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ゴールデンタイム またまた山田氏です。『続・嫌われ松子の一生』と副題がついていますが、松子さんが影響する場面はほとんどありません。甥の笙くんと元彼女の物語です。 笙くんは、ふとしたことから小劇場の団員にスカウトされます。劇団員はまず発声練習から始めるのですね。例によってこれが指導書として使えそうなくらい丁寧に説明してくれています。 元彼女のほうは、医師を目指しています。こちらも総合医療のこととか専門的なことを教えてくれます。 でも、まあ話としては平板でした。ミステリーではありません。ちょっと物足りなかったかな。
2009年01月30日
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ぱーくんこと、凹りんが2月に個展を開くそうです。 個展といっても学内(日本工学院蒲田キャンパス)のギャラリーみたいなところなんですけど、一般の方も見られるそうで。 2月9日から、短くて一週間ぐらいだそうな。水曜日がお休みだな。 夕べ、布団に入ってから凹りんから電話があって、しばらくおしゃべりしました。 「2月かあ、寒いなあ」というと、「そんな理由で迷うんですか」と来るのが当然と言わんばかり。そうだにゃ、晴れ舞台だもの、行かねば。 案内状も作ってないそうで、もっと宣伝をしろと激励しました。 そんなわけで、お近くの方はぜひお寄りください。授業がない限り、本人がいるそうです。 これは彼が高校の卒業制作で描いたものの一部。あたしは気に入ってます。
2009年01月28日
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つなぎに借りた山田氏の初期の作品です。この際、全部読破してしまおうかと思っております。 心臓移植のドナーと患者、患者の家族と医師や医療スタッフの関係を実際にはあり得ないだろうという設定で描き出す意欲作です。ミステリーとしても読み応えあります。 山田氏のすごいところは、どんな現場でもリアルに読者に見せてしまうところです。専門家ではないからこそ、素人には分かりにくいところも丁寧に説明してくれます。心臓移植の手術シーンなんて、ほんとに細かく描写されています。現役医師の海堂氏とはここが違います。 この人には描いてもらいたい現場がまだまだたくさんあります。派遣社員の現状とか。NPO団体とか。知っているようであまりよく分かっていないことを上手に教えてくれるのですね。この人が教師になったら、ほんとに分かりやすい授業をしてくれるんだろうなあ。もちろんそれは膨大な教材研究をしてこそなのですけど。まずは地道な努力です。うん。
2009年01月27日
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なぜかホットメールの返信を押すと、エラーになってしまう。 ここのところ返信がないなあと思っていらっしゃるみなさん、すみません。 よかったらここに書き込んでください。 >JAさん 例の新書届いております。面白そうですが、図書館の本がたくさん来てしまったので、後回しにしております。 受信はできます。 そうそう、これ読みました。 『テントウムシの飛行船』あびるとしこ著 画像をJAさんからいただきました。 なぜに児童書かというと、この作者は大学の後輩なのであります。しかも理学部でありました。すごいなあ、いつのまにかこんな活躍をされていたのですね。もう4冊ほど書いておられます。 あびるという苗字はめったにないのでまちがいありませんね。「蒜」という字だったような気がします。それほど親しかったわけではないのでおこがましいのですが、これからもご活躍をお祈り申し上げます。 内容は小学四年生の女の子が主人公のちょっとしたファンタジーです。テントウムシに乗っかって語りかけてくる「リョウ」いう謎の人物(?)との出会いによって、大人しいだけの少女に変化が訪れます。 まあ、あと十年ちょっとで還暦なんですもんねえ。いろんな人がいろいろと活躍されていて当然なんですよねえ。自分はというと、これといって成し遂げたものなんてないなあ。。。。
2009年01月25日
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先週父の四十九日で故郷に向かいました。 米原あたりから青空がなくなって線路に雪が残っています。 しらさぎ号も前とは違って、なんだかどこにでもいるような顔になってしまいましたねえ。 さて福井駅です。 道路には雪がいっぱい残っています。思わず踏んでしまいました。 考えてみれば冬に故郷に戻ったのは十何年ぶりです。予想より暖かかったです。この二日だけ天気がよかったそうです。父の人徳でしょうか。 実家の庭に残る雪。 法要は家で行ったので、お茶だしとかをしているうちに過ぎてしまいました。それでもお通夜のときのようにばたばたしていたわけではなかったです。「胸焼けがする」と言っていた母もお菓子をぺろりと食べていましたしね。なんだか丸っこくなってました。 それから一週間、ずっと風邪がぬけなくて仕事もできるだけ早く終わらせて帰っていました。土曜の今日はフィットネスに行って、図書館行って、ばーちゃんちに寄ってから、大内観音さんに行ってみました。 登り口に駐車場があります。観音さんまで15分とありました。これなら行けるかな、と登ろうとしたときぺぺりんから電話があったのを発見。そのまま会話しながら息を弾ませて登りました。ゆっくりでも15分ぐらいでこの景色です。 山門には梅が咲いていました。 仁王像が迎えます。 鐘楼です。ひとつ突いてきました。いい響きです。 ここでまた毎日登っていると語っているおじさんにお会いしました。雨ではない限り登るのだそうです。おかげで風邪一つ引かないとおっしゃってました。 ここからこの前の一本松までは20分ぐらいかかります。本日はここまでにしておきました。 今度はお弁当も持っていってみたいです。 日本海側では今日も雪が降っているらしいです。この違い。申し訳ないようなくらいです。まあ、いいところの嫁いできたもんだ、と。
2009年01月24日
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カラスの親指 これも「このミス」に入っていたので借りてみました。こっちは面白かったです。 『陽気なギャング・・・』のおやじバージョンみたいな感じです。かなり深刻な内容のはずなのに軽快に話が進みます。ユーモアがたくさん散りばめられていて、センスあるなあと思いました。やはりあれですね、英語ができるかどうかでお洒落になるかなんだなと妙に納得してしまいました。 カラスというのはスリとか詐欺師とかの玄人のことらしいです。そういう世界の生き方にもそれなりの理由があるのだなと思わせる書きぶりですが、読んでいくほどに、作者さんが決して悪人好きなのではないことがよく分かります。 こんなにうまくいくはずがない、と思わせて、ははあん、やられたあ! 道尾氏って、ほんとにイイ人なんですね、と思っていたら、偶然にもあるサイトで彼の名前を見つけました。この前紹介した玄侑宗久氏の『テルちゃん』のブックレビューを道尾氏も書いておられたのでした。しかも昨年のベスト1に『テルちゃん』を揚げておられ、涙が出た、と書いておられます。 まだ三十代なのに味があります。他の作品も読んでみたくなりました。
2009年01月20日
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誘拐 昨年の「このミス」に入っていたと思うのですが、予想より評価は低いです。 韓国との歴史的な講和条約を結ぶというその日に総理大臣の孫が誘拐されます。犯人は読者にあらかじめ分かっていて、その手口も警察サイドの進行と同時に展開します。 ここまで壮大なスケールにした割に、話が中学生レベルなんです。そう、まるで「週間子どもニュース」みたいに話が分かりやすい。何度も同じことを説明してくれるし、総理大臣の勤務状態なんかも、これといって目新しいものはないのです。 ネタばれになるのであまり詳しくは書けませんが、ラストのどんでん返しですか、それはないだろうという感想でした。よほどお若い方が書いたのかと思ったら、そうではなかったのですね。 ところで、天童荒太氏が直木賞を受賞しましたねえ。うふふふ。おめでとうございます。 今日は職場の同僚の方に『悼む人』を貸してあげました。これから帯に『直木賞受賞作』がつくわけですね。量産型ではないけど、今までの作品もまた新たな日の目を浴びるわけですね。うれしいような淋しいような。いえいえ、どんどん読んでいってもらいたいです。
2009年01月16日
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以前玄侑宗久氏の『テルちゃん』について書いたものを作者さんのホームページに転載してくださいました。 他は作家さんとかばかりなのに、お恥ずかしいですが、うれしくてご報告。 ここで見られます。 book review のタグからどうぞ。
2009年01月15日
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連休中何をしていたかというと、炬燵で日本映画専門チャンネルを見ておりまして。 よかったのは、三船敏郎・高峰秀子の『無法松の一生』。”名匠”稲垣浩監督が戦時中の1943年に監督した名作を、同じ脚本でカラー・リメイクしたヒューマン傑作!■無法松の一生■ これはずいぶん昔にやはりテレビで見たことがあったのですが、やっぱり、いいねえ。たしか阪妻がモノクロでやってたのもあったと思うけど(他にも勝新太郎などもやったらしい)、三船敏郎の迫力がたまらないです。太鼓のシーンなんて涙が出てきちゃったです。高峰秀子さんも品があって美しくて、こういう高貴な女優って近頃いないよなあとしみじみ思いました。 車引きを生業にしている松五郎は有名な乱暴者ですが、その実直な性格でみんなから好かれています。ある日木登りから落ちて泣いているぼんぼんを助けたことがきっかけで軍人の家に出入りするようになります。 松五郎の奥さんに対する切ない思いのシーンもいいです。運動会の飛び入り競技で松五郎が一等賞になったときのぼんぼんの興奮する姿もいい。その後松五郎にまとわりついてじゃれる姿も映画ならではです。「ぼく、おじちゃんのこと好き」なんて言わせないのですよ。 三船敏郎という俳優の偉大さを改めて感じた作品でした。大きくて強くて優しくて頼りになって。。。。もう、こんな俳優は出てこないだろうなあ。いや、こんな男が絶滅種でしょうねえ。。。。 もうひとつ昨年ドラマ化もされた例のあれ。チーム・バチスタの栄光 オリジナル・サウンドトラック/サントラ[CD] 田口医師を女優の竹内結子がやったことはかえってよかったのかもしれないと思いました。テレビ版は田口が目立ちすぎてなんか違う話になってしまっていたからね。映画の方が原作に忠実です。でも動機が、あれでいいの?動物の写真とかを出したら問題になるのかな?そのほうがインパクトあると思うけどなあ。 ソフトボールのシーンはない方がいいと思うけど、もしかしたらシリーズのときにまた出すのかな?『ジェネラル・ルージュの凱旋』もやるみたいですね。 映画館でやっているとき見に行こうか迷って結局行かなかったのですが、まあ、行かなくてもよかったな、と。
2009年01月12日
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図書館の帰りを山道で戻ってみました。ここは前にじーちゃんが入院していたころ、ぺぺりんと二人で通ったところです。ぐねぐねと曲がりくねった一車線ですので、時間的にはむしろ遠回りかもしれません。でも、景色は抜群です。 頂上に小さい公園があります。お正月には息子らが友だちと初日の出を見に登ったそうです。そのときに脚の衰えを感じたと言っていましたが、私など駐車場からの5分ほどの道で、もうぜえぜえになってしまいました。 眼下にじーちゃんがいた病院が見えます。向こうは赤石山脈まで繋がっているのかな。 今度は南側です。富士山もとてもきれいでした。 駿河湾も一望できます。向こうに見えるのは伊豆半島です。 ちょうどお昼ごろに行ったのですが、頂上には60~70代の方の姿がちらほら見えました。中に上半身裸のおじいさんがいました。なぜかバームクーヘンをくださいました。 「お元気そうですね」と声をかけると、徒歩で上ってくるのを日課にしているとおっしゃいます。聞くとうちからそんなに遠くないところにお住まいでした。 「俺なんかサボることが多いけど、毎日朝早くから上っている人は多いよ」とその出席簿みたいなのも見せてくださいました。まあ、ほんとに一月一日から毎日○が並んでいます。 ここでみんなとおしゃべりしたり食事したりするのが何より楽しみなのだそうです。 ああ、自分はここの駐車場から上るだけでいっぱいいっぱいでした。 こんなにいいところがすぐそばにあるんだから、私も休日ぐらいはがんばってみようかと、そのときは思いました。
2009年01月10日
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死んだら何を書いてもいいわ 萩原朔太郎の娘である葉子さんが亡くなって、その息子である朔美氏(男性)が書いた追悼文というところですか。う~ん、期待どおりには行きませんでした。 葉子さんが62歳からダンスを始め、80歳を過ぎても踊っていたとか、最後の作品が亡くなってから刊行された(間際まで書き続けた)とか、葉子さんの生き様はすばらしいです。著名な文学者を父にもったことでさまざまな苦労もされたことでしょう。そんないろんなことが詳しく書いてあると思ったのですが、何より朔美氏は朔太郎のことをほとんど知らず、葉子さんとも幼いころしか一緒に暮らしておらず、いよいよ足腰が立たなくなった頃にやっと同居したらしいです。 それに朔美氏はドライなんですね。遺品を見ても「どうしてこんなものを取って置いたのかまったくわからない」。幼い頃のこともほとんど記憶にない。 「死んだら何を書いてもいいわ」と言う台詞も葉子さん自身が生前に言っていたことだそうで、こんなこと赤の他人の私が言うのもなんですが、もう少し葉子さんの生き方について息子として思うことがあったのではないかとはがゆいのでした。遺品の整理帳を眺めさせてもらいました、という感じなのです。 ただ葉子さんの作品はまったく読んだことがなかったので、『朔太郎とおだまきの花』でしたか、そういうのも読んでみようかと思いました。
2009年01月10日
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まったく信じられないです。 喪中のわりにけっこう年賀状が届きました。ほとんど私宛。息子らには一通も来なかったです。 一日は親戚のお年始で、途中から鼻水が止まらず(これは大晦日の大掃除がきいた)、ばーちゃんちに男3人を預けてひとりでゆっくりと過ごしました。2日はばーちゃんを親戚から連れてきて、息子らは友だちと出かけました。戻ったのは次の日の朝。もちろん3日は半日寝てました。まあ、私も駅伝とか高校サッカー(藤枝東負けちゃったあ)とか見てただけでしたが。 昨日はスポーツマンNO,1決定戦とドリームマッチとチャンネル権は息子らに奪われたのでそれをいっしょに見て寝ました。 おせちはぱーくんが応募した紀文の参加賞でなんとかなってしまったし、カニも刺身もちょうどいい具合でお餅も残りは冷凍して、なんだかとってもきちんと収まった感がありました。 そんな感じ。明日帰る息子らの準備をして冬休みは終わりです。
2009年01月04日
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悼む人 昨日の夜に読み終えてしまいました。ううんん、もったいない。 見ず知らずの人の亡くなった場所を訪ねては独特の所作で悼みを行う若者がいます。彼は亡くなった方の知り合いに必ず聞きます。「この方はどんな人に愛され、どんな人を愛し、どんな人に感謝されましたか」 さまざまな事件の報道を聞くたび、私たちは事件に至った経緯とか愛憎とかについ興味をもってしまいます。そしてあっという間に忘れていってしまう。この静人という若者は、そうした現代の人々に、人が生きるということの本質を知らせてくれるのです。 静人の家族についても同時進行で話は進みます。母親は癌に侵されていて、その生き方もすばらしい。 話を高潔な人物の物語に終わらせていないのは、週刊誌の記者である男の存在です。読者の好奇心をあおり、できるだけセンセーショナルに書くことを信条にする彼は、静人を偽善者として見ています。 天童氏は『永遠の仔』などの読者からの手紙に対して、どうしたらこの人たちに応えることができるかをずっと模索していたと言います。ものかきにはいろんなタイプがあり、筋書きやトリックに凝る人も、売れることだけを考えて書く人もいます。一回読めばすぐ忘れてしまう作品のほうが多いと言えるでしょう。それは書いていることがどれくらい深いかにあると思います。天童氏は深い。とてつもなく深いところまで降りて一言一言を紡ぐように書いているのでしょう。 作者の謝辞の言葉を引用します。 そして、読者へ。あなた方は、わたしの小説への姿勢を信じて、きっと待っていてくださる・・・・。あなた方とのあいだに存在している信頼関係が、先の見えない執筆を根っこのところで支えてくれました。あなた方のような読者を得られて本当に幸せです。 天童さん、ありがとう。お体に気をつけて。これからも待っています。
2009年01月02日
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