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2005.06.20
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カテゴリ: 米外交史
▼暴走
 ピッグス湾事件でケネディに“裏切られた”CIAの強硬派とコーリーは、今度は偽札をキューバ経済に持ち込み、経済的混乱をキューバ経済にもたらすと同時に、偽札でカストロの部隊を買収するという、カストロ政権転覆計画をスタートさせた。しかし、ここでもケネディの邪魔が入る。62年10月のミサイル危機後、対カストロ政権融和政策の可能性を模索していたケネディが、その政策の障害となるCIA・反カストロ分子の非合法活動の取り締まりを強化し始めたからだ。加えて、62年10月のミサイル危機後も、実はキューバはミサイルを撤去していない(メモ19参照)というCIA・コーリー情報もケネディに無視され、ケネディとCIA・コーリー非合法活動グループの間に、修復できない決定的な亀裂が入る。

 そして、63年10月、ケネディが反カストロキューバ人による非合法活動一斉摘発の一環として、コーリーとCIAの非合法協力員、ロバート・モロー(メモ20参照)の二人を通貨偽造容疑などで逮捕に踏み切ると、CIAの支援を受けていたコーリーらの非合法活動グループが暴走。犯行がばれないようオズワルドを使ってカストロの犯行のようにみせかけ、ケネディを暗殺した。カストロがケネディ暗殺の背後にいると分かれば、タカ派のジョンソンならキューバ侵攻を実行に移すと計算したのだ。

 以上が、ダウニングの衝撃的な調査報告であった。ダウニングは、この情報の大半を元CIA工作員のロバート・マローから得ている。まさにカストロ政権転覆計画に携わった当事者から聞き出しているのだ。
(続く)

(メモ19=撤去されなかったミサイル)
 もし、キューバ危機後もキューバからミサイルが撤去されていなかったとしたら、これはこれまでの歴史を書き換えなければならない一大事だ。フルシチョフにミサイル撤去を発表させることによって自由世界のヒーローになったケネディの面目が丸つぶれになるからだ。当然ながら、公式文書の中には、このことを裏付ける確定的な証拠はない。
 ところが、ロバート・マローによると、少なくとも67年まで、もしかしたらその後も、ミサイルは取り除かれていなかった可能性が強い。しかも、マリオ・ガルシア・コーリーが自分の地下組織から得た情報として、キューバ危機後もミサイルがキューバに隠されていることをロバート・ケネディ司法長官に示唆したところ、逆にコーリーはケネディ政権からにらまれるようになった、という。
 マローは76年5月、キューバ生まれのキューバ問題専門家で、キューバ国立戦争大学(1946-52年)や米フロリダ大学(1960年代)、米国国立戦争大学(年代不明)で教鞭をとったことのあるエルメニーノ・ポーテルヴィラ博士にインタビューし、次のようなやりとりをしている。

 ポ博士:いや、取り除かれていない。いざというときのために、まだ隠され、保存されているはずだ。(略)ここにフルシチョフがミサイルについて最高ソビエト会議で述べた64年のスペイン語版の議事録がある。フルシチョフは「我々はそこにミサイルを持っているし、持ち続けるつもりだ。取り除かれたという証としていくつかは手元に持っている」と述べたのだ。
(中略)
 マロー:ニクソンが大統領になったとき、ミサイルがキューバに残っていることを知らされたと思うか?
 ポ博士:推測するに、米政府はこのことを前から知っていたから、ニクソンは知らされてしかるべきだ。ただ、問題はこの種の情報を明らかにすることは厳しく禁じられていた。ケネディによって禁じられ、その後ジョンソン政権でも極秘扱いされた。(中略)・・・とにかく国家にとって非常に重要な事柄だから、米国民にも長年知らされず、隠されてきたのだ。
 このほかマローは、英国軍事筋の情報として、ソ連がミサイルをキューバから撤去するために寄港した船は、ミサイルの寸法や重さ、船のバラストや排水量から計算してミサイルを積み込まなかった可能性が強いことなどを挙げ、ソ連とキューバはミサイルの撤去を実施しなかった、としている。
 ピッグス湾事件のCIAの首謀者の一人で、ウォーターゲート事件でも暗躍したハワード・ハントが、ニクソン大統領の部下、チャールズ・コルソンに「(キューバの件に関連して)もし真実が知れたら、ケネディの名声は地に落ちるだろう」と言ったのは、このことと関係があるのかもしれない。

(メモ20=ロバート・マロー)
 反カストロ右派のマリオ・ガルシア・コーリーによる非合法活動の一部を請け負ったCIAの工作員。元々は電気技師で、キューバペソの偽造でコーリーとともに捕まり、服役した後、72年には共和党候補として議会に立候補した。しかし、ニクソン陣営から資金援助を受けられなかったこともあり落選。76年には「裏切り」という本を出版。その中で、60年のニクソンとコーリーの密約をばらした上で、ケネディ暗殺の責任はCIAとコーリーの非合法活動部隊にあると結論づけている。
 筆者は、トマス・ダウニングを通じてマローとのインタビューを試みたが、結局接触できなかった。マローは自分自身が命を狙われている恐れがあるため、非常に用心深く、どこに行くときでも「9ミリ・ウォウザー」(ピストルの種類)を背広の下の脇の下のところに携帯、しばしそのことを吹聴することで自分の身を守っている、という。





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最終更新日  2005.06.20 09:17:34
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