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2013.03.11
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カテゴリ: その他いろいろ
地震からちょうど2年がたちました。

テレビの特番なんかを見てると、だれもが、2年経っても復興が全然進んでいないといいます。

そうなんでしょうか。
被災地でたくましく前へ進む人が紹介されるにつれ、むしろ着実に進んでいるほうじゃないか、と思うのですが。

そもそも、復興ってなんでしょうか。
昔の生活が戻ることでしょうか。
あれだけの人が亡くなり、あれだけの被害がでて、日本はもう変わってしまった。元に戻るなんて事は絶対にありえない。決して昔の生活を取り戻すことを目指しているわけじゃないとは思います。
仮設住宅が全て解消され、職を失った人が再び働けるようになり、町並みが再生されれば、見かけ上は復興したといえるかもしれません。
それでいいという人もいるかと思いますが、そういうことではないんじゃないかな、と私は思います。


しかし、私は、時の流れが人々の心を癒し、場合によっては風化させ、記憶の中から消えること、これがある意味、本当の意味の復興ではないかと思います。
少なくとも阪神淡路大震災の状況を目の当たりにしてきた経験からいうと、時が悲しみを流し去り、新たな状況に適応し、それが当たり前の日常になって神戸は復興してきたような気がしました。

「もはや戦後ではない」と言われたのは1956年のことだそうですね。終戦から11年も経っています。
阪神淡路大震災で5万軒ほどあった仮設住宅が全てなくなったのは、2000年のことです。5年かかっています。
今回は10万軒ぐらい仮設住宅が作られたように思いますが、そうすると5年どころでは収まらないって事になるかもしれません。

私が息子を失ったとき、気持ちの整理がついたのは3回忌を過ぎたあたりからでした。
絶対に晴れることのないと思っていた心の痛みも、時の経過とともにだんだんと薄れていきました。
それは決して薄情などではなく、新しい環境になじんで力強く生きていくための人の持ちうる本能なのではないかと思います。


復興とは、忘れることじゃないかな。
何年かかるかわかりませんが、かならず復興します。
それは人が忘れることができる生き物だからです。


教訓は忘れてはいけませんが、悲しみは忘れてもいい。


ではごきげんよう。






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最終更新日  2013.03.22 00:01:02
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