Satchanから自然便り

Satchanから自然便り

2006/09/06
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カテゴリ: 野鳥
Turkey Vulture
Cathartes aura
Cathartidae  コンドル科
ヒメコンドル
体長:26 inch (66 cm)
翼長:67 inch (170 cm)

Turkey Vulture 01
Blackwater National Wildlife Refuge, MDにて
2006.01.22

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 この辺りで最もよく見かける猛禽類。アパート付近・自宅近くの公園などでも空を見上げると飛んでいることがよくあります。切り立った崖の上で見ると、自分の目の高さで飛んでいて迫力があります。チェサピーク&オハイオ運河沿いの公園などでは、何羽も群れて飛んでいたり、時々、運河沿いの道に舞い降りたり。道路際では、車にひかれて死んでしまったリス・鹿・アライグマなどの野生動物などの死骸(Road Kill)に群がり、死肉を貪る姿をよく見かけます。北米ならどこにでもいるのだと思っていましたが、メキシコ・テキサス州東部~北米東部で留鳥で、西部~東部のペンシルバニア州にかけて多くの地域で夏鳥で、コネチカット州・ロードアイランド州付近以北でも夏鳥になるようです。

 飛翔時には広げた羽の肩側(雨覆側)が黒く、尾側(初列・次列・三列風切)がシルバーなので、 Black Vulture (クロコンドル)と見分けがつきます。 Black Vulture に比べ、尾が長めです。Turkey Vultureは視覚・嗅覚の両方に頼って獲物を探しています。上昇気流を利用して舞い上がり、一度空高く舞い上がると羽ばたくことはあまりありません。タカ科の鳥に比べて、飛び方が下手な感じで、ゆらゆらと揺れ動く様子が特徴的です。

 死肉を食べるため、いつ次の食事にありつけるかはわかったものではありません。その為、ありつけた時には一気に大量の死肉を摂取し、その後、数日何も食べなくてもオッケーらしい。食する死肉の腐敗状態は様々で、微生物や毒素への抵抗力が発達しています。

 タカ科に属する旧大陸のハゲワシと同じような容姿で、死肉を貪るところもよく似ているのですが、新大陸のコンドルはアメリカトキコウなどに最も近縁とされ、 Ciconiiformes (コウノトリ目)に分類されています。トキコウとコンドルは、自分の排泄物を足にかけて、蒸発冷却により体温の調節をしている点で共通しています。旧大陸のハゲワシの多くが集団で営巣するのに対し、新大陸のコンドルは個別営巣。旧大陸のハゲワシと新大陸のコンドルの類似性は、収束進化の結果と考えられているそうです。

<Turkey Vulture 02
大きな欠伸
Elliott Island, MD
2005.12.24

Turkey Vulture 03
Blackwater National Wildlife Refuge, MDにて
2006.01.22

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以下は、デジスコ導入前の想い出の作品♪

Turkey Vulture 05
体温を上げるため、夜露を乾かしているところ。
Pennyfield Lock Neighborhood Conservation Area
(Chesapeake & Ohio Canal National Historical Park)
2003.11.20

Turkey Vulture 04
Rock Creek Regional Park, MD
2003.05.01
怪我をしてMeadowside Nature Centerにて
保護されているTurkey Vultureです。

Turkey Vulture 06
羽を広げたときの黒とシルバーの色合いはこんな風。
Sugarloaf Mountain, MDにて
2003.10.13

Turkey Vulture 07
Sugarloaf Mountain, MDにて
2003.10.13





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Last updated  2006/09/30 06:03:09 AM
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