食っちゃ寝の３が日でした
こんなお正月もいいかなあ・・・なんて(*^-^*)> ぽりぽり
微妙な姉弟ですね
謙信の生い立ちから毘沙門天に結びつくまで
興味津々です (Jan 6, 2007 12:06:32 AM)
こんなお正月もいいかなあ・・・なんて(*^-^*)> ぽりぽり
微妙な姉弟ですね
謙信の生い立ちから毘沙門天に結びつくまで
興味津々です (Jan 6, 2007 12:06:32 AM)
PR
Keyword Search
▼キーワード検索
龍5777
基本的には時代小説を書いておりますが、時には思いつくままに政治、経済問題等を書く時があります。
除菌アルコールとブ…
New!
Pearunさん
Ｍちゃんママから長… New! flamenco22さん
^-^◆ 学びの宝庫・…
New!
和活喜さん
Wリーグトヨタ紡織チ…
クラッチハニーさん
風に向かって クリス…
千菊丸2151さん
New!
PearunさんＭちゃんママから長… New! flamenco22さん
^-^◆ 学びの宝庫・…
New!
和活喜さんWリーグトヨタ紡織チ…
クラッチハニーさん風に向かって クリス…
千菊丸2151さんComments
Freepage List
Calendar
Jan 5, 2007
テーマ： 時代小説を書きませんか。(481)
カテゴリ： 小説 上杉景勝
彼は七歳となり、城下にある林泉寺にはいり、名僧で名高い天室光育(てんし
つこういく)禅師から、厳しい禅の修業と文武の講義をうけた。
そうした修行で女犯戒、肉食戒、妻帯戒などの戒律を教えられた。
それ故、心の不浄を悟り、熱心にこの教えを守ろうとつとめてきた。
この謙信の女子にたいする、欲望の強さは長尾家の特徴でもあった。
父の為景も兄の晴景も、異常なほど酒色にふけった。景虎がそうであっても
不思議ではない。
だが、彼は禅の世界に没入することで、いっさい女子を遠ざけた。
そんな折に、姉の綾が二十四歳で上田ノ庄坂戸城の嫡男、政景(まさかげ)の
政景は豪将で知られ、二十六歳の堂々たる武将であった。両家は国主の座を
めぐってたびたび相争ったが、これを機とし政景は景虎股肱の臣下となった。
景虎もまた政景を副将として、大いに重用するようになった。こうして越後は
一時の平安をたもっていたのだ。
三年がたち、越後は重大な危機に直面することになる。越後の敵である甲斐
の武田家、関東相模の北条家、駿河の今川家が三国同盟を結んだのだ。
これを策した者が、今川家の軍師大原雪斉(たいげんせっさい)であった。
今川家は上洛が目的であるが、遠征中に甲斐、相模から背後を衝(つ)かれる
恐れがあった。北条家は景虎(謙信)の関東侵攻をうけた時、甲斐の武田家が
北条家救援のため信濃に討ってでる、そうなると越後の謙信は動けない。
甲斐の武田家は信濃攻略が念願の夢である、今川家と北条家が背後を固め
三国ともに利があったのだ。
こうして武田晴信(はるのぶ)は公然と信濃侵略にのりだし、越後の豪族にも
調略(ちょうりやく)の手を伸ばしはじめた。
この時期、越後は国人領主たちの領土争いがたえなく、景虎の悩みのたねで
あった。それに乗じて北条高広(きたじょうたかひろ)が、武田家の内応をうけ兵を
る。高広は越後刈羽郡佐橋ノ庄の北条に土着して北条を名のっていた。
景虎は高広と善根(よしね)の地で激突し、これを破り北条勢を鎮圧した。
北条丹後守高広は降参し、許され再び上杉家に帰参した。
景虎が国人領主たちの、掌握に苦慮している時期であった。
そんな多難の年の十一月に、久しぶりに姉の綾が里帰りをしてきた。二十七歳
となった姉が、女盛りの艶姿をあらわしたのだ。
「いかがなされました、お顔の色が優れませぬな」
ますます華やいだ雰囲気の、姉の眸にいたわりの色がみえる。
「いたって健やかです。姉上もお元気そうで結構です」
景虎は本丸の居間で大杯をあおっている。懊悩(おうのう)を忘れるために彼は
戒律の飲酒戒を、あえて破っていた。
綾の優しいいたわりの声がわずらわしく聞こえる、忘れていた欲情がつのり
肉体が疼く。三年をえて、ようやく忘れさった姉が目前に座っているのだ。
外は雪が舞っているのか、物音ひとつしない。
景虎は火桶をかたわらとして黙々と飲みつづけている。
「そのように飲まれては躯をこわしますぞ」
「お小言は結構、折角のお里帰りくつろいで下され」 綾が寄りそい大杯を満たし
た。「姉上は、わたしに何時も優しくなされましたな」 幼き頃が蘇った。
「それは父上のせいですよ。父上は事ごとに貴方に辛くあたられましたな」
「私は母上と姉上のお蔭で今日(こんにち)があります」
「癇の強いお子でしたもの」 「わたしは姉上が好きでした」
景虎が薬湯(やくとう)を飲むように苦く杯をほした。
「わたくしも貴方が好きです」
たんなる姉弟の語らいであるが、今の言葉が景虎を苦しめる。
小説 上杉景勝（3）へ
つこういく)禅師から、厳しい禅の修業と文武の講義をうけた。
そうした修行で女犯戒、肉食戒、妻帯戒などの戒律を教えられた。
それ故、心の不浄を悟り、熱心にこの教えを守ろうとつとめてきた。
この謙信の女子にたいする、欲望の強さは長尾家の特徴でもあった。
父の為景も兄の晴景も、異常なほど酒色にふけった。景虎がそうであっても
不思議ではない。
だが、彼は禅の世界に没入することで、いっさい女子を遠ざけた。
そんな折に、姉の綾が二十四歳で上田ノ庄坂戸城の嫡男、政景(まさかげ)の
政景は豪将で知られ、二十六歳の堂々たる武将であった。両家は国主の座を
めぐってたびたび相争ったが、これを機とし政景は景虎股肱の臣下となった。
景虎もまた政景を副将として、大いに重用するようになった。こうして越後は
一時の平安をたもっていたのだ。
三年がたち、越後は重大な危機に直面することになる。越後の敵である甲斐
の武田家、関東相模の北条家、駿河の今川家が三国同盟を結んだのだ。
これを策した者が、今川家の軍師大原雪斉(たいげんせっさい)であった。
今川家は上洛が目的であるが、遠征中に甲斐、相模から背後を衝(つ)かれる
恐れがあった。北条家は景虎(謙信)の関東侵攻をうけた時、甲斐の武田家が
北条家救援のため信濃に討ってでる、そうなると越後の謙信は動けない。
甲斐の武田家は信濃攻略が念願の夢である、今川家と北条家が背後を固め
三国ともに利があったのだ。
こうして武田晴信(はるのぶ)は公然と信濃侵略にのりだし、越後の豪族にも
調略(ちょうりやく)の手を伸ばしはじめた。
この時期、越後は国人領主たちの領土争いがたえなく、景虎の悩みのたねで
あった。それに乗じて北条高広(きたじょうたかひろ)が、武田家の内応をうけ兵を
る。高広は越後刈羽郡佐橋ノ庄の北条に土着して北条を名のっていた。
景虎は高広と善根(よしね)の地で激突し、これを破り北条勢を鎮圧した。
北条丹後守高広は降参し、許され再び上杉家に帰参した。
景虎が国人領主たちの、掌握に苦慮している時期であった。
そんな多難の年の十一月に、久しぶりに姉の綾が里帰りをしてきた。二十七歳
となった姉が、女盛りの艶姿をあらわしたのだ。
「いかがなされました、お顔の色が優れませぬな」
ますます華やいだ雰囲気の、姉の眸にいたわりの色がみえる。
「いたって健やかです。姉上もお元気そうで結構です」
景虎は本丸の居間で大杯をあおっている。懊悩(おうのう)を忘れるために彼は
戒律の飲酒戒を、あえて破っていた。
綾の優しいいたわりの声がわずらわしく聞こえる、忘れていた欲情がつのり
肉体が疼く。三年をえて、ようやく忘れさった姉が目前に座っているのだ。
外は雪が舞っているのか、物音ひとつしない。
景虎は火桶をかたわらとして黙々と飲みつづけている。
「そのように飲まれては躯をこわしますぞ」
「お小言は結構、折角のお里帰りくつろいで下され」 綾が寄りそい大杯を満たし
た。「姉上は、わたしに何時も優しくなされましたな」 幼き頃が蘇った。
「それは父上のせいですよ。父上は事ごとに貴方に辛くあたられましたな」
「私は母上と姉上のお蔭で今日(こんにち)があります」
「癇の強いお子でしたもの」 「わたしは姉上が好きでした」
景虎が薬湯(やくとう)を飲むように苦く杯をほした。
「わたくしも貴方が好きです」
たんなる姉弟の語らいであるが、今の言葉が景虎を苦しめる。
小説 上杉景勝（3）へ
お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
[小説 上杉景勝] カテゴリの最新記事
-
小説 上杉景勝(完) Apr 17, 2007 コメント(23)
-
小説 上杉景勝(89) Apr 16, 2007 コメント(8)
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
山ちゃん5963
さん
わくわくっ
がまくん２００６
さん
まってま～～す。
(Jan 5, 2007 12:18:17 PM)
こんにちわ
アミティエのあみちゃん
さん
今年は時代劇がブームだそうですね
とくに若い人に時代劇がうけているとか・・・
わたしは、今夜の逃亡者おりんですが
スポンサーがセガサミー
子供や若者のおもちゃのメーカー
おしゃれ魔女ラブアンドベリーのＣＭと
おりんは、ちょっとミスマッチですけど
そこがまたいいのかも・・・
大奥が人気で、キクタクの人気で人気時代劇
龍さんも、ドラマは見られていますが
ドラマとは一味違う
小説もがんばってくださいね
それにしても越後言えばちりめん問屋(#^.^#) (Jan 5, 2007 01:05:35 PM)
とくに若い人に時代劇がうけているとか・・・
わたしは、今夜の逃亡者おりんですが
スポンサーがセガサミー
子供や若者のおもちゃのメーカー
おしゃれ魔女ラブアンドベリーのＣＭと
おりんは、ちょっとミスマッチですけど
そこがまたいいのかも・・・
大奥が人気で、キクタクの人気で人気時代劇
龍さんも、ドラマは見られていますが
ドラマとは一味違う
小説もがんばってくださいね
それにしても越後言えばちりめん問屋(#^.^#) (Jan 5, 2007 01:05:35 PM)
こんにちは★
さまんさ☆
さん
ご丁寧にすみませんでした。
AAA+1
さん
ありがとうございました。
(Jan 5, 2007 01:53:41 PM)
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
ｍａｒｉｍｏｎ
さん
帰省の折、新幹線の中に、上杉謙信の特集冊子が置かれていました。
景勝の名前もあったので、龍さんは今度、この人を書かれるのだなぁと思い、しっかりと頂いて来てしまいました。＾＾
２日分まとめて読みましたが、始まり方が面白いので、先が楽しみです。＾＾ (Jan 5, 2007 02:24:11 PM)
景勝の名前もあったので、龍さんは今度、この人を書かれるのだなぁと思い、しっかりと頂いて来てしまいました。＾＾
２日分まとめて読みましたが、始まり方が面白いので、先が楽しみです。＾＾ (Jan 5, 2007 02:24:11 PM)
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
三人文殊
さん
上杉景勝
ｙｏｕちゃん150
さん
姉弟の語らい、気になりますね～。
何があったのでしょうか？
何度もじっくり読まないと名前も覚えるの大変ですね（幼少名など）
でも龍さんらしい小説になってきたかな～｡o@(^-^)@o｡ﾆｺｯ♪ (Jan 5, 2007 04:18:09 PM)
何があったのでしょうか？
何度もじっくり読まないと名前も覚えるの大変ですね（幼少名など）
でも龍さんらしい小説になってきたかな～｡o@(^-^)@o｡ﾆｺｯ♪ (Jan 5, 2007 04:18:09 PM)
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
みぃばちゃん
さん
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
更年期かあちゃん
さん
おめでとうございます。今朝はこちらのほうでもお日さまが差し出しました。三が日は初詣以外こもりっきり・・・お天気も悪いし・・・なんてことを理由に。
つまみ食い 重箱空の 寝正月
寝て喰って 飲んで過ぎたる 三が日
小説、二日分読みました。景勝が何故養子となったか？その因縁から始まるんですねぇ。わくわくしてます。 (Jan 5, 2007 08:37:04 PM)
つまみ食い 重箱空の 寝正月
寝て喰って 飲んで過ぎたる 三が日
小説、二日分読みました。景勝が何故養子となったか？その因縁から始まるんですねぇ。わくわくしてます。 (Jan 5, 2007 08:37:04 PM)
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
なふら
さん
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
お局ちゃん
さん
小説が始まっていました。(^▽^)/
２話続けて読みました。
１話の中に、「母の虎御前は、四十二歳も歳がはなれていた。虎御前が為景に嫁して、早くも三ヶ月目で謙信を身ごもった。」と有りました。
姉の綾と謙信は、異母姉弟ですね。
今日も、素敵な１句をありがとうございました。
(Jan 5, 2007 10:39:56 PM)
２話続けて読みました。
１話の中に、「母の虎御前は、四十二歳も歳がはなれていた。虎御前が為景に嫁して、早くも三ヶ月目で謙信を身ごもった。」と有りました。
姉の綾と謙信は、異母姉弟ですね。
今日も、素敵な１句をありがとうございました。
(Jan 5, 2007 10:39:56 PM)
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
よりちゃん0606
さん
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
エンスト新
さん
Re:小説 上杉景勝(2)(01/05)
風歌。
さん
こんにちは。
二日分を拝読させていただきました。
好きな人物です。
時代小説は人物関係をじっくりと理解しなくてはなりません。
ゆっくりと拝読させていだだくつもりです。
(Jan 6, 2007 03:51:56 PM)
二日分を拝読させていただきました。
好きな人物です。
時代小説は人物関係をじっくりと理解しなくてはなりません。
ゆっくりと拝読させていだだくつもりです。
(Jan 6, 2007 03:51:56 PM)
こんにちは
せいやんせいやん
さん
【毎日開催】
15記事にいいね！で1ポイント
