受験国語の目安箱

受験国語の目安箱

PR

Calendar

Profile

xenoゼノ

xenoゼノ

Comments

中学2年@ Re:連用修飾語(副詞)の働き(06/10) こんにちは。とてもよくわかりました。私…
紗小枝 @ 勉強になりました 検索から来ました。 創造の対義語は破壊…
今日9729 @ トラックバック 貴重なページにトラックバックさせてもら…
xenoゼノ @ Re結んで開いて♪ T-T.Nさん、書き込みありがとうございます…
T-T.N@ 結んで開いて♪ はじめまして。(^^) T-T.Nと申します。言…

Keyword Search

▼キーワード検索

2005/06/21
XML
カテゴリ: 雑感エッセイ
 杏壇さんが家庭教師をしながら出会った自閉症の子どもたちについて考えをまとめられているのに触発されて、今日はエッセイを書きます。私は塾で働きながら、もう一方で教育臨床心理学にずっとこだわってきました。それは不登校を中心にして、子どもの攻撃性・子どもの暴力ということに始まり、子どもの荒れ、学習障害(LD)、多動(ADHD)、高機能自閉症、アスペルガーと関心が広まっていきました。(私はまだ不勉強で、高機能自閉症とアスペルガーの臨床像の違いがよくわかっていないのですが。)

 そういう関心の持ち方をしていたので、塾で働いている者としては、ほかの同僚とは少し違った子どもの見方をしていたかもしれません。既に軽度発達障害は子どもの6パーセントのという数字が出るくらい広まりを見せています。これはすごい数字で、35人で約2人という数です。子ども観が変わりつつあるというか、昔だったら、いくら教えても漢字の苦手な子、計算の苦手な子、図形の特徴がつかめない子、落ち着きのない子で済んでいたかもしれませんが、それは、ちゃんと特別な教育支援を行わなければいけないのだというふうに変わってきています。形態把握ができない、あるいは苦手な子にほかの子と同じように漢字を覚えろって言ってもそれはできない相談で、それを追い詰めたらただの苦痛にしかなりません。教える方の工夫をしなくてはいけない。九九ができないだけでなく、方程式も解けなかったら大人になったときにその子は給料を誤魔化されてしまうかも知れない。何とかしてできるところまでは力をつけさせたいと考えている塾講師も多いだろうと思うのです。

 学校の先生たちはそうしたお子さんにも強い関心を持たれる方がいらっしゃって研究・実践も進んでいます。ところが、塾の方はどうかというとこれがなかなか進んでいない。かつて塾の研修を受けてもそうした題のつく研修は受けたことがありません。でも、よくよく周りを見ると、個別指導や大きなクラスであっても軽度発達障害を抱えて通っていらっしゃるお子さんもいるわけで、ほとんど担当する講師の個人的努力によって関わりを持っているのが現状です。中には「あの子はいくら教えてもできるようにならない」と匙(さじ)をなげたような発言をする講師もいて、「いやいや、そうではなくて、もしかしたらそういう困難を持っているかも知れないから、もう少し長い目で見て丁寧な関わりをしよう」と担当講師間で話しあったりしたことがありました。軽度発達障害と学習塾の関係はもう一つブログを立てて、いろんな子どもと出会っている塾講師の体験を集めてみたいと思うくらいボリュームがある話題だと思います。特に個別指導、個人指導をやっていらっしゃる塾では今後そうしたニーズに合った専門性も必要とされてくるのではないでしょうか。また、ホントは大きな声にはなっていないけれども、実は指導に困っているという塾関係の方も多いのではないかと思います。

 一例を挙げます。北海道には既にこうした発達障害を持つお子さんの支援を専門に考える学部をもつ星槎(せいさ)大学という大学が芦別にあります。(槎は「いかだ」という意味の字です。)ここがなんと神奈川の学習塾(ツルセミ)が母体になってこれまで発展し、全国に高校も設置するまでになっています。学習塾から始まって特別支援教育をやっているところがあるなんて、北海道に来て初めて知りました。内部のことをあまりよく知らない私は諸手を挙げてご紹介できる立場にはありませんが、ネットで検索してお調べになってみてもよろしいかと思います。

 学習塾ではこれまで手のかかる子、指導の困難な子を預かるのは塾の評判を落とすと考える経営者も少なからず存在したと思うのですが、そうではなくて、ちゃんと子どものニーズとご父兄の願いに応えられる専門性も持つことが学習塾の価値を高めると思うのですが如何でしょうか。少子化とも相俟って、それは大手であろうが中小の塾であろうが関係なく求められる時代になったということです。

 最後に、それぞれの立場で学習に困難を抱えている子どもたちと、具体的にこんな工夫をしているという書き込み(コメント)を期待してお話を終わりにします。


【追記】先週末、6月18.19日に北海道特別支援教育学会が設立されました。

【今回の記事に得るものがあったと思う方はクリックお願いします。】
人気ブログランキングバナー にほんブログ村 教育ブログへ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005/06/22 08:43:27 AM


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: