Accel

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August 14, 2012
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 赤い部屋には。
 アレは、いなかった。

 目の前のビアルの肩が、やや、下に下がった感じがする・・・

 ビアルは、くるりと方向転換をした。
「あちらにいらっしゃる様です」
 ビアルは、赤い部屋を出て、廊下をまた歩き出した。

 どういう事だ・・・?

 ニルロゼは、事の次第が全く理解できていなかった。
 とりあえず、あの恐ろしい、赤いヤツは、国王の娘、らしいという事は判った。

 国王の、なんなんだ?
 国王の・・・

 ニルロゼは、腰に付けた東の鍛冶の剣に指先をあてた。


 ンサージの剣を・・・

 あの、戦いで。
 ンサージの剣を持っていった。

 それが、ハザの、国王!


 ハザには、何人か、国王がいるという・・・


 ニルロゼの瞳が、揺らめいた。

 ンサージ・・・



 ビアルは、なにも言わなかった。
 にこりと、美しい微笑を見せる・・・


 目の前には、これまた美しい彫刻がびっしりと施された扉があった。
 どうやらこの部屋に、入るらしい。
 ビアルは、扉を叩いた。

「まって」
 女性の声が中から響く。
 暫く待つと、ようやく、扉が中から開いた。
「お待たせしました、ビアル・・・」

 外に向けて開けられた扉によって、ニルロゼは、その室内を目にした。
 淡い水色を基調とした、統一感のある部屋であった。
 女性は、軽くニルロゼを見ると、扉にちょっと隠れた。
「・・・ビアル。
 あの方は・・・?」
 ビアルは、その女性に、優しげに手を触れた。
「ご安心を、姫。
 私の、専属料理人です」
「・・・まあ・・・」
 姫、と呼ばれた女性は、ゆっくり、扉から姿を現した。

 上品な青と水色で、美しい花があしらわれた服を、上手に着こなしている。
 あまり、美しいとは形容しがたい顔つきや、体型であったが、流石に「姫」たる貫禄があった。

「はじめまして。
 ビアルの、大事なお方ですか?」

 ニルロゼは、戸惑いながら、ぎこちない動作で腰を半分に折った。
「は、は・・大事な、というほどでもないですが・・・」

 ニルロゼは、ビアルを必死に見たが、彼の表情はまったく変わりがなく・・・


 いったい、ドーなってんだよーーーーーー!?!?


「ねえ、ビアル。
 わたし、また、変な衣装を着ていたのよ・・・」
「お気になさらずに。
 お病気は、いずれ、治して差し上げますよ。
 さあ、それより、今日は、メンガーの本を読むのでしたでしょう?」
 ビアルのその言葉を聞くと、女性の顔がパッと華やいだ。

「そうでしたね!
 ビアルはいつも、朗読がうまいわ・・・
 それでも、今日は、ずいぶん遅かったわね。
 大丈夫なのですか・・?
 疲れてはいないのですか・・・?」
 ビアルは、にこりと笑った。
「大丈夫ですよ・・・
 この、脇に居る料理人。
 私の目を覚ますのも一級品なのです」



 水色の美しい机で、3人は、ビアルの朗読で本を読んだ。
 ニルロゼも、富豪に本を見せられたことがあったが、全く見たことのない文字であった。

 ビアルが、途中で、美しい瞳をニルロゼに向けた。
「ニルロゼ。
 あなたに、興味を持っている人が、何人か・・・
 いますね」

 ニルロゼは、肩を竦めた。
「俺は興味ない」
 ビアルは本をめくりながら、姫の方を向いて言った。
「かもしれませんが、ヤツラの暇つぶしになってやってください。
 私から、王に頼んでおきましょう。
 あの方々、ひねったら、王の料理長の腕を見せていただけるように、と」

 ニルロゼは、蜂蜜色の瞳を大きくさせた!

 こりゃ、ビアルはいい事いう!


 そっかーー!
 そっかーーーーーーーー!!!!


 急にニルロゼはやる気が出てきた!

 ふふふ。
 あの料理を作った料理長に合間見えるのか!!!

 そうだった。
 今下の方でニルロゼに興味の視線を刺しているあーーんな雑魚どもは、彼にとって速攻”ひねって”やれるってものなのだった!



 かくして大きな中庭に。
 背の高い少年が、ぶらり、とやって来た。

 はいはい。
 11人ね。

 少年は、つまらなそうに、庭の真ん中に歩み寄る。

 凡人には、この庭に。
 誰かが居るとは、目に見えないであろう。


 と。

 急に、ニルロゼの表情が変わった。
 いきなり少年は、背をきちんと伸ばした。
 足を軽く肩幅程に広げる。
 その瞳を、東に向けた。

 誰だ?


 明らかに。
 自分と近い力を持っている者がいる・・・


 蜂蜜色の髪の少年は、軽く瞳を伏せた。

 まだ、だ。

 この剣を抜くのは。


 あの相手に顔は向けない。
 その手はまだ、体から離れている。

 と、左手が動き、短剣を抜いた。
 バッ!
 と音を立て、左側から切り込む相手の剣を叩き落す。

 邪魔だ!
 俺の相手はあの東の奴だ!

 右。後ろ。
 3人に囲まれる。

 ああ、何人でも来い。
 さっさとな!


 7人の剣を落とした。
 剣の峰で相手の手首を叩いているので、しばらく相手は剣が持てないであろう。

 あいつの動きはまだか。

 ・・・!
 弓か!

 ひゅっと突然飛んできた矢に、はっと瞳を開け、右側にのけぞった!
 ニルロゼの右脇を、弓が通り過ぎた!

 蜂蜜色の髪の少年は、右手をゆっくり・・・
 東の鍛冶の剣にあてがった。
 すらり
 剣を抜く。

 東の鍛冶の剣は、鞘は、全くの「普通の」鞘であるが。
 ひとたびその鞘から剣が抜かれると、剣が”普通”でないことは、誰の目にも明らかであった。

 美しく、煌いた。
 やや短めの剣である。

 ひゅう。
 構えた。

「・・・わかった・・・
 俺が、広場で踊っていた時・・・
 木の上に居た奴だな・・・」

 カチリ!
 目の前で、剣を掲げた。


「お前は邪魔だ!」
 叫ぶと、左手の短剣で、切りつけて来た相手の手を叩く!

 ニルロゼは、恐ろしい形相で、すさまじい言葉を放った。
「俺の相手はただ一人だ!
 あんたら、本気の俺の傍に居たら死ぬぜ!!!」





 わたしは、人の世とてきとうの神の世界とを行き来し、世の情勢をてきとうの神に報告すると言う使命を帯びた。
 だが、どうやら、「自分の好きな場所」に行けるわけではないようであった。
 ラ家の紋章が消えた体になってから初めて大地に降りた時も、どこに降りたかのはわからなかった。

 どうしても、我がミョールの大地に触れたいと、てきとうの神に頼み込み・・・
 一度だけ、ミョール大陸に行ったが・・・
 その後からは、降りるたびに、着く場所が違った。


 わたしは、色々な方々と話をした・・・
 どうやら、”戒”が・・・
 人々の生活を脅かしている。

 てきとうの神が言っていた。
 魂をたべる神がいると・・・・

 いや、魂をとっていくのは、てきとうの神も、同じなのだが。
 てきとうの神は、どうやら、その魂を生まれる魂に戻しているようだ。

 魂をたべる神は、ひたすらに、食べるだけなのだろうか?

 食べて、食べて、どうするというのだ?

 わたしは、”戒”の姿を捉えてみようと思った。

 以前ミョールの民が苦しんでいたのも、”戒”の行いによるものかもしれない。


 我がミョール神も、”戒”に食べられたという・・・


 ほんとうだろうか?


 正しいこととは。

 なにか。

 それは、わたしが見る。


 わたしは、黒き者との接触をはかることから、始めた。

 ”戒”の落とし子、黒き者ども・・・

 人々を惑わし、”戒”に魂を運ぶという。


 ミョール。

 見ていてください・・・

 わたしは、わたしの信じる道を。





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Last updated  August 14, 2012 11:44:53 PM
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月夜見猫 @ 愛するケーナさまあはあと! おはようございます☆ >いつも本当にあり…
月夜見猫 @ オスン6757さん おはようございます。 >いつもありがと…
月夜見猫 @ もぷしーさん★ おはようございます。 >今まだうろうろと…
風とケーナ @ Re:「フィギアスケート選手を応援しよう!」(02/18) 月夜見猫さま、こんばんは♪ いつも本当に…
オスン6757 @ Re:「フィギアスケート選手を応援しよう!」(02/18) おはようございます。 いつもありがとう…

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