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2008年01月26日
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カテゴリ: オペラ
 いやもう今日は不快この上無し。隣に座った団塊くらいの夫婦が最悪。男が隣だったのだけど、開幕直後から足は広げる肘掛けは我が物顔で占拠する、占拠するだけじゃ飽き足らず肘を出して来るので第3幕まで応戦、ところが最終幕は大人しいなと思ったら、プログラムが無い。さては!と問い詰めたけどよくある壮年の逆ギレ。「持ってる訳無いじゃないの!頭おかしいんじゃないの!」と言いつつ鞄の中身の上の方だけ出してみせて奥は見せようとしないという常套手段。
 まぁいい。神様仏様閻魔様が見てる。プログラムでも盗みは盗み、罪は罪。しかしまぁ、こういう連中にはもう公共の場には出て来てもらいたくないですな。でも、この世代、非常識というか社会性を欠いてる連中多いしなぁ。いやな世の中です。

 新国立劇場  14:00~
 3階右手

 ミミ:マリア・バーヨ
 ロドルフォ:佐野成宏
 マルチェッロ:ドメニコ・バルザーニ
 ムゼッタ:塩田美奈子
 ショナール:宮本益光

 新国立劇場合唱団、TOKYO FM 少年合唱団
 東京交響楽団
 指揮:マウリツィオ・バルバチーニ
 演出:粟国淳

 とまぁ不機嫌だからという訳でもなく、大喝采ではあったけど、いまいちでした。

 あのねぇ、声はあるのですよ、確かに。ただねぇ。
 「冷たい手を」に入る直前、キーががくっと下がる。短、いや、多分長2度。それで「冷たい手を」を大音声で歌い上げる。それは不見識というものですよ。昔酷評して嫌がられた、ジャコミーニのパリアッチを思い出します。声量があることは決して悪くない。伸ばしてみせるのも悪くない。でも、それならその前に、本来の音程で歌いましょうよ。
 それでも、下げないと歌えないからと下げてしまうのは、それはそれであり得ることだから、全否定はしない。でも、それなら、得々と大音量で歌うんじゃありません。それは、みっともないのですよ。こないだのニューイヤーでは結構相対的には良かったのだけど、これはダメダメ。それと、こないだは結構良かった歌い回しが、今日は時々崩れてる。
 一方、ミミのマリア・バーヨ。いや、こちらも確かに声量はあります。ただ、ねぇ.....
 この人聞いて咄嗟に「あ、誰かに似てる」と思ったのです。聞くことしばし、思い出して、同時になんとなくの違和感の理由に思い至りました。つまり。この人の声、森山良子に似ているのです。ハイ、あの「この広い野原いっぱい」とかの森山良子。声が明るくて、極めてポップなのです。ニューミュージック、或いはフォークと言っていい。但し、中島みゆきや松任谷由実とは違う。屈託はあまり無い。よく抜ける声。でも、これは、オペラ声じゃないぞ......敢えて言えば、ミュージカル声なのです。
 好みの問題ではあると思いますし、私、決して森山良子嫌いではありません。でも、この声、歌い方は、ミミには向かないと思うのです。この声でミミは聞きたくないな、というか。


 それを助長しているのがオーケストラと指揮者。今日の東響は、ピアニッシモが無かった。だから、繊細に歌って欲しいところが全然歌えていない。そりゃぁ確かにボエームとしてよく出来てはいます。でも、歌手も含めて、フォルティッシモとフォルテとピアノくらいしか無い、しかもフォルティッシモ多用気味の進め方では...... 一気に楽しく聞けた、という声はあるかも知れませんし、確かに声量・音量はある。でも、これは頂けないな。
 去年、運命の力で、このバルバチーニ&東響という組み合わせは聞いていて、その時は「ちょっと物足りない」という感じだったようなのですが、今回ははっきり「歌心が足りない」「繊細感が足りない」。確かにボエームはこのように演奏することも出来るし、それはそれで立派な演奏だけれど、決して美しくはないと思うぞ......

 演出は再演。粟国淳の演出ですが、これも前回同様の中途半端感は否めない。多少整理してよくなった部分もありますが、基本的に、まだ練り切れてはいないです。第二幕の人の動き方は、その中では、100点とは言わないけれど、改善されている方ではないかな。もうちょっと上手くやれ、という気はするけれど。







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最終更新日  2008年01月27日 00時15分15秒
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