空はとんび
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
夏に帰省した。しばらく家を空けたら、少しはありがたみを感じてもらえるかという目論見だった。母が入院することになって、予定を早めて約半月滞在した。 始めの一週間は母が入院していたので、家中の掃除と畑の水やりに奔走した。マニュアルのすごくおんぼろの軽トラを運転して見舞いにも通った。問題は母が退院してからだ。それまでは弟夫婦とその娘たちと夕食を共にしていたのだが、母が迷惑だからやめろという。母の図式では嫁さんはダメダメで、そちら側に私がつくことを嫌がっているのだ。洗濯から掃除(彼女はほとんどしなかったので、その片づけ方)、食事作りまで細かく文句を言い、しまいには「いう通りせえま!(しろ)」と怒鳴ったので、さすがにキレて、「明日帰ってもいいやざ」と言ってやったら、初めて、そう生まれて初めて「ごめんの」という母の言葉を聞いた。 それでもその後も暴言は続いて、特に人の悪口しかない彼女のどろどろの沼にどっぷりつかって、精神的にかなり参った。こんな家に自分は育ったのだった、出て行って正解だったと何度も思った。 浄化するために遠回りして金沢、大宮、高円寺(これは息子)、八王子と知人を訪ねて、(結局奢ってもらって申し訳ない)家に着いた。 半月の間、彼はほとんど料理をせず、洗濯機のゴミとりはかぴかぴだった。まくわ瓜も作っておいた肉や煮物もかびていた。 「まあ、ゆっくりできた。でも長かったかな。」せいぜいそんなところだったらしい。 それでも、実家のとげとげしい雰囲気はここにはない。だらけきってはいるが、好きなことはできる。居場所を提供してくれただけでも感謝せねばなあと、こっちが反省した次第。
2023年09月15日
コメント(0)