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追加で飛魚の天麩羅と、にんにくの空揚げを注文。どれもこれも美味しくて、幸せな満腹感。特にこだわった調味料などを使っている風ではないのに、この美味はやはり素材の良さと大将の腕といったところでしょう。とび魚つげあげがとても美味しかったので、明日のお弁当の一品にしようと持ち帰りで頼みました。揚げたて買った方がいいよ、冷蔵庫が無いとなどと言われましたが、明日は朝から白谷雲水峡に向かう為、買っている暇はありません。冷蔵庫はありますというとそれならと、揚げてくれました。この揚げたての様が必見。ぷっくりと膨れて、まるで違うものです。少しして平らに落ち着いてから食べるものとの事ですが、あの揚げたての状態でかぶりつきたい気もします。すっかり満足して『漁火』を後にしました。首折れ鯖は明日入荷するという話を聞き、明日も来ようかなあなんて考えながら。『漁火』から宿まで。夜の島歩きで出会ったものは、あまりに幻想的で、不思議な世界でした。僅かな街燈の明かりだけが頼りの夜道。その日は曇っていて、星明り一つ無い闇夜だったのですが、見上げると山の存在をそこに感じました。山肌を流れる乳白色の靄が、仄かに発光しながら揺らめいて見えるのです。山が見える訳ではありません。陽があった間も、島の上部は靄に包まれて、山は裾のごく一部しか見えていませんでした。だから山が一体どんな形なのか、いえ、本当にそこに山があるのかすら、その時は未だ知ってはいなかったのです。だからそれが一層、不思議なものに見えました。見えない山を、何処からくるか解らない光で感じたのですから。翌朝晴れ渡った中に山を見上げた時には、あれは幻だったのではと思える風景でした。またこんな出会いもありました。何処からか聞こえてくる虫の声と、染み出る水の音。青臭い草の香り。そんなもの達を感じながら、夜道を歩いていると、ふいっと目前に飛び出してきた、一匹の蛍。ゆらりゆらりと浮遊するように飛びながら、ちょっと挨拶に出てきたよというように、暫し美しい光を愉しませてくれました。宿に辿り着く頃には、未だ目指したものは何も見ていないというのに、すっかり屋久島の虜になっていました。
2004年07月25日
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刺身盛り合わせ、とび魚つげあげ、魚のとろろ蒸し、美味しい幸せ。特に魚のとろろ蒸しは絶品。「漁火」に行くなら是非とものお勧めです。そうそう、こちらの醤油は甘いので、関東人の私にはちょっと辛いものがあるのですが、普通の醤油も置いていました。でもものによっては甘口の醤油が合うものもあるので、折角だから試してみてもいいでしょう。ビールが無くなったので、さあて何を飲もうかなとメニューを見ます。やはりここは焼酎よね。屋久島の水を使った日本酒がありましたが、こっちの酒は甘いし。水を運んで、作っているのは山口県という事でしたが。「焼酎にする?三岳?」お店の人が聞いてきます。でも三岳はさっき買ったし、とメニューを見ると、焼酎は屋久島で一番飲まれているという「三岳」と、もう一つ。ガイドブックでも見た事の無い名前のものがありました。先程行ったスーパーの棚にも並んでいなかったものです。「これは何て読むんですか?奥…?」「オクハガミ」「奥羽神――これも屋久島の焼酎ですか?」「そうよ。でもこれはかなり癖があるけれど。」「そうそう、芋臭いのよ、これは。屋久島で一番飲まれているのは三岳よ」 お店の人が口々に口に合わないかもといった心配を込めて言います。そう言われると逆に気になるもの。「三岳」は買ったので、ここは何故だか全然有名じゃない「奥羽神」を飲んでみようと思いました。ロックグラスに氷を入れて「奥羽神」を注ぎ、軽くグラスを回してから薫りを嗅いでみました。「ああ、本当。芋の薫り」ふわりと甘い芋の薫りが鼻を擽ります。一口口に含むと、更に口内と鼻腔に芋の優しい甘い薫りが満ちました。甘いと言っても、焼酎自体は辛口です。すっと喉を通り抜ける、割合切れのある味。「美味しい!これ、好きです!私」実はちょっと前まで焼酎は敬遠していた私。本格焼酎ブーム到来で、色々な焼酎が気軽に手に入るようになり、奄美の黒糖焼酎を試してから焼酎に対する見方が変わったばかりの焼酎歴の浅い私ですが、これはかなり気に入りました。「これは幾らでも飲めちゃうかも…」すっかり気に入ってしまった私達に、大将が奥羽神の瓶を持ってきて見せてくれながら、教えてくれました。「このラベルは一本一本手書きなんだよ」という事は大量生産はされていないという事でしょうか。これは是非、買って帰りたいものです。何処で手に入るか訊ねると、『三八』という八百屋と酒屋をやっている商店との事。場所は宿のすぐ近く。ここに来る時に渡った橋の50メートル程手前と言うではありませんか。そういえばさっき、ここにも酒屋があるなら、ここで買えば良かったと思った店があった筈。きっとそこに違いありません。明日早速買おうと決めました。
2004年07月18日
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