受験国語の目安箱

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2005/05/18
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 受験国語の文章を読めない原因の1つに「書き言葉」を知らないことがあります。そういう場合、文章で出会った分からない言葉の意味を集中的に辞書調べをするのは有効です。しかし、辞書を引くだけでは不十分で、大人や指導者との対話が欠かせないこと。また、辞書をひく以外にもふだん語彙を増やすのに文脈や用例によって学んでいる言葉が多いのだというお話を前回しました。

 次は、読めない漢字はないし、言葉の意味も一つ一つは大体分かる。でも、文章全体が何を言っているのか内容をつかめないという段階についてです。書かれている漢字や語句の意味は大体わかるのに文章の内容が読みとれないときは、文章のどこが大事なのか見当がついていない場合が多いのです。また、細部の読み取りも不十分なことが多い。文章のどこが大事なのか、大事とはどういうことなのか考えてみることが必要です。
 文章の大事なところというのは著者が読者に一番伝えたかったことです。それを説明したり表現するために大まかな型というものがあります。今回はそのとらえ方を見て行きましょう。

3 文章構成と文脈把握レベル

1)文章構成の把握

  文章構成を理解していないために著者の言いたいことがつかめきれないということはよく起こります。塾で国語を習ったことがある子はまず大丈夫なのですが、学校だけでずっとやってきた子の中には、中学生になっても分かっていないことが多いようです。

a)説明文・論説文なら 話題(序論)→説明(本論)→まとめ(結論)
               はじめ     なか     おわり



b)随筆なら 意見・感想の部分と具体例(事実)の部分があって、具体例(事実)の部分は切り捨て、意見・感想の部分をつかんでいくといった方法で読みます。中には何でもかんでも線を引いてしまう子がいるので、具体例(事実)の部分というのはどういうことか説明してから意見・感想の部分に線をひくようにします。

c)物語・小説は いつ・どこで(背景)・だれが(登場人物)・どうした(できごと)を使ってあらすじをつかみ、気持ちを表す言葉(心情語)に注目・線を引きながら、人物の気持ち(心情変化)をとらえていくというのが基本形です。物語・小説は、論説文や説明文のようにきちんとした論理展開でお話が進むのではないので、あらすじさえつかめれば、取りかかりやすい反面、微妙な心理描写や文学的表現のために卒業するには難しいといわれています。

2)文脈把握レベル

a)主語と述語の対応をきちんとつかむ。

 一文が長ければ長いほど主語と述語をとらえることが難しくなります。読解の基本中の基本は「何がどうした。何がどんなだ。」という文章の骨組みをきちんとつかむこと。文の長さにごまかされて意味がつかめなくなってしまう子がいます。意味のわかりにくい長い文に出会ったときは、主語と述語をチェックするようにします。そうすれば途中に知らない言葉があっても案外、意味は通じることが多いのです。

b)指示語(こそあど言葉)で文脈を追う。

 指示語は指し示している内容を補いながら読んでいかないと迷子になってしまいます。正しく補充できるかを問う問題は中学受験でも高校受験でもよく出ます。指示語で躓き(つまづき)のある場合は問題集などで集中的に練習すればほぼできるようになります。

c)接続語(つなぎ言葉)を目印にして文脈を追う。

 接続語をマーカー(目印)として文章を読むという方法は中学受験・高校受験でもずいぶんメジャーになりました。「つまり・要するに・このように」などがあったら直後にまとめがくることが多いので印をつけて読むようにします。「しかし」などの逆接も直後に意見を強調して述べてあることが多いので、マーカー(目印)として使えます。接続語は論説文・説明文・随筆で論理展開をつかむためにものすごーく便利です。接続語は読解上、最強の武器という先生もおられるくらいです。詳しい活用のし方についてはいずれ説明する機会があると思いますので後日。

d)論理展開のパタンをつかんでおく。

 接続語をマーカー(目印)として読むというのが便利だとc)で述べましたが、接続語もそんなに万能ではありません。実際、接続語がほとんど使われていない、あるいは全くない文章にも出会います。そんな時はどうしたらよいのか。文の最初に接続語がなくても、ものごとの説明のしかたには幾つかのパタンがあります。代表的なものを挙げてみましょう。


 2 言い換え      AとはBである。(定義文ともいう)
 3 対比・逆接     AはBであるが、CはDである。
 4 具体例(事実)と意見感想 具体例AからBである。
                Bだ。それには具体例Aがある。
                  (具体例はカットして読み取る)

 6 原因・理由と結果・結論  AだからBである。

 以上、受験国語の論説文・説明文によく使われる論理パタンを挙げてみました。こうした文が大切なのだと理解して、出会ったときには線を引く癖をつけることです。受験国語の論説文・説明文のほとんどの文章はこの6個の論理を使ったり、その組み合わせで説明を進めているにすぎません。たとえ、接続語がなくてもこうした説明に出会ったときには印をつけて読むようにしましょう。

 文脈のとらえ方を大まかに述べてみました。文章の組み立てをとらえる読み方を巨視的な(マクロな)読み方というなら、文脈を丁寧に追う読み方は微視的な(ミクロな・細かい)読み方ということができます。その両方がきちんとできるようになれば、初めて出会う文章であっても根拠にもとづいた自分なりの「読み」を立てていけるようになるのではないでしょうか。            つづく。

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Last updated  2005/06/03 01:40:13 AM
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