
・日本の一部の地域では、凶事を招くとして忌み嫌われる場合もあるが、
種子が多いことから豊穣や子宝に恵まれる吉木とされる国や地域が多い。
・トルコでは、新婚のとき新郎がザクロを地面に投げて割り、
飛散した種子の数で、その夫婦のあいだに生まれる子どもの数を占った。
・古代ローマでは、婚姻と財富を象徴する女神ジュノーの好物とされていた。
・色が似ているガーネットを柘榴石と呼び、中世ラテン語(種の多い)に由来する。
・スペインのグラナダ (Granada) の地名は、ザクロの木が多く植えられていたことに由来する。
・ユダヤ教では、虫がつかない唯一の果物として神殿の至聖所に持ち込むことを許された。
・釈迦が、子供を食う鬼神「可梨帝母」に柘榴の実を与え、人肉を食べないように約束させた。
以後、可梨帝母は 鬼子母神として子育ての神になった。
柘榴が人肉の味に似ているという俗説は、この伝説より生まれた。
・ギリシャ神話において冥王・ハーデースにつれ攫われたペルセポネーは6つのザクロを口にしたことで、
6か月間を冥界で過すこととなり、母・デーメーテールはその期間嘆き悲しむことで冬となり、
穀物が全く育たなかったが、ペルセポネーが戻ると花が咲き、木々には実がついたという。
このため、多産と豊穣の象徴とされている。
・エジプト神話では、戦場で敵を皆殺しにするセクメトに対し、
太陽神ラーは7,000 の水差しにザクロの果汁で魔法の薬を作った。
セクメトはこれを血と思い込んで飲み、酩酊して殺戮を止めたという。
天空の眼のシンボル 2013/09/26
追悼「酒井雄哉大阿闍梨」 2013/09/23
蓮華(パドマ)神話へ 2013/08/12