組み立てた上で、そのお話がとても素晴らしいものだったら、投資することにしています。

でも、私は神様じゃない。
だから時々、自分の描いたお話が壊れてしなう事態に遭遇します。その時は、ショックをうけている場合ではありません。毅然とその銘柄とサヨナラする時なのです。

「株に惚れてはいけない」という人がいますが、私は株に惚れてもいいと思います。惚れたからIRに電話したり、懸命に市場調査ができるんです。それは恋愛と同じです。でも、自分の描いたストーリーにだけは惚れ込んではいけません。夢の世界に入って、現実の業績やファンダメンタルを見ることができず、いつまでも成長を思い込んでいたら、いずれ破滅を招いてしまいます。

歩みは遅くとも、自分の紡いだ物語が順調に進んでいるとき、そして株価もそれに伴って、じりじり昇っているとき、この上ない長期投資の喜びを、私は味わうことができます。





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最終更新日  2005年06月02日 18時28分11秒
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